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北海道自転車ツーリング 4日目
音威子府〜中川〜浜頓別 −4日連続の晴天−
2016年08月14日

4日目の走行地図

4日目の速度グラフ
速度
4日目の高度グラフ
高度

 昨夜は22時にシュラフに入ると途中一度だけ目覚めたが、ぐっすり寝ることができた。4時10分に目覚めたがまだ周りは誰も起きていなかったのでもう少し寝ることにする。次に目覚めたは4時50分。まだ周りは起きている雰囲気でなかったが、とりあえず旅の日記だけ書いて5時から朝食と撤収の準備を始める。テントから出るとちょうど朝日が見られた。
 今朝は昨日に比べても暖かくフライシートのジッパーに取り付けた温度計を見ても18度を示していた。これなら濡れたままのサイクリングジャージーを着ても寒くはない。ついでに天気予報も確認するが今日は晴れ時々曇りで代わり映えはせず、気温は11時には29度、14時には31度というものだった。そういえば北海道を直撃するはずの台風6号がどこに行ったのかまったく調べないままだった。
撮影日時:2016/08/14 05:03:10 シャッター速度:1/640 絞り:F8.0 焦点距離:56mm
キャンプ場から朝日が見られた
撮影日時:2016/08/14 05:36:37 シャッター速度:1/25 絞り:F8.0 焦点距離:45mm
朝食にラーメンを作る
 今朝はラーメン作りに失敗した。インスタントラーメンに失敗などあるのかと思われるかもしれないが、キャンプ場ではガスと時間の節約のため、まだ水の状態からラーメンを投入することがよくある。これが家庭用のガスであればすぐに沸騰するので大きな問題にはならないが、キャンプ用のガスを弱火で同じことをすると温度の上がりが遅くて60度くらいで麺が加熱され、外はふやけているのに中は堅いという麺が完成してしまう。これからは水が沸騰してから麺を投入することにしよう。
 今日は撤収のスタートこそ5時と遅かったが、撤収は順調に進み6時20分に撤収の準備が完了した。出発する時、昨日話しかけた4人組み大学のサークルらしきグループも撤収を進めていたのでどこへ行くのか聞いてみたところ旭川に行くとのことだった。このグループの女性の一人が自転車のフレームに付いた夜露をタオルで拭いているのを見てびっくりした。夜露で濡れたフライシートをタオルで拭く人はよく見かけるが自転車を拭く人は初めて見た。まあ人それぞれだからいいのだけど。
撮影日時:2016/08/14 05:44:43 シャッター速度:1/125 絞り:F8.0 焦点距離:34mm
キャンプの朝
撮影日時:2016/08/14 06:17:38 シャッター速度:1/125 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
天塩川温泉リバーサイドパークキャンプ場
 今日走る道のうち前半の中川町までの50kmほどは2007年に走ったコースとまったく同じだ。この時は国道40号線を走り続けて稚内まで行ったが、今年は道道785号線の知駒峠越えで中頓別まで抜けて浜頓別まで走る予定だ。ここから稚内まで130km以上なのに対し、浜頓別までは標高467mの知駒峠を越えなければならないが距離は112kmと少し減っているので何とかなるだろう。
 6時20分にキャンプ場を出発し天塩川にかかる止若内橋を渡ると国道40号線に戻るのではなく、そのまま天塩川沿いの道を走ろうと考えていた。2007年に走った時に得た経験から国道40号線まで戻ると標高差で25mは登らなければならないが、JR咲来駅まで天塩川沿いの道を走れば登ることなく国道40号線に合流することを知っていたのだ。ところがこのこの道に進入しようとして通行止めの標識を見つけた。これではショートカットできないではないか。
撮影日時:2016/08/14 06:19:45 シャッター速度:1/320 絞り:F8.0 焦点距離:30mm
天塩川温泉
撮影日時:2016/08/14 06:24:49 シャッター速度:1/125 絞り:F8.0 焦点距離:38mm
ショートカットの道は通行止めだった
 私は天塩川温泉駅前の交差点でどうしようかと悩んでいたが、その時4人組のチャリダーがやってきた。男二人の女二人の組み合わせだったが、どうも先程声をかけた集団と人が違うような気がする。そういえば先ほど私が話しかけた人たちはまだ出発準備が整っていなかったはずだからそんなに早く出発はできないだろう。
 やって来たチャリダー4人組はすぐそばの天塩川温泉駅に自転車を止めると自転車をばらし始めた。きっとこの駅から輪行するのだろうけど、こんな駅に電車など来るのだろうか? そしてこんな駅に止まるワンマンカーに4台も自転車を輪行したら車両の出入り口が埋まってしまうのではないかと心配になってしまう。
撮影日時:2016/08/14 06:32:29 シャッター速度:1/160 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
晴れた国道40号線を走る
撮影日時:2016/08/14 06:38:54 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:136mm
中川まではあと36km
 坂を上って国道40号線に合流してから5km程走って6時55分に音威子府の町に着いた。この音威子府の入り口にコンビニがあったので立ち寄ってバナナとイチゴラテを購入し店の前で食べる。知駒峠を越えるための食料はこの先の中川のコンビニで購入するとしよう。昨日と違って今日走るコースにはコンビニが比較的多いのがありがたい。
撮影日時:2016/08/14 06:58:24 シャッター速度:1/60 絞り:F8.0 焦点距離:80mm
コンビニでバナナとイチゴラテを購入
撮影日時:2016/08/14 07:08:00 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:107mm
やさしい運転、だ〜い好き!
 コンビニを出発して少し走るとJR音威子府駅だ。国道40号線からは少し入ったところにあるが私は立ち寄ることにした。駅前に自転車を乗り付けて撮影するとパーク&トレインという看板を見つけた。このパーク&トレインとはJR特急列車利用者のために設けられた駅前の無料駐車場で最大7日間止めることができるとのことだ。7日は極端としても旭川駅前や帯広駅前には30分間無料の駐車場があり、駅前の送り迎えの駐車が減ってありがたいと思う。
 JR音威子府駅には立ち食いそば屋「常磐軒」があり、ツーリングマップルによると黒くてコシのある音威子府そばが名物とある。私もこの店の音威子府そばはお気に入りで北海道に来た時、何度か食していた。今回もせっかくここまで来たのだから食べたかったのだが、開店が9時30分だったので断念して先を急ぐ。音威子府の町の国道275号線の交差点には道の駅おといねっぷがある。まだキャンプ場を出発して間がなかったのでここもパスだ。
撮影日時:2016/08/14 07:10:33 シャッター速度:1/80 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
音威子府駅
撮影日時:2016/08/14 07:10:15 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:34mm
パーク&トレイン
 音威子府の町を出発すると音威子府大橋で天塩川を渡り、天塩川の南岸を西に向かって走る。このあたりの国道40号線は音威子府から中川町まで20mほどの丘が2つあるだけで後はひたすら天塩川沿いのフラットな道となる。特に国道が天塩川ギリギリに走る箇所が多く眺めもいい。この道は2007年にも同じコースを走っていたが、この時には曇りで天気もあまり良くなかった。しかし今日はよく晴れているし景色も美しく何度も自転車を止めては写真を撮った。
 今日は南風ということもあってスピードが乗る。2007年にここを走った時にもスピード記録を出したが、今日もハイペースで飛ばした。これならカメ作戦など気にする必要もないだろう。この音威子府から先の国道40号線はアップダウンが少なく追い風になりやすいのでとても走りやすくスピードに乗りやすい。
 カメ作戦とは2007年の北海道自転車ツーリングにおいて遭遇したソロの女性チャリダーの走りを参考に私が採用するようになったペース配分だ。自転車ツーリングでは残り何kmだったらあと何時間とか、どこで休憩するとかのペース配分がなかなか難しい。そこで休憩を含めた平均時速を12.5km/hで走る事にして2時間を一区切りとし、出発から25km走ったら2時間までの残りの時間を休憩時間とする。これを2時間おきに25km走って繰り返すことで平均時速12.5km/hを達成するというものだ。しかし実際には観光地巡りをしたり峠を走ると2時間で25km走れないことが多く、あくまでペース配分の参考程度とする事が多い。
撮影日時:2016/08/14 07:13:11 シャッター速度:1/160 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
音威子府大橋から見た天塩川
撮影日時:2016/08/14 07:27:56 シャッター速度:1/200 絞り:F8.0 焦点距離:136mm
国道40号線を走る
 天塩川沿いの国道40号線を走ると北海道命名の地という標識があった。ツーリングマップルによると北海道命名の地の碑はここからダートを600m走った所にあるとのことで行くのは断念する。北海道命名の地とは1857年に松浦武四郎が天塩から石狩川上流への道路開削調査をし、この付近で野営した際、アイヌ民族の古老からアイヌ語でカイが「この国に生まれたもの」と教えてもらう。1869年に蝦夷地の改称にあたり日本の「北」にある「カイ」、それに旧領土を指す「道」をつけ『北加伊道』という案を意見書として明治政府に提出し現在の北海道の名称が誕生したとされる。
 途中、全長955mの富和トンネルがあった。このトンネルは内部で左カーブとなっておりドライバーから自転車が見えにくいことから怖かった。しかも国道40号線は幹線道路で交通量が多く、ヘッドライトを点灯せずにトンネルを走るドライバーも多く、リアのフラッシングライトを点滅させていても怖かった。
 国道40号線を走り続け道の駅なかがわで休憩しようと考えていたが、道の駅まではキャンプ場から41kmもありそこまで休憩なしで走るには遠すぎた。そこで途中の道道119号線との合流地点を過ぎたところに自転車を止めてバナナを食べつつ8時30分から10分間休憩した。この頃、再び左足の足の裏が痛くなり始めた。しかしペダルを踏む位置を微妙に変えることで痛みは和らいでいった。
撮影日時:2016/08/14 07:34:50 シャッター速度:1/60 絞り:F8.0 焦点距離:38mm
北海道命名の地
撮影日時:2016/08/14 07:45:14 シャッター速度:1/125 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
天塩川沿いを走る
 休憩場所から6kmも走ると道の駅なかがわだ。9時ちょうどに道の駅に到着。ここまで朝から40km程走ってきたので水を補給し、そろそろ暑くなってきたのでついでにトイレで水浴びして楽しむ。この道の駅にH社のバイクがいたらぜひとも話を聞こうと思っていたがあいにくH社のバイクはなかった。そして9時10分に道の駅を出発した。
 2007年にこの道を走った時は今日より20分遅い6時40分にキャンプ場を出発したのに道の駅なかがわの出発時刻はまったく同じだ。つまり9年前は同じ41kmのコースを20分早い時間で走っていたことになる。今日は天気が良くてそこかしこで写真撮影をしていたので仕方がないと言えば仕方がないのだが、体力が落ちたことを実感する。
 道の駅を出発するとコンビニに立ち寄るかどうか悩んだ。中川のコンビニは国道40号線の走る天塩川西岸ではなく中川の市街地のある東岸にあるのだ。天塩川に架かる橋は何本かあるので橋を渡ればすぐにコンビニに行けるのだが、まだバナナが2本残っていたのでコンビニはパスしてこのまま走り続けることにした。
撮影日時:2016/08/14 07:47:21 シャッター速度:1/125 絞り:F8.0 焦点距離:51mm
中川町のカントリーサインはクビナガリュウとアンモナイト
撮影日時:2016/08/14 08:42:50 シャッター速度:1/250 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
今日もよく晴れている
 ここからは天塩川沿いでありながら標高10mくらいの丘がいくつか続く。そして道の駅から1時間弱走る間に多くのチャリダーと出会った。6〜7人程度のグループが2組みすれ違ったがいずれのグループにも女性が何名かいた。きっとどこかの大学のサークルに違いない。
 さらに後方からすごいスピードで3人組のチャリダーに追い抜かれた。彼らはサイドバックを付けずキャリアの上に荷物をくくり付けるだけかバックパックを背負うだけの軽装だったので軽いのは明らかだ。しかし私が時速20km位で走っているのに彼らは30km近くで走っており、あっと言う間に見えなくなった。よくあのハイペースで走り続けることができるものだと感心する。
 9時50分に国道40号線を外れ道道395号線に入る。ここで再び足の裏が痛くなってきたので5分ほど休憩をとり、今度はハンカチを足の裏に入れて対策した。これで少しはマシになるだろう。今年の北海道自転車ツーリングはは靴を変えたせいか足の裏が痛くなることが多い。
 新問寒別橋で天塩川を渡る。このあたりが一番標高が低く標高16mとなる。JR宗谷線の踏切を越えるがこのあたりのJR宗谷線は雑草が生え放題で線路が見えないほどだった。JR問寒別駅前で道道583号線に切り替わり、ここから問寒別川に沿って走る。貨車の形をしたJR問寒別駅の駅舎になぜか引かれるものがあり自転車を乗り付けて写真だけ撮影しておく。
撮影日時:2016/08/14 10:09:56 シャッター速度:1/200 絞り:F8.0 焦点距離:56mm
JR宗谷本線は雑草で覆われていた
撮影日時:2016/08/14 10:13:50 シャッター速度:1/200 絞り:F8.0 焦点距離:30mm
JR問寒別駅
 この道道583号線はこれまでの国道40号線と違って交通量は皆無に等しく自転車でとても走りやすい。そしてJR問寒別駅から9kmほど走った上問寒から知駒峠に行くために道道785号線に入る。道道785号線は最初の2kmほどは平坦な道だったが、途中にチェーン脱着場がありここから急坂が始まる。私は坂を上る前にチェーン脱着場でバナナを食べて登坂の準備に備えた。
 今日はここまで69km走った。今の時間は10時55分だからカメ作戦とほとんど同じタイムだ。私はここで少し疑問に思った。今日は旅の日記も書かず、過去のスピード記録にも近いタイムで走っているのになぜカメ作戦と同じタイムでしか走れないのだろうかと。
 そもそもカメ作戦を発案した2007年にはカメ作戦はゆっくりと走るために発案した。峠もない場所を走っていたらカメ作戦などあっという間に越えてしまう。しかし今や峠がなくてもカメ作戦と同じ時間にしか走れなくなってしまった。この違いはなんだろう。私は昨日今日とあまりのスピード差で追い抜いていったチャリダーのことを思い出し、自分の体力がかつてより落ちてしまったのではないかと考え込んでしまった。
撮影日時:2016/08/14 10:45:48 シャッター速度:1/250 絞り:F8.0 焦点距離:136mm
中頓別まで25km
撮影日時:2016/08/14 10:47:09 シャッター速度:1/250 絞り:F8.0 焦点距離:35mm
トラクターの博物館のようだった
 11時にチェーン脱着場を出発すると、そこから先は平均勾配6%の急な登りが7.5kmに渡って続く。知駒峠の頂上は標高467mなので430mほどの登りだ。時間にして休憩なしで1時間30分と言ったところだろう。昨日一昨日の峠はそれほどでもなかったが、今日はちょっとばかり登りがいのある峠だ。
 私は標高で100m登る毎に休憩しようと考えていた。しかしこの道道785号線の知駒峠は高規格の道路のようで道の両側から10mほどまで木をきれいに切り倒しており日陰というものがまったく存在しない。そろそろ気温が上がってきており日陰に入るとまだ我慢できるが、日向はアスファルトの照り返しがあり肌が焼けるように暑い。どうにか日陰を探すがなかなか日陰が存在せず最初に休憩できたのは標高160m地点で11時20分から休憩する。さすがにこの暑さで峠越えとなると水をがぶ飲みだ。
 さらに峠を登り続ける。この峠は周囲の木を切り倒していることもあって眺めがよく、登りながらも後ろまで見渡しながら走った。そして次の休憩場所を探すが相変わらず日陰がなく、標高280m地点にどうにか見つけたほんのわずかな日陰で11時55分から10分ほど、最後のバナナを食べながら休憩する。私の休憩は日陰次第だ。
撮影日時:2016/08/14 11:37:11 シャッター速度:1/250 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
道道785号線は眺めがよかった
撮影日時:2016/08/14 12:01:57 シャッター速度:1/160 絞り:F8.0 焦点距離:32mm
わずかな日陰で休憩
 休憩中に気づいたが、日陰に入っていると高原を吹き抜ける風が心地よく涼しい。日向はアスファルトの照り返しがきつく汗が噴き出すので暑くてたまらないが、日陰は涼しい。おそらく標高が上がったのが大きな原因だろうけど、休憩している時も風が心地よかった。
 そこからもさらに登り続けた。次の休憩場所を探すうちにツーリングマップルには「晴れた日には遠くに利尻山を遠望」と書かれていることに気づいた。利尻山の方向から考えると後方に見えるはずだ。私は後方を何度も振り返りながら坂を上り続け、とうとう利尻山を見ることのできるポイントを見つけた。私はここぞとばかりに自転車を乗り付けて利尻山をバックに写真を撮影した。確かに利尻山は見えたが残念ながら距離が遠くて霞んでいた。
撮影日時:2016/08/14 12:13:59 シャッター速度:1/250 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
今日もよく晴れている
撮影日時:2016/08/14 12:25:01 シャッター速度:1/320 絞り:F8.0 焦点距離:136mm
利尻山がわずかに見えた
 それからも坂を登り続けて12時40分に標高467mの知駒峠の頂上に到着。頂上には頂上を示す標識も何もなかったが頂上からは敏音知岳がよく見えた。頂上にはパーキングがあったので自転車を乗り付けて敏音知岳の写真を撮影する。
 私はここで気づいた。ここまでのタイムと距離を計算すると77kmを6時間20分かけて走っている。これはカメ作戦と大差ない。あれ? 知駒峠の麓の段階でカメ作戦と同タイムではなかったか? いくら何でもこの知駒峠の登りを平均時速12.5kmのカメ作戦で走れるはずがない。私は混乱した頭を整理すると、どうやら麓の段階で時間を1時間間違えていたようだ。私は1時間間違えていたことで自分の体力低下を心配したが、それは杞憂だったとわかって少し安心した。
撮影日時:2016/08/14 12:31:54 シャッター速度:1/200 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
知駒峠の頂上手前から敏音知岳がよく見えた
撮影日時:2016/08/14 12:48:33 シャッター速度:1/160 絞り:F8.0 焦点距離:136mm
敏音知岳
 ここからは急な下りが始まる。知駒峠の中頓別側の下りは一風変わっている。急な下りを1kmほど下るとそこから1kmほどは平坦となり緩やかな登りさえ出現する。しかしそれを過ぎると再び平均勾配6%の急な下りとなりブレーキをかけつつ9kmほど下り続けて国道275号線に出た。
 ここからの国道275号線は右手に敏音知岳を見ながら緩やかな下りを走る道となり走りやすい。この道は2005年にも走ったことがあったがこの時には逆方向に走っていた。この道を北上するのは今回が初めてとなる。中頓別の手前に上駒パーキングエリアがあったので13時20分から5分ほどだけ休憩する。ここにはトイレもあったので水を補給し水浴びをした。
撮影日時:2016/08/14 13:14:36 シャッター速度:1/320 絞り:F8.0 焦点距離:136mm
ようこそ宗谷へ
撮影日時:2016/08/14 13:22:39 シャッター速度:1/200 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
上駒パーキングエリアで休憩
 道の駅なかがわでボトルを満タンに給水し200ccほどだけは水浴びで使ったが、それ以外はすべて飲み残りが300ccほどになっていたので、この知駒峠を越えるために1200ccほど水を飲んだことになる。それだけ汗をかいたのだからサイクリングジャージーは汗でボトボトになるはずだ。
 上駒パーキングエリアを出発し少し走ると中頓別の町に入る。ここにはコンビニがあったので買い出しする。中川の町でコンビニに行きそびれてここまでバナナだけで食いつないでいたので正直おなかがとても空いていた。私は腹の足しになるものと暑かったのでアイスクリームも食べたかったが、一緒に買うとアイスクリームが溶けてしまうので先にカルボナーラを買って店の前で食べて、その後アイスクリームを買って再び店の前で食べた。
撮影日時:2016/08/14 13:38:13 シャッター速度:1/250 絞り:F8.0 焦点距離:56mm
まずはカルボナーラを食べる
撮影日時:2016/08/14 13:45:08 シャッター速度:1/125 絞り:F8.0 焦点距離:61mm
次にガリガリ君
 この中頓別のコンビニは昼頃には日陰がなくて自転車を乗り付けることができる場所がない。私は仕方がないので日向に自転車を止めてそこで食事をするつもりでいたが、いざカルボナーラを買って店の外に出ると雲で日が陰っていた。昨日までは完全な晴れだったが、今日は晴れ一時曇りなのかもしれない。
 アイスクリームを食べる頃にはすっかりと曇り空になって薄暗くなってきた。ここまでは顔の日焼け止めのためタオルによるホッカムリをしていだが、これだけ曇るならもうタオルはいらないだろうと考えてタオルなしで走ることにした。
 中頓別の北の外れには寿公園がある。ここには9600型蒸気機関車の他、航空自衛隊の戦闘機F104Jスターファイターが展示されている。私はいつものようにF104Jの前に自転車を持ち込んで記念撮影した。このF104Jの前では2005年、2013年に続いて3回目の撮影となる。こんな辺鄙な場所にある公園でもよく訪れるものだ。
撮影日時:2016/08/14 14:03:18 シャッター速度:1/800 絞り:F8.0 焦点距離:38mm
寿公園に立ち寄る
撮影日時:2016/08/14 14:05:21 シャッター速度:1/200 絞り:F8.0 焦点距離:43mm
ここのF104Jスターファイターはなかなかよい
 寿公園を出発し高さ15mほどの丘を越え全長365mの寿トンネルを抜けるとすぐに北緯45度線通過地点の標識がある。しかしあまりにも標識が貧相すぎて見逃してそのまま通過してしまった。せめて道道106号線の北緯45度モニュメントくらいの標識を用意してほしいところだ。
 今日は朝のうちの日本海側は南風で追い風となって走りやすかったが、午後から走ったオホーツク海側は風速5m/sくらいの北風で向かい風となり、平地でも時速15kmくらいしか出なくなった。向かい風は辛いが、もうキャンプ場も近いしのんびり走ることにする。
 中頓別では曇っていたが再び晴れだしたのでタオルをほっかむりにして走る。今日は暑いのだが気温はそれほど高くないようだ。天気予報で確認すると26度しかない。昨日まではずっと31度の中を走っていただけにこの気温の低下は救われた。どうも日本海側は相変わらず31度だがオホーツク海側は涼しいようだ。
 国道275号線は多少のアップダウンはあるが頓別川沿いの平坦な道を走る。向かい風に苦しみながらものんびり走っていたら再び左足の裏が痛くなってきた。知駒峠を登る前に痛くなって靴の底にハンカチを入れたはずだ。これ以上入れるものはないのでとりあえずハンカチを外してみると、これはこれで調子がよくなった。つまりは足の裏を圧迫している場所を変えてやればいいようだ。
 中頓別から浜頓別までの国道275号線はしばらく頓別川沿いの平坦な道が続いたが、浜頓別まであと5kmに迫ったところから丘越えが始まる。丘越えと言っても30mクラスの丘が1つと10mクラスの丘が1つだけなのでたいした事はない。この丘を越えると浜頓別だ。
 浜頓別の町に15時20分に到着。まずはセイコーマートがあったので今日の夕食の買い出しを行う。いつものカップ野菜とヨーグルトに加えて、クッチャロ湖畔キャンプ場にはゴミ箱があることを知っていたので、角ハイボールも購入しておく。
 コンビニの前にH社らしきバイクに乗った人を見かけたので早速にも声をかけたが、あいにくそのバイクはアメリカのH社のバイクではなくヤマハだと言われた。独特のエンジン音を聞けばすぐにわかるのだが、バイクに興味のない私には止まっているとH社がどんなバイクかよくわかっていないことを痛感する。
 コンビニを出発し浜頓別の町中を走って15時40分にクッチャロ湖畔キャンプ場に到着。出発から9時間20分で116km走っているので平均時速12.5km/hとカメ作戦通りのタイムだ。前半はかなり飛ばしていたがやはり峠で予定通りのペースに落ち着いたようだ。
受付を済ませてテントを張る場所を探しに行く。昨日の天塩温泉リバーサイドキャンプ場の様子からすると今日もクッチャロ湖畔キャンプ場はテントでいっぱいかと思っていたが、まだ時間が早いこともあってかテントはまだ3〜4割程度張られただけで、まだまだ張るスペースは残っていた。今日は風が強いかと思っていたが案外そうでもなく、サイトは全くの無風状態だった。
撮影日時:2016/08/14 16:06:18 シャッター速度:1/30 絞り:F8.0 焦点距離:45mm
テーブルの横に設営
撮影日時:2016/08/14 16:06:48 シャッター速度:1/60 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
クッチャロ湖畔キャンプ場
 先ほどのコンビニで買った角ハイボールをまだ明るいうちから一杯やることにする。テントを設営すると米を水に浸して今度は洗濯を始める。今日もすさまじく汗をかいた。元々の計画では2日に一回しか洗濯しないはずだったが、毎日ここまで暑いとサイクリングジャージーは汗で絞れるほどになるので毎日洗濯するしかない。
 16時30分には洗濯も終えた。洗濯物は自転車にかけて水滴を落とす。乾くことはないだろうけど絞れないくらいには乾くだろう。この洗濯物は例え乾いていなくても暗くなる前に取り込むことが重要だ。なぜなら乾くことを欲張って朝まで干しているとほとんどの場合、夜露のために後になると干す前よりも濡れているのだ。私の経験上、夕方に洗濯しても1時間ほど干して絞れないくらいまで水滴を落としておいて暗くなる前に取り込んでおけば、靴下は無理としてもサイクリングジャージーは着ることができるようになっているものだ。
 炊事にはまだ早かったので旅の日記を書くことにした。今日はテーブルの横にテントを張ったのでテーブルで旅の日記が書けるのでとても楽だ。ベンチに座ってテーブルにツーリングマップルを広げながらポメラを打ち込む。しかも夕食前にもかかわらず角ハイボールを飲みながらだ。これは至福の時と言えよう。
撮影日時:2016/08/14 16:29:07 シャッター速度:1/20 絞り:F8.0 焦点距離:56mm
テーブルで自炊の準備
撮影日時:2016/08/14 17:11:07 シャッター速度:1/30 絞り:F8.0 焦点距離:80mm
今日の夕食は麻婆茄子とカップ野菜とみそ汁
 17時10分から炊事開始。今日の夕食はマーボ茄子丼と味噌汁とカップ野菜だ。テーブルで自炊したのでコッヘルの横には常に張り付いていたおかげで米は完璧な出来映えだった。マーボ茄子丼はアマノフーズのドライフードでこれまでの経験からおいしくないだろうと思っていたが、マーボ茄子丼だけはピリリと辛さが効いていておいしかった。
 夕食は後かたづけも含めて17時40分には終わり、再び旅の日記を書くことにした。日没まではまだまだ時間がありそうだったのでテーブルでのんびりと旅の日記を書いていたが、いつの間にか水平線上に雲が出てきて太陽が雲に隠れてしまいそうだったので慌てていつもの白鳥の舎の駐車場に向かう。
撮影日時:2016/08/14 18:13:16 シャッター速度:1/2000 絞り:F8.0 焦点距離:136mm
夕陽が見られた
撮影日時:2016/08/14 18:13:31 シャッター速度:1/2000 絞り:F8.0 焦点距離:70mm
クッチャロ湖に沈む夕陽
 18時10分に白鳥の舎の駐車場に到着。湖畔に自転車を止めるとすぐに撮影開始。しばらく太陽は顔を出していたが、やがて雲間に消えてしまった。私は雲が出ていたので夕焼けが見れないかとしばらく駐車場に居座っていたが、どうもきれいな夕焼けは見れそうになかったことから断念して18時40分には立ち去ることにした。
撮影日時:2016/08/14 18:19:44 シャッター速度:1/250 絞り:F8.0 焦点距離:80mm
夕焼けもわずかに見られた
撮影日時:2016/08/14 18:38:56 シャッター速度:1/25 絞り:F8.0 焦点距離:117mm
クッチャロ湖湖畔
 テントに戻ると温泉の支度をしてはまとんべつ温泉ウイングに行くことにした。このキャンプ場はこれまでと違ってライダーに人気のキャンプ場なのでバイクの数もすごく多い。私は温泉に行く途中にキャンプ場にズラッと並んだバイクの中にH社がないかを探してみた。すると1台だけそれらしいバイクを見つけたが、そのバイクは一目でH社とわかるようなスピードメーターがタンクに付き、ハンドルはステムからパイプが出ているだけでハンドルには何も付いていない私のイメージするH社のバイクそのものだった。これでは純正ナビなど付かないが、いったいどうやって取り付けるのだろう?
 19時ちょうどにはまとんべつ温泉ウイングに行く。昨日に続いて2日連続で温泉に入れるとは幸せだ。19時30分には温泉からあがって休憩室で旅の日記を書く。今日もツーリング中はほとんど旅の日記を書いてこなかったので書くことがとても多い。1時間ほど休憩室で旅の日記を書いていたが、その間テレビが流れていたにもかかわらず一度も天気予報が流れなかったので台風4号が今どこにいるのか知ることはできなかった。
 20時30分まで休憩室で旅の日記を書きテントに戻ることにした。私のテントのそばにはライダー4人組が陣取ってずっと喋っている。元々は熟年夫婦二人連れだったのでうるさくはないだろうと思って近くにテントを張ったが、後からライダー2人がやって来て宴会を始めている。22時には終わってくれればいいのだが。
撮影日時:2016/08/14 18:55:26 シャッター速度:1/15 絞り:F5.6 焦点距離:29mm
はまとんべつ温泉ウイング
撮影日時:2016/08/14 20:38:46 シャッター速度:30 絞り:F8.0 焦点距離:38mm
クッチャロ湖畔キャンプ場の夜景
 テントに戻ると夜景を撮影しテントに入って旅の日記を書いた。今日は温泉で買ったコーラを半分残して持ち帰っていたのでウイスキーのコーラ割りを楽しむ。オリンピックの女子マラソンの中継を聞きながら旅の日記を書いていたが22時30分にはどうにか今日の分の旅の日記を書き終えることができた。
 天気予報を確認するとようやく台風4号の行方を知ることができた。どうやら知床半島を南から北に向かって通り抜けていくような感じで、ここ北オホーツクには大きな影響はなさそうだが、台風が最接近する明日午前には雨が予想された。
 天気予報の確認も終わったので22時30分から寝ることにしたが隣のテントのライダーたちはずっと喋ったままだ。徹夜で喋るつもりだろうか。相手にしていられないので深酒して女子マラソンをイヤホンで聴きながら寝ることにした。シュラフに入ってしばらくしてから近くのテントの人がこの4人組にうるさいと注意したようだったが、その直後に寝てしまったのでその後どうなったかはわからない。

走行データ
走行距離   116.5km
走行時間   7時間6分
平均時速   16.4km/h
最大速度   38.9km/h
総走行距離   395.2km
天候   晴れ
最高気温/最低気温   27℃/16℃

食事
朝食   ラーメン
昼食   バナナ、カルボラーナ
夕食   マーボ茄子丼、味噌汁、カップ野菜

出費
朝(コンビニ)   バナナ、いちごラテ   371円
昼(コンビニ)   カルボラーナ、アイス   183円
夕(コンビニ)   カップ野菜、ヨーグルト、角ハイボール、ポテトチップス   517円
キャンプ場   クッチャロ湖畔キャンプ場   200円
温泉   はまとんべつ温泉ウイング   500円
温泉   ジュース   160円
合計   1931円

キャンプ場
名称   クッチャロ湖畔キャンプ場
場所   浜頓別市街からクッチャロ湖畔沿いに入る
  北緯45度07分39秒、東経142度20分50秒
費用   200円
設備   トイレ、炊事場、コインランドリー
風呂   隣にはまとんべつ温泉ウイングあり
ゴミ   ゴミ箱あり
行きやすさ   浜頓別市街から標識に従えば来れるはず
乗り入れ   バイクの乗り入れ不可
特徴   浜頓別のクッチャロ湖畔にあるキャンプ場
  家族連れが多いがチャリダーやライダーもいる
  クッチャロ湖に沈む夕陽は美しくロケーションは最高
  残念ながら湖の至近にはテントを張れない
  フリーエリア沿いに通路があり
  うまくすればオートキャンプも可能

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