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赤松街道
国道5号線を函館から北に向かって走ると国道228号線、通称函館茂辺地道路の高架を過ぎたあたりから道の両側に赤松の並木が続くようになる。この赤松の並木道を赤松街道という。これは1858年に箱館奉行所の組頭、栗本瀬兵衛が赤松の種子を佐渡から取り寄せ五稜郭周辺で育てていたものを1872年に明治天皇が七重勧業課試験場に行幸されたのを記念してこの国道5号線の函館市桔梗町から七飯町字峠下までの14.3kmに渡って多くの赤松が植樹されたものだ。当時は今よりも赤松並木の規模がもっと大きかったが、相次ぐ開発により次第にその数を減らしていった。現在はこの赤松街道のアカマツは地域住民によって保護され、街道沿いに1300本の並木があるとされる。その中でも特に七飯町の大中山から鳴川町にかけての2kmは夏の間、アカマツのトンネルを走っているような錯覚にとらわれるほどアカマツが生い茂り、1986年には日本の特色ある優れた道路として当時の建設省(現国土交通省)から日本の道百選に選定され、さらに1996年には歴史上重要な幹線道路として利用され、歴史的・文化的価値を有する道路として建設省から歴史国道にも選定されている。並木のアカマツは樹齢150歳を越え、アカマツの北限とされる青森県をも越えて北海道の厳しい気候環境や排気ガスの影響などから倒木・枯損が激しく後継樹の育成・補植、こもまきなどで保護が進められている。
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赤松街道
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赤松のトンネルが続く
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