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北海道自転車ツーリング 4日目
ニセコ〜留寿都〜洞爺湖 −自分撮りを満喫−
2009年08月10日

4日目の走行地図

4日目の速度グラフ
速度
4日目の高度グラフ
高度

 昨夜もあまり寝られなかったが、夜中に2回しか目覚めなかったので、まだましな方だろう。寝た時にはまだ寒くはなかったが、朝方寒くなってきた。しかし寒くて寝れないというほどではなかった。4時20分に目覚めるが、まだ誰も起きていなかったし、少し寒かったのと、今日はそれほど走らないはずなので、5時まで眠りそれからのんびりと起き出す。テントを出ると今朝は霧がなくイワオヌプリがきれいに見えたので写真を撮った。朝食は昨夜残したご飯をおじやにして食べる。
 今朝はさすがに気温が低く、昨夜洗濯してまだ乾いていない濡れたままの服を着る気にはならず、今日は昨日一昨日と着ていたデュラエースのサイクリングジャージーではなく、新しいパナソニックのサイクリングジャージーを着る事にした。もちろんパッド付きのパンツも新しい乾いたものだ。昨夜洗濯した濡れたままの服は自転車の荷台に干しておけばすぐに乾く事だろう。
撮影日時:2009/08/10 06:12:45 シャッター速度:1/60 絞り:F5.0 焦点距離:29mm
ニセコ野営場の朝
撮影日時:2009/08/10 06:36:46 シャッター速度:1/60 絞り:F5.0 焦点距離:94mm
朝焼けに染まるイワオヌプリを
バックに出発前の自転車を撮影
 今日の撤収はのんびりしたもので、出発は6時40分になってしまった。今日はそれほど距離を走らないし、まして3年前に走ったのと同じコースをたどるのだ。しかも出発時間まで3年前と同じだった。ライダーやニセコアンヌプリに登る高校生たちは既に出発してしまい、残ったのは出発の遅い家族連れだけになってしまった。今日は朝からよく晴れていたので日焼け止めをしっかりと塗り、出発前にイワオヌプリをバックに写真を撮ってキャンプ場を出発する。
 キャンプ場を出ると道道58号線はいきなりの急坂だ。その途中には昨日行きそびれた五色温泉橋展望台があったので、展望台まで自転車で乗り付けて写真を撮る。この展望台の入り口には「ミネラルウォーター」と書かれた水道の蛇口があったのでボトルに給水しておく。しかしきっとキャンプ場の水道の水と同じだろう。
撮影日時:2009/08/10 06:41:53 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:53mm
これが五色温泉
右に見える2つの暗い場所が露天風呂
撮影日時:2009/08/10 06:43:41 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:45mm
ミネラルウォーターと書かれた蛇口
ただの水道水のようにも思えるが
 そこからはひたすら素晴らしい景色の連続だ。今日は雲一つない青空で、空はよく晴れ渡っているし、昨日までの霧もまったくない。私はここぞとばかりに三脚と赤外線レリーズを取り出してイワオヌプリをバックに自分撮りを繰り返した。ちょうどニセコアンヌプリの頂上から太陽が顔を出そうとしていたので、ダイアモンドニセコアンヌプリとばかりにこちらも写真を撮っておく。
撮影日時:2009/08/10 06:46:31 シャッター速度:1/200 絞り:F9.0 焦点距離:29mm
ダイアモンドニセコアンヌプリ
撮影日時:2009/08/10 06:53:04 シャッター速度:1/125 絞り:F8.0 焦点距離:64mm
イワオヌプリをバックに走る
 ニセコ野営場を出て道道58号線の急坂を少し登るとニセコお花畑に到着する。残念ながらニセコお花畑は今の時期は松があるだけで花などどこにもない。ニセコお花畑を過ぎるとあとはひたすら長い下りが続く。その下りをブレーキを使ってスピードを20km/hに押さえながら、周囲360度を見渡して、景色のいい場所があれば自転車を止めて写真を撮った。何せこの時間は交通量が皆無に等しく、道に堂々と三脚を立てて自分撮りできるのがうれしい。ところが私が三脚をたててイワオヌプリをバックに自分撮りをしていると、二人組のライダーがやってきて、私が撮影しているのを見ると自分たちも同じようにイワオヌプリをバックにバイクの写真を撮り始めた。しかし彼らは私が何度も三脚に設置したカメラの前を自転車で往復しているので、何をしているのだろうと不思議に思ったに違いない。
撮影日時:2009/08/10 06:56:25 シャッター速度:1/80 絞り:F6.3 焦点距離:34mm
花の咲いていなかったニセコお花畑
撮影日時:2009/08/10 07:03:47 シャッター速度:1/100 絞り:F7.1 焦点距離:34mm
イワオヌプリをバックに自分撮り
 道道58号線は交通量は少ないが1台だけ倶知安方向から車が登ってきた。私はすれ違おうとした時、ドライバーが私を呼び止めたので何かと尋ねると、ニセコアンヌプリへの登山道を教えてほしいとのことだった。ニセコアンヌプリの登山道は私が泊まっていたニセコ野営場から登るのを知っていたので教えてあげる。
撮影日時:2009/08/10 07:14:00 シャッター速度:1/80 絞り:F7.1 焦点距離:53mm
今日は色々な場所で自分撮りに挑戦した
撮影日時:2009/08/10 07:17:57 シャッター速度:1/125 絞り:F9.0 焦点距離:53mm
ここでもイワオヌプリをバックに自分撮り
 それからも自分撮りを続けながら道道58号線を下ってきたが、標高500mあたりから霧が立ちこめるようになり、視界は100mくらいまで落ちて何も見えなくなってしまった。さすがにこの霧では写真を撮る気にはならないので、そこからはひたすら坂を下り続ける。太陽が顔を出している間はサイクリングジャージー1枚でちょうどいいくらいだったが、さすがに霧で太陽が隠れ、急な下りを下り続けると寒くて凍えそうになってしまい、ウィンドブレーカーを着て走る。
撮影日時:2009/08/10 07:32:47 シャッター速度:1/100 絞り:F7.1 焦点距離:64mm
標高500mくらいまで下ると霧が出始めた
撮影日時:2009/08/10 07:42:07 シャッター速度:1/160 絞り:F9.0 焦点距離:64mm
麓まで下ると霧で視界が100mくらいに
 道道58号線はひたすら下り続け、旭ヶ丘公園キャンプ場の近くまでペダルを回さずに降りてきた。そして8時ちょうどに倶知安に到着。私は国道5号線に入るとコンビニに入り、パンと牛乳を購入して店の前で食べた。ここからはアップダウンがあるので体も温まるだろうとウィンドブレーカーを脱ぎ、8時10分にコンビニを出発。国道5号線を南下する。
 この国道5号線の倶知安からニセコまでの道は、昨日も走った道だ。同じ道を2日続けてしかも同じ方向に10km以上もの長い距離を走るのは初めてではないだろうか。しかし昨日よりも交通量が多いような気がする。昨日はこの国道5号線に7時30分に入ったが、今日は昨日より40分遅れだ。その違いだろうか。昨日とまったく同じ道を昨日と同じような天候の元で走っていると、これから蘭越、岩内を回って再びニセコパノラマラインを走りそうになるから不思議だ。しかしそれだけは勘弁してもらいたい。
 8時50分にニセコに到着。昨日と同様、道の駅「ニセコビュープラザ」は素通りして道道66号線に入る。この道道66号線はニセコから真狩までかなりの高さの丘を越えることになり、ずいぶん苦しめられた。羊蹄山を取り囲む道路は倶知安、京極、真狩、ニセコと羊蹄山を囲むように四角を描いているが、いずれの町も低い場所にあり、隣の町に行こうとするにはどうしても丘越え、いや、山越えになってしまうようだ。特に京極と真狩、そして真狩とニセコの間はそれなりの登りがあるような気がする。
 これは後で調べた事だが、羊蹄山を取り囲む4つの町と、その町を結ぶ道の最高点の標高は次のようになる。倶知安180m、倶知安−ニセコ間230m、ニセコ140m、ニセコ−真狩間270m、真狩230m、真狩−京極間320m、京極230m、京極−倶知安間260m。従ってニセコから真狩まで走ると130mの丘越えという事になる。
 そしてもう一つ気になるのが、この羊蹄山を取り囲む倶知安、京極、真狩、ニセコの町には、倶知安以外の町に道の駅があるのだ。これだけ狭い地区に3つも道の駅があるというのは、きっとそれぞれの町が競いあって建設したに違いない。ついでに言うと、真狩の道の駅から7kmしか離れていない場所に留寿都の道の駅があるし、ニセコの隣の蘭越には驚くべき事に道の駅が2つもあったりする。
 道道66号線は羊蹄山のすぐ横を走る。ニセコまでは霧で何も見えなかったが、ニセコを過ぎると空は晴れだし、羊蹄山が頂上まできれいに見えるようになってきた。すると前方でライダーが歩道上にバイクを止めて羊蹄山をバックにバイクの写真を撮っていた。私もここで写真を撮ることにして、三脚をセットすると再び自分撮りを行った。このニセコ周辺では景色がきれいなので、撮りたくなる被写体が多いから、なかなか自転車が前に進まない。
撮影日時:2009/08/10 09:20:37 シャッター速度:1/100 絞り:F6.3 焦点距離:29mm
これが羊蹄山の湧き水だ
撮影日時:2009/08/10 09:30:56 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:45mm
羊蹄山を見ながら自転車を走らせる
 さらに自転車を走らせると9時20分に羊蹄山の湧き水に到着。そう言えば昨日の朝、京極スリーユーパークキャンプ場で出会ったチャリダーの話では、ここの羊蹄山の湧き水は、京極の羊蹄ふきだし湧水と違って車で水汲み場まで乗り付けできると言っていたが、確かにその通りだった。車が5台ほど横付けされ、みんな大きなポリタンクに水を汲んでいた。私も先ほどニセコの山の上でボトルに入れたばかりの水を捨て、再び羊蹄山の湧き水を入れ出発する。この水も京極の羊蹄ふきだし湧水と同様にまろやかで甘みがあるような気がした。
 羊蹄山の湧き水からは下りが多くなり、走りやすくなる。9時50分に真狩に到着。真狩の道の駅「真狩フラワーセンター」でパンを食べ、ここまでアップダウンが多かったのと、これから留寿都までの登りに備えて長めの休憩を取り、その間、道の駅のベンチに座って旅の日記を書く。30分ほど旅の日記を書き10時20分出発する。ここまでは3年前より15分早いだけだ。
 道道66号線を少し走るとフラワーパークというパーキングが見えてきた。ここは別に何があるというわけではないが、羊蹄山がよく見えたのと、水道があったので、タオルとアームカバーを濡らして暑さに備える。暑いと言っても実際には25℃くらいと思われたが、それでも太陽の光を浴びながら坂を登ると汗が噴き出してくる。
 真狩から留寿都までは地図を見てもそうだし、実際現場に行っても、それほどきつい峠があるようには思えない。ほとんどフラットな平地を走っているような感覚にとらわれる。しかし実際には真狩から170mほどの登りがあり、しかもかなり急な傾斜の道なので、なかなか自転車が前に進まず苦しめられることになる。私は3年前にここで同じようにへばってしまい、途中で休憩を余儀なくされたことがあったが、今回はあらかじめそれを知っていたので、一気に留寿都まで行くことができた。この道道66号線の真狩から留寿都まではなかなかハードだ。
 峠を越えて、あと少しで留寿都に着くというその時、道道257号線からチャリダーが出てきて同じ方向に走りだした。あまりに偶然のタイミングだったので、私は挨拶をして彼の後ろを走り始めた。期せずして同行することになったが、数百mほど走った国道230号線との交差点の手前で彼は止まったので、同行するのはここで終わった。11時ちょうどに留寿都に到着。すると留寿都の交差点には他にも3人組のチャリダーも日陰で休息しており、なぜかこんな田舎町にチャリダーが集結していた。
撮影日時:2009/08/10 10:57:45 シャッター速度:1/200 絞り:F7.1 焦点距離:170mm
橇負山山頂にはハンググライダーが飛んでいた
撮影日時:2009/08/10 11:07:56 シャッター速度:1/160 絞り:F7.1 焦点距離:230mm
洞爺湖温泉まであと26km
 留寿都の町にはコンビニがあったが、まだ倶知安のコンビニで買ったパンがあったのでコンビニは素通りし、国道230号線を南に南下する。ここからの国道230号線は若干の下りが延々と続くので走るのはとても楽だ。若干の逆風ではあったが、それをものともせずに走り続けた。北海道自転車ツーリングがいつもこうだったらいいのにと思ってしまう。
 そろそろおなかが空いてきたので、国道沿いの日陰に自転車を止めて11時20分から休憩しパンを食べる。先ほどのチャリダーが来ないものかと思っていたが、結局来なかった。さらに自転車を走らせると、私の嫌いな貫気別橋を越える。ここは橋を越えるのに70mも下って、それから再び70mも登らなければならないので大変だ。どうにか貫気別橋を越えると今度は大原小学校だ。ここは3年前に炎天下を逆走した苦い思い出がある。先ほど休憩したばかりだったのでここでは休憩せず、大原小学校の前で再び羊蹄山をバックに自分撮りをチャレンジする。
 大原小学校を出発すると分岐がある。3年前は国道230号線に進んで苦しんだ覚えがあったので、今回は道道66号線に入る。この道道66号線に入って坂を下り始めてすぐにチャリダーが日陰で休憩しているのが目に入った。きっと洞爺湖から登ってきて急坂と暑さで力つきたのだろう。私は挨拶して先に進んだ。
撮影日時:2009/08/10 11:53:46 シャッター速度:1/200 絞り:F11 焦点距離:77mm
大原小学校前で羊蹄山をバックに自分撮り
撮影日時:2009/08/10 12:05:01 シャッター速度:1/100 絞り:F6.3 焦点距離:29mm
洞爺湖のほとんど見えなかった武四郎坂駐車公園
 さらに道道66号線を進むと、12時ちょうどに武四郎坂駐車公園に到着。私は自転車を止めて展望台に行くが、何も見えなかった。元々景色があまりよくないのと、今日は洞爺湖が霞んでいるのが原因らしい。このまま洞爺湖に行ってもまだ時間的に早すぎる。この展望台には都合のいいことに東屋があり、しかも観光客もあまり立ち寄らない場所だったので、私はここで30分ほど旅の日記を書いて休憩した。
 12時35分に展望台を出発。再び道道66号線の急坂を下ると、すぐに洞爺湖の湖岸に到着した。私はそこから反時計回りに走り始めた。この道道578号線、通称洞爺湖ぐるっと一周線は木立に囲まれた洞爺湖の湖岸を走る気持ちのいい道で、私はぜひともここを満喫したかったのだ。残念なことに洞爺湖は霞んでいたので中島はぼんやりとしか見えなかったが、まあ自転車で走るには問題ないだろう。
撮影日時:2009/08/10 13:02:45 シャッター速度:1/125 絞り:F7.1 焦点距離:94mm
洞爺湖と中島を見ながら自転車を走らせる
撮影日時:2009/08/10 13:31:14 シャッター速度:1/125 絞り:F6.3 焦点距離:29mm
洞爺湖は霞んでいて写真映りはいまいちだった
 洞爺湖の湖岸で何度か写真を撮りながら自転車を走らせていたら、後方からチャリダーに追い抜かれた。それも一人や二人ではなく、6人組みのチャリダーの集団だった。おそらく大学のサイクリング部であろう。私より少しペースが速いようで、私は追い抜かれはしたものの、彼らと同じようなペースで走った。が、しばらくすると彼らはグリーンステイ洞爺湖キャンプ場の方に曲がっていった。まだ13時にもなっていないし、キャンプインするには少し早いような気がするが、私と同じようにテントだけ張って自転車を軽くしてどこかに行くのだろうか?
 13時ちょうどに洞爺湖温泉街に到着。火山科学館に行きたかったのだが、これからさらに周囲36.5kmの洞爺湖をもう一周するとなると時間的に少し厳しいので、今回はパスする。温泉街を通り抜け、壮瞥に行くとコンビニがあったので、パンと牛乳を買ってその場で食べる。夕食の分はもう一周するときにでも買いに来ればいいだろう。壮瞥の町を少し過ぎると昭和新山が見えてきた。私はいつか昭和新山や有珠山火口原展望台に行きたいと思っているのだが、今日は時間的にも厳しいので、また次の機会にする。
 コンビニを出発し洞爺湖湖岸沿いに道道2号線を走ると、前方から女の人が二人歩いてくるのが見えた。遠くからだとどうもその女の人たちは服を着ておらず、ビキニの水着を着ているように見える。こんな海水浴場でもない道路上をビキニの水着を着た女の人が歩いているはずはないと思ったが、すれ違うときによく見ると、やっぱりビキニの水着を着た金髪の外人の女性だった。いったい彼女たちはここで何をしていたのだろうか?
撮影日時:2009/08/10 13:53:05 シャッター速度:1/100 絞り:F7.1 焦点距離:77mm
昭和新山をバックに自転車を撮影
撮影日時:2009/08/10 14:29:11 シャッター速度:1/100 絞り:F6.3 焦点距離:34mm
洞爺湖の湖岸すぐそばにテントを設営
 道道132号線との交差点を左に曲がってすぐのところに滝之上キャンプ場はあった。13時50分にキャンプ場に入り、受け付けの前にサイトの様子を見させてもらう。サイトは3年前に来た時と何ら変わっておらず、相変わらずのワイルドな雰囲気だった。3年前に私がテントを張ったお気に入りの場所は空いていたので、引き返して受け付けを済ませる。3年前に比べると通路から砂浜までの細い道が整備されていたので自転車で砂浜まで乗り付けしやすくなっていたのがありがたかった。
 私は砂浜に自転車を持ち込むと、3年前と同じ場所にテントを張った。砂浜の上なのでペグが刺さりにくいが仕方あるまい。波打ち際まで50cmの距離しかないが、海ではないので問題ないだろう。しかしこの波の音に眠れるかどうか…
 テントを設営し、重量物をすべてテントに入れると、今度は14時30分から温泉と洞爺湖一周36.5kmに向かって走り始めた。これは3年前より1時間10分早いタイミングだ。目指す温泉はここから7kmほど離れた来夢人の家。ほんの少しアップダウンのある洞爺湖湖岸沿いの気持ちのいい道を走り続け、15時には来夢人の家に到着し、温泉に入る。この温泉は湯船が一つだけで洗い場も狭く、露天風呂があるわけでもないが、390円という良心的値段がうれしい。温泉の中でかつてはチャリダーだったらしいおじいさんに話しかけられたが、何を言っているのかよく理解できず、適当に話を合わせておく。15時30分には湯船からあがり、休憩室で16時まで旅の日記を書く。今年は3年前と違って逆走しなかった分だけ時間的に余裕があるのが嬉しい。そして温泉を出ると少しおなかが空いていたので、これからの洞爺湖一周に備えてパンを食べて力を付け、再び日焼け止めを塗る。
撮影日時:2009/08/10 14:37:37 シャッター速度:1/30 絞り:F3.5 焦点距離:29mm
洞爺湖ぐるっと一周線を走る
撮影日時:2009/08/10 15:26:04 シャッター速度:1/30 絞り:F4.5 焦点距離:29mm
来夢人の家の湯船
 16時10分から洞爺湖一周を再開。昨年に比べると30分も早いので夕陽までに戻ってくるのは余裕だろう。まだ太陽も高い位置にあるし急ぐ必要もないので汗をかかないようにのんびりと走る。洞爺湖の周りには7つ以上のキャンプ場があり、そのすべてのキャンプ場を見て回った。どれでも同じに思えるが、それぞれの特長がある。夕陽を見るという点とワイルドさ、そして人が少ないという点においては滝之上キャンプ場が一番だろう。もちろん設営のしやすさや便利さを取るのだったら他のキャンプ場にした方がいいのは言うまでもない。
 洞爺湖ぐるっと一周線をずっと走ると、中島の北西あたりの道道578号線にガードレールの途切れた部分がある。時間もあることだし、ここでも洞爺湖と中島をバックに自分撮りを敢行することにした。自分撮りをするのは今日一日だけで何回目だろう。おそらく10回近く自分撮りしていると思われる。それほどまでに自分撮りは楽しい。しかし1回撮影するのに5分ほどの時間がかかってしまうので、なかなか走行距離が伸びないという問題がある。今日も12時の段階で60kmしか走っていなかったのは、もちろん休憩しながら旅の日記を書いていたというのもあるが、自分撮りをし過ぎたせいもあるだろう。これから距離を走るときは自分撮りを控えるようにしよう。逆に景色のいい美瑛等では距離など関係なしに自分撮りにひたすら挑戦できるようスケジュールを組みたいものだ。
撮影日時:2009/08/10 16:40:05 シャッター速度:1/100 絞り:F7.1 焦点距離:34mm
温泉の後、洞爺湖一周にチャレンジ
撮影日時:2009/08/10 17:11:10 シャッター速度:1/250 絞り:F5.0 焦点距離:64mm
洞爺湖でも自分撮りに挑戦
 さらに道道578号線を走ると遠くの山の上にザ・ウィンザーホテルが見えたきた。あれは昨年サミットが行われたホテルだ。きっとあのホテルから洞爺湖を見下ろせば、さぞかしきれいに見える事だろう。そう言えば洞爺湖温泉街を走るといまだにサミットの町の看板が出ており、温泉街には北海道洞爺湖サミット記念館まで存在する。サミットと火山くらいしか観光客を呼び込める目玉がないのだろうか。
撮影日時:2009/08/10 17:24:24 シャッター速度:1/400 絞り:F9.0 焦点距離:320mm
これがサミットの行われたザ・ウィンザーホテル
撮影日時:2009/08/10 17:38:53 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:53mm
洞爺湖にはまちのあっちこっちにサミットの看板が
 洞爺湖温泉街を抜けて再び先ほど入ったコンビニに行く。今回は今日の夕食と明日の分も買っておかなければならないので、買いだめだ。なぜならこのあたりのコンビニは、朝7時にならないと開店しないのを知っていたので、明日は標高930mのオロフレ峠を越えて登別に着くまでコンビニはありそうになかったので、そこまでの食料を今日買っておく必要があったのだ。私はカップ野菜を食べたかったのでローソンを探したが、あいにく洞爺湖周辺にはローソンがなかったので、セイコーマートに入る。しかしセイコーマートにも100円のカップの野菜が販売していた。いい時代になったものだ。
 コンビニを出ると、もう夕陽は沈みそうになっていた。ゆっくりし過ぎたと考え、私は慌てて自転車を走らせた。昨年より時間は早いはずだったが、地平線付近に雲があったので、予定よりも早く太陽が隠れてしまいそうなのだ。しかも洞爺湖全体が雲で隠れてしまいそうな勢いだ。どうにか太陽が沈む前の18時10分にテントに戻って来ることができた。テントに戻るとすぐに自転車を湖畔に持ち出して夕陽をバックに写真を撮るが、2枚撮ったところで夕陽は雲に隠れてしまった。
撮影日時:2009/08/10 18:10:34 シャッター速度:1/100 絞り:F6.3 焦点距離:29mm
沈みゆく夕陽には何とか間に合った
撮影日時:2009/08/10 18:11:59 シャッター速度:1/250 絞り:F6.3 焦点距離:45mm
いつものように夕陽をバックに自転車を撮影
 それからはすぐに米を水に浸して食事の準備をして、その間に着替えをして今まで着ていた服を洗濯する。北海道上陸以来、晴れの日が続いているので、毎日洗濯して気持ちのいい服で走れるのがうれしい。これが3日も雨が続くと服を洗濯しても乾かないから着る服がなくなってしまうところだ。ただ、ズボンもだいぶ汚れてきたので洗濯したいところだが、ズボンを洗濯する時に履くズボンがレインスーツしかないので、レインスーツを着て寝るわけにもいかず、なかなか洗濯できないのが問題だ。
 洗濯を済ませると嫌なことに気付いた。昼間テントを張ったときには一番湖に近いペグから波打ち際まで30cmはあったはずだ。しかし今見ると波が昼間より高くなっており、波打ち際は浸食され、その距離は10cmほどになっていて、高い波が来るとテントのフライシートに水しぶきが飛んでくるほどになっていた。これでは夜中に安心して寝ていられないので、私はペグ全部引き抜くと、テントを湖から30cmほど後退させ、再びペグを打ち込んだ。これなら少々波が高くなっても大丈夫だろう。
 18時40分から自炊開始。この頃には太陽は沈んでしまい、もう真っ暗だったがどうにかヘッドライトの明かりなしで自炊する。今夜の夕食は中華丼にあさりの味噌汁とカップ野菜。19時には炊きあがり、15分蒸らして19時15分から食べ始めるが、ヘッドライトなしではほとんど真っ暗だった。本当だったら夕焼けでもじっくりと眺めながらの夕食となるはずだったが、あいにく洞爺湖全体に雲が低く垂れ込めており、夕焼けを見ることはできなかった。
 夕食が終わり、真っ暗な中を後片づけして19時40分からテントに入って旅の日記の続きを書く。今日は自転車を走らせる合間の休憩時間に1時間以上も旅の日記を書き、しかも温泉の休憩室でも30分ばかり旅の日記を書いていたが、まだまだ書くことが多くて当分終わりそうにない。しかも今日の分だけでなく、途中で気付いたことを昨日の分や一昨日の分に追加しているので時間がかかるのは仕方がないだろう。
 洞爺湖では夏の期間中、毎日ロングラン花火を開催することを知っていたので、20時40分から三脚を自転車のサドルに巻き付けて赤外線レリーズをバルブモードにして待機する。45分からいざ花火が始まったが、不安定な自転車の上にこれまた不安定な三脚をセットし、なおかつフレーミングの極めて難しい花火を撮影するので、なかなかうまく撮影することができず苦心する。20枚ほど撮影したが、煙が多くなってきて花火がきれいに見えなくなってきたのと、バルブモードは電池の消耗が早いので、花火の終わりを待たずに撮影を適当に切り上げる。それでも3年前に手持ちで撮影した花火の写真よりはマシに撮影できたと思う。
撮影日時:2009/08/10 19:24:22 シャッター速度:1/6 絞り:F3.5 焦点距離:29mm
夜の洞爺湖滝之上キャンプ場
撮影日時:2009/08/10 21:01:33 シャッター速度:15 絞り:F8.0 焦点距離:320mm
遠くで行われていた洞爺湖ロングラン花火
 花火大会が終わったあとも旅の日記を書き続け、書き終わったときには22時になっていた。明日は標高930mのオロフレ峠越えだし、距離も走るので、今日のように走りながら旅の日記を書いたり、自分撮りをしたりはできないだろう。明日は時間がなければ白老のポロトの森キャンプ場、時間があれば厚真の大沼野営場か安平のときわキャンプ場に泊まるつもりだ。まだ明後日以降の予定を決めていないので何とも言えないが、これだけ自分撮りが楽しいなら美瑛の千代田の丘キャンプ場をベースキャンプにして2泊か3泊して美瑛を堪能しようかと考えてしまう。
 天気予報を確認すると北海道はどこも13日だけが曇り時々雨で、それ以外の日はほとんどが晴れ時々曇りとなっている。これだけ天候に恵まれ、かつ気温も涼しいのはこれまでの北海道自転車ツーリングでは始めてではないだろうか。昼間は自転車に乗っていれば急坂を登らない限りそれほど暑いとも感じないし、夜はそれほど寒いわけでもないし、これこそ自転車に適した気候と言えるだろう。
 22時には旅の日記を書き終え、やることがなくなってしまったのでワンセグのニュースを見る。ここはワンセグが入るからありがたい。初日に支笏湖のモラップキャンプ場でわずかばかり電波が入ったが、それ以降はさっぱり入らなかったので、ここでニュースを仕入れておく。しかし22時30分頃、どうしても眠たくなってしまい、ワンセグを消してそのまま寝ることにする。夕方にはあれだけ波の音が大きかったのに、22時を過ぎると湖面は鏡のように静まり返っているし、昨夜は寒かったが今は暖かいので、ぐっすりと寝られることだろう。

走行データ
走行距離   122.2km
走行時間   6時間46分
ペダリング数   13800回
平均時速   18.0km/h
最大速度   47.4km/h
平均ペダリング数   34rpm
総走行距離   415.0km
天候   晴れ
最高気温/最低気温   24℃/18℃

食事
昼食   おじや
昼食   パン
夕食   中華丼、あさりの味噌汁、カップ野菜

出費
朝(コンビニ)   パン、牛乳   213円
昼(コンビニ)   パン、牛乳   178円
キャンプ場   滝の上キャンプ場   400円
温泉   来夢人の家   390円
夕(コンビニ)   パン、おにぎり、カップサラダ、寝酒、ヨーグルト   523円
合計   1704円

キャンプ場
名称   洞爺湖滝之上キャンプ場
場所   洞爺湖温泉街から7kmほど東
  北緯42度33分55秒、東経140度53分16秒
費用   400円
設備   トイレ、炊事場
風呂   壮瞥町ゆーあいの家まで2km
ゴミ   持ち帰り
行きやすさ   標識が小さくてわかりにくい
乗り入れ   テントまでバイク、車の乗り入れ可
特徴   洞爺湖の湖岸にあるキャンプ場
  ほとんど整備されておらずトイレも汲み取り式
  ゆえにファミリーは少なく静かでよい
  湖岸ギリギリまでテントが張れるのでロケーションは良い
  場所によっては湖岸まで車が入れるのでオートキャンプも可能
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