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シンクロバルブエクステンダー SE−38
スポーツ用の自転車では普通フレンチバルブと呼ばれるバルブがリム中央から突き出ておりここからチューブに空気を入れるようになっている。しかしディープリムのホイールはリムが高いのでリムからバルブが顔を出さず空気を入れることができない。そこでバルブエクステンションが必要になる。
シンクロバルブエクステンダー SE−38
バルブエクステンダーにはその接続方法によって3種類ほど存在する。1つはチューブから虫と呼ばれるバルブコアを外して、ここに延長パイプを取り付けてその先に先程外したバルブコアを再び取り付けるタイプ。これはバルブをそのまま延長するので空気漏れが少なく空気入れも従来と同様に行う事ができる。欠点としてはバルブコアを外すことができるチューブが限られていることと延長パイプを常に取り付けたままにする必要があるので重量や空気抵抗などの点で不利となる。
右がホイールに付属していた延長パイプ
次はバルブにパイプを被せて延長するタイプだ。これはバルブコアを外すタイプと違ってどんなチューブにも取り付け可能で、かつ走る時には延長パイプを外すことができるので重量増や空気抵抗も増えない。欠点としては延長パイプを被せるとバルブのネジを緩めることができないので、延長パイプを被せる前にバルブのネジを緩めておく必要がある。だからバルブのネジがリムから出ていないと空気を入れることができない。さらにバルブと延長パイプの間に隙間ができやすくそこから空気が漏れやすい。
延長パイプからバルブのネジを回せる
最後もバルブにパイプを被せて延長するタイプだが、延長パイプの内部が二重構造になっておりシンクロナットによって延長パイプを被せた状態でバルブのネジを回すことができる。これだとバルブのネジ部がディープリムから顔を出していなくても使うことができるし、走る時には延長パイプを外すことができるので重量増や空気抵抗も増えない。欠点としてはバルブと延長パイプの間に隙間ができやすくそこから空気が漏れやすい。
バルブに取り付ける部分のアルミの肉厚が薄くて割れやすい
私が使用するチューブはバルブコアを外すことができないタイプだったのでバルブに延長パイプを被せるタイプしか使えない。そこで最初はデュラエースの完組ホイールを買った時に付いてきたバルブに延長パイプを被せるだけのタイプを使っていた。しかしこれはバルブのネジを緩めた状態で延長パイプの付け外しをする必要があるため空気が漏れることが多かった。
先端部でバルブのネジを回せる
そこでパナレーサーのシンクロバルブエクステンダー SE−38を導入した。このシンクロバルブエクステンダー SE−38はシンクロナットのおかげでバルブのネジも延長パイプごと回すことができる。これのおかげでディープリムでありながら通常と同様にチューブに空気を入れることができるようになった。
バルブの先端にシールテープを巻く
シンクロバルブエクステンダー SE−38にも欠点はある。まずバルブに取り付けるネジ部分のアルミが極端に薄いのであまり強くネジを締めると割れてしまう。さらにこの部分から空気が漏れやすくOリングを使わないと空気漏れでまともに空気を入れられない。しかしOリングをはめっぱなしにしていると経年劣化ですぐに切れてしまうし、空気を入れる度にOリングをはめていたらOリンクがいくつあっても足りなくなる。
チューブにシンクロバルブエクステンダー SE−38を装着したところ、奥はシームテープ
そこで私はバルブのネジ部分にシールテープを巻くことで解決した。このシールテープはテフロン製の粘着力のほとんどないテープで、ネジ部から液体や気体が漏れるのを防止するためにネジ山に巻いて隙間を埋めるためのテープだ。バルブの接続部からの空気漏れを防ぐには最適の素材だ。しかもOリングと違ってサイズを気にする必要もないし圧倒的に安く、ホームセンターで容易に入手する事ができる。このシールテープをあらかじめ幅3〜5mm、長さ30〜50mmに切っておいて、それを何本かアルミ箔等に包んでパンク修理キットに入れておけばバルブ接続部からの空気漏れのトラブルで困ることはないだろう。
サイズ:Φ6mm×47mm
重量:4g(カタログスペック)
重量:4g(実測値)
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