|
旧関川家別荘
江差の町の旧中村家住宅からいにしえ街道を1kmほど北東に走ると左手に見えてくる古い建物が1680年代から明治30年代まで、江差随一と歌われた豪商として江差で回船問屋を営んでいた旧関川家別荘だ。初代関川与左衛門が1600年代の終わりに越後から松前福山城下に移り、間もなく江差の姥神町に定住した。2代目になって家業の酒屋から事業を拡張し、沖の口業務に加えて回船問屋業や米穀問屋、金融業、味噌醸造業などを経営し繁栄の基礎を築いた。関川家では最盛期3隻の北前船を持ち、本州各地との交易で事業を拡大した。明治30年代、関川家は9代目の代になって江差を離れるまでの200有余年、江差の町に多大な影響を与えてきた。この旧関川家別荘は8代目の関川平四郎が建てたとされ、現在江差町に残る唯一の関川家の建物だ。別荘は1ヘクタールほどの庭園となっており、その一部はえぞだて公園にもなっている。その庭園内には母屋と蔵があり、1987年からその両方とも公開している。別荘でありながら耐火製の蔵まであり、内部には古文書や調度品を展示している。別荘だけあって母屋はそれほど大きくはないが、それでも母屋の茶室からは広大な庭園の池を見渡すことができ趣がある。
|
無断転載厳禁 コメント引用の場合は出典元URLを明記のこと
旧関川家別荘
|
旧関川家別荘内部
|
旧関川家別荘母屋
|
公園にもなっている別荘
|
|