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宗谷丘陵
宗谷岬のすぐ南の丘の上に稜線も谷も丸みのある形をした宗谷丘陵がある。ここは昔、森林地帯であったが明治時代に山火事が発生し、以降、笹野原とわずかな低木のみしか生息せず、視界を邪魔する物がないことから眺望は抜群である。またこの宗谷丘陵はなだらかな地形をしており、今からおよそ2万年前の氷河時代の末期に氷河の周辺に形成された特徴的なものである事から「周氷河地形」と呼ばれている。氷河周辺部が凍結と融解を繰り返すうちにできたものだが、国内でこのように明瞭な周氷河地形が観察できる地域は他になく、日本列島や北海道の生い立ちを伝える貴重な遺産として2004年に北海道遺産に選定された。宗谷丘陵には日の出と日の入り両方が水平線に見える日本唯一の牧場である宗谷岬肉牛牧場や、風車の宗谷丘陵展望休憩施設、ゲストハウス・アルメリアなどがあり、日本とは思えないような景色に見とれてしまう事だろう。またこの宗谷丘陵の南側には宗谷岬ウィンドファームの57基もの風力発電機が、そして東側の丘の上には自衛隊の丸山レーダーサイトがあり周氷河地形のアクセントとなっている。
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宗谷丘陵のパノラマ
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周氷河地形の見られる宗谷丘陵
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宗谷丘陵の風力発電機群
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