|
神馬事記念館
JR根室本線の大楽毛駅の北200mほどの住宅街の中にあるのが神馬事記念館だ。大楽毛にはかつて大楽毛家畜市場があり東北の三本木、盛岡と並んで日本三大馬市場と言われていた。その大楽毛家畜市場を作ったとされるのが神八三郎だ。1866年に青森で生まれた神八三郎は1887年に釧路に移住し釧路原野を開拓して馬鈴薯農場を開くが農場経営に失敗。1894年からは牧畜業に専念し産馬の改良とその発展に精進した。1911年には大楽毛家畜市場を開設し釧路を日本の産業用馬の重要資源地に成し遂げた。さらに1932年にはペルシュロン種とアングロ・ノルマン種とどさんこを掛け合わせた日本釧路種、及び1937年には奏上釧路種の2種の日本人の体格に合わせた改良馬造成の難事をなしとげ、釧路産馬の名声を天下に轟かすと共に、日本の産業用馬の重要資源地として非常な貢献をした。戦後も釧路は馬産王国として確固たる地位を築いたが、交通網の整備と農業の機械化とともに馬の需要は減少し現在は酪農業へと変遷し、大楽毛家畜市場も1965年には阿寒町に移転した。その大楽毛家畜市場跡地に建つのが神馬事記念館だ。ここはそんな神氏の業績に関する資料、釧路産馬発達に関する文献、記録、写真、器具などを保存している。普段は閉館しており、内部を見学するには事前に釧路農協連合会へ連絡が必要だ。神馬事記念館に隣接して神八三郎氏の像、天皇陛下巡幸記念碑などが立つ小広場もある。
|
無断転載厳禁 コメント引用の場合は出典元URLを明記のこと
神馬事記念館の外観
|
神馬事記念館と神八三郎氏の像
|
|