|
開陽丸
江差のかもめ島にある海水浴場横に大きな帆船が停泊している。これが江戸幕府の軍艦開陽丸だ。黒船来航以来、幕府は諸外国に対抗するため海軍力を整備しようと新造軍艦をオランダに発注、3年の歳月をかけて全長72.8m、排水量2590トンの木造シップ型帆船が完成し、オランダから喜望峰まわりで5ヶ月かけて日本に回航し1867年5月に幕府に引き渡された。しかし同年11月には大政奉還で江戸幕府は崩壊。榎本武揚や土方歳三ら旧幕府軍は翌年には江戸を脱出して開陽丸と共に北海道に渡り、函館や五稜郭を占領。勢いに乗じて松前城も攻め落とすと江差へ進軍。しかしここ江差の地で風浪に押し流されて座礁。離礁を試みるがどれも失敗に終わり、座礁から10日後に江差沖で沈没してしまった。沈没した場所が陸地に近かったことから、数多くの遺物が引き上げられた。そして1990年には原寸大の開陽丸を模した開陽丸青少年センターがかもめ島の付け根にある海水浴場に開設された。この開陽丸青少年センターには開陽丸の歴史展示や引き上げ遺物の展示と保存の他、保存技術やその方法なども紹介されている。さらにずらりと並んだ大砲で発射訓練のシミュレーション、ハンモックの体験、貸衣装で記念撮影など色々楽しむ事ができる。また50インチのプラズマビジョンで「よみがえる軍艦・開陽丸」を放映している。
|
無断転載厳禁 コメント引用の場合は出典元URLを明記のこと
海水浴場脇に浮かぶ開陽丸
|
開陽丸内部
|
クルップ社製の大砲
|
貸衣装で記念撮影もできる
|
|