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マグネシウムペグ
私が自転車キャンプ旅で使用するアライ製のエアライズ2にはアライ純正のジュラルミン製のペグが付属していた。しかしこのペグは少し分厚くて携帯性が悪く、また1個12.9gと若干重かったことからテントの購入と同時にスノーピーク製のチタンペグSにすべて買い替えてしまった。
上から順にマグネシウムペグ、ジュラルミンペグ、チタンペグS、カーボンコアステイク
チタンペグSはその名の通りチタン製のV字型ペグで、かなり薄くて携帯製もよい。残念ながら重さは純正のジュラルミンペグの12.9gから13.8gと1本あたり1gほど重くなってしまった。しかしチタンという名前の響きが良くてお気に入りとなり、アライ純正のペグは一度も使われる事のないままお蔵入りとなり、スノーピーク製のチタンペグSを13本まとめて買いそろえてしまった。
このチタンペグSにも欠点がある。まず価格が高い事。1本280円とリーズナブルにも思えるが13本そろえるとそれだけで3640円もしてしまう。また他の軽量ペグと同様、固い地面に無理に打ち込むとすぐにペグが曲がってしまう。私は過去11年間の使用でペグを何本も曲げてしまい、これまで20本以上購入したと思う。そして最大の問題がこのチタンペグSは2007年に生産中止となり入手不可能となってしまった事にある。つまり今持っている分しか使えるものはない事になる。曲げてしまったらもう終わりだ。
マグネシウムペグ
しかし技術の進歩は早いもので、この10年の間にさらに軽量なペグが販売された。まずはダンロップ製のマグネシウムペグ。これは材質にマグネシウムを用いることでVペグでありながら1本8.8gという軽量化を達成している。このペグはダンロップのテントVシリーズの純正ペグでもある。
さらにもう1つすごいペグを見つけた。それはMSR社製のカーボンコアステイクだ。重さはわずか5.5gとチタンペグの半分以下だ。私はこのカーボン製ペグを見た時13本ともすべてこのペグに買い替えようかと思った。しかしよくよく形状を見てみると、いきなりこのペグに置き換えるのはちょっとためらわれた。
その理由としてカーボンコアステイクは従来のVペグではなく円柱のピンペグだったことにある。固い地面の上ならピンペグは打ち込みやすいので役に立つが砂浜のような柔らかい地面においては用をなさないだろう。また張り綱を掛ける部分も緩やかなRを描いた構造になっているのでいかにも張り綱が外れやすそうだ。またカーボンコアステイクの導入で13本で100gほどの軽量化が達成されるが、その形状ゆえに携帯製は逆に悪化してしまう。さらに1本700円というバカ高い価格も購入をためらわれた。13本で9100円もペグにかける価値があるのか。
マグネシウムペグは印字がある
とりあえず私は1本だけカーボンコアステイクを購入し北海道自転車ツーリングで試験的に使ってみた。しかしやはり予想通り固い地面には最強だったが砂浜など柔らかい地面には非力で、結局カーボンコアステイクの採用は断念してしまった。しかしチタンペグSはどんどん曲がっていき使えなくなっていった。そこで2014年からは13本すべてマグネシウムペグに切り替えた。1本400円とカーボンコアステイクほどではないが、それでも13本そろえると5200円だ。
ペグを入れる袋としてかつては購入時に入っていたビニール袋を使っていたが、ただのビニール袋だったので度重なる使用で破れてしまった。何か代わりになるような入れ物はないかと100円ショップを色々と探して回ったがいいのがなく、結局SWANSのサングラスの入っていた袋を利用するようになった。この袋はサイズがあつらえたようにピッタリで以後愛用している。
SWANSのサングラスのケーズがピッタリだ
ちなみにテントを設営時にペグは打つべきだ。風の強い日にペグを打つのはもちろんの事だが、雨の日にもペグは打つ必要がある。なぜなら軽量化された山岳用やツーリング用のテントはフライシートの防水性が不十分なため、フライシートの内側にまで雨がしみこんでくることが多い。ちゃんとフライシートをペグで固定して張っておけばフライシートの内側に染み込んだ雨水もそのままフライシートに沿って下まで落ちてしまうので雨水がテントが浸水することは少ない。しかしペグを打っていないとフライシートはテント本体に密着し、フライシート内側に染み込んだ雨水はそのままテント本体に伝わって防水でないテント内部にまで入ってきてしまう。やはりペグは正しく打つべきだろう。
材質:チタン
サイズ:155mm
重量:8g(カタログスペック)
重量:8.8g(実測値)
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