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音更山道碑
糠平の町から国道273号線を4kmほど下ると音更川の対岸に、まるで層雲峡を思わせるような柱状節理の垂直に切り立った岩肌が見えてくる。これが屏風岩だ。この音更川沿いの国道273号線でこうした柱状節理が見えるのはこの場所の100mほどの区間だけだが、この場所の道路沿いに音更山道碑がある。糠平湖周辺は木材が多く、1892年に糠平までの道を開拓するため釧路監獄の囚人を酷使して音更川沿いの険しい山道を開拓した。木材を建築資材として帯広まで運ぶため当時は音更川を使って流送していたが、次第に資材運搬のため馬車の通行可能な道が必要となり、1918年にはのべ6000人もの十勝監獄の囚人を用いて道路の拡張工事を行った。この糠平までの道路は当時音更山道と呼ばれ、刑期5年以上の多くの囚人達の強制労働の末に完成した。その際、音更山道の開通を記念して十勝監獄の看守長が石碑を建てたが、約20年後の士幌線建設の際に石碑が邪魔になるからと音更川に捨てられたが、1970年に現在の場所に設置された。この音更山道碑は1997年に上士幌町有形文化財に指定されている。ただこの場所は音更山道碑を見るよりも屏風岩を見た方が遥かに美しくて迫力があり、音更山道碑よりも屏風岩をメインにした方がお勧めだ。
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屏風岩
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音更山道碑
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