昨夜はいつもより少し遅い22時30分に寝た。途中何度か目覚めた時はすごく雨が降っていた。テント泊でなくてよかったと思ってしまう。私の17年前のテントではこの雨には耐えられないだろう。いや、それ以前に地面が湖になっているに違いない。 目が覚めたら5時10分だった。もう完全に日の出と共に生活するリズムができてしまったようだ。体温を測ると35.5℃、いやそんな低いはずはない。もう一度測定すると35.8℃だった。今日も問題なし。どうやらコロナウイルスに感染することなく北海道自転車ツーリングを終えることができそうだ。 いつものキャンプ生活だと朝起きて体温を測ったら真っ先にするのはテントを開けて外の様子を見ること。天気や周囲の明るさ、朝日が見られそうかどうかなど。今日は部屋の電気を付けるところから始めてしまった。これが雰囲気をぶちこわしにした。北海道自転車ツーリングで朝電気を付けるところから始めてはいけないと実感する。 外は相変わらずの雨。小雨になることはなく必ず傘を必要とするくらいの雨は降っていて時折激しい雨や強い風が吹いている。天気予報を見ると今日1日ずっと雨で中標津には大雨・雷・強風・濃霧注意報が出ていた。キャンプ場のフリーサイトは雨でぬかるんでどこも水浸しだった。こんな日にテントを張っていたら大変なことになっていただろう。
今朝の最低気温は11℃とそれほど寒くはなかったのだが、朝になっても気温は上がらずロッジの中にいても寒さを感じる。寝ている時はシュラフにくるまればよかったのだが、起きているときにはそういうわけにもいかないので、上はシャツ2枚に寝間着用のジャージーとサイクリングジャージの計4枚、下はタイツに寝間着用のジャージーにズボンというかなり重ね着をすることとなった。自転車で走っている時は自身が発熱するので薄着でもそれほど寒くないが、動かないでいると発熱しないので重ね着しないと寒く感じてしまう。 朝起きてから1時間ほど旅の日記を書いていたが、普段の北海道自転車ツーリングの生活を壊したくなかったので7時から朝食を食べることにした。食材は昨日たくさん購入していたので何を食べようかと考えたところ、ちょっと多く買いすぎたのではないかという気になってきた。 明日の朝は調理したくないのでペペロンチーノとパンを食べるとして今日の朝はラーメン、間食にパンを挟んで昼もラーメン、夜はご飯を炊いて豚丼にすれば大量のお菓子は余ってしまうが何とか食べ切れそうだ。昼は中標津の町に出て昨日食べることができなかった食事処やまやで何かボリュームのあるものでも食べようかと思っていたが、ちょっと無理そうだ。
ラーメンを食べていて私は自分が食べているラーメンが東洋水産のマルちゃんばかりだということに気づいた。マルちゃん正麺はもちろん、オンネトーで食べたアメリカ版のマルちゃん、そして今日食べている北海道限定販売のダブルラーメンもすべてマルちゃんだ。別にマルちゃんのファンというわけではないが偶然そうなったのだろう。
外に出たついでにコインシャワー室とトイレの様子を確認する。トイレは最近できたばかりと思われるピカピカの多目的トイレでとても広かった。普段は障害者用のトイレとして使っているとのことだったが、昨日の受付の時に管理人さんから使っていいよと言われていたので遠慮なく使わせてもらうが、汚してしまうのがためらわれる状態だった。それでもトイレに行くのに雨具を着て出かけ、トイレで脱ぎ着することを考えるとこの広さはありがたかった。
フリーサイトにテントを張って宿泊していたライダーも10時には撤収して出発していった。その頃には大雨が降っていたのでさぞかし撤収は大変だっただろう。こんな天気ならテントではなくロッジにすればいいのにと思ったが、よく考えたら到着したのが夜だったので管理人さんも帰った後だったのだろう。
2日前の旅の日記はほとんど書けていなかったので書いても書いても進まなかった。その間にも雨は12時頃からさらに激しさを増しとても自転車で走れないほどになってきた。昨日出会った女性チャリダーは無事にホテルで過ごしているだろうか?
12時頃から激しく降り始めた雨と風はそれからも収まることはなくずっと降り続いた。今日は最高気温が13℃までしか上がらず、朝方に寒くて4枚着込んだがそれを1日脱ぐことはなかった。私は雨が小降りになったら温泉に行って暖まり、そしてコンビニに行って昨日買い忘れていた牛乳を買おうと考えていた。しかし結局日が暮れても雨は収まることはなく、買い出しに行くことはできなかった。 雨や台風による連泊はこれまで2003年の羅臼、2009年のかなやま湖、2012年の天塩、2019年のウトロなど何回かある。しかしいずれも連泊中は午前中で雨が止み午後は走りに行ったり、そもそも2009年のかなやま湖では雨さえ降らなかった。
参考までに私のこれまでの北海道自転車ツーリングで台風に遭遇した履歴は以下のようになる。これを見ると10年くらい前までは2週間を越える期間でも3〜4年に1回しか遭遇しなかったものが、ここ10年ほどは1週間しかないのに毎年遭遇している。それだけ台風の発生が増えたという事だろうか。
明日の朝、根室中標津空港で自転車を分解しなければならないので、少し自転車を清掃しておこうと考えた。拭くものがなかったのでキャンプ場のトイレのトイレットペーパーを少しもらってチェーンとディレイラーの汚れを落とした。トイレットペーパーがボロボロになるだけであまりきれいにはならなかったがやらないよりはマシだろう。 今日は21時から大学時代の仲間とオンライン飲み会をする事になっていた。4日前にも開催していたのだが当然私は北海道自転車ツーリング中、しかも電波の届かないオンネトーにいたので参加できるはずもない。しかし今日は時間もあるしコンセントもあるので参加するのに何の問題もない。大学時代の友人とは卒業後も何度も会っているがオンライン飲み会は初めてだったので楽しみだ。
しかしこのハンドルスタビライザーの導入でハンドルが真っ直ぐに固定されるようになり写真撮影がずいぶん楽になった。こんなバネでハンドルを固定したら普段のハンドルさばきが大変になるかと心配だったが、以外と普通に走る分にはまったく影響しなかった。ただし自転車を降りてハンドルを大きく曲げてUターンする時などはハンドルがかなり固く感じるので違和感はある。ただ写真撮影時にハンドルを真っ直ぐにできるメリットは大きく、今後もこのハンドルスタビライザーは使い続けることになるだろう。
しかしこんなチャリダー憧れのホクレン旗も2007年間では給油すれば全員にもらえていたのに2008年から抽選となり、2009年からは有料となり一気に廃れてしまい、今ではライダーでこのホクレン旗を付けて走るライダーはまったく見かけなくなってしまった。それに伴って私も2008年からは旗を付けて走らなくなってしまった。しかし北海道自転車ツーリングを始めたあの頃に気持ちに戻ってもう一度ホクレン旗を付けて走る事にした。もちろんホクレン旗はチャリダーには入手が難しいので2003年と2007年の旗を持参してサイドバッグに取り付けている。今回はこのホクレン旗があったからかライダーから手を上げてもらえたのが嬉しかった。 いよいよ21時が近づいてきたのでオンライン飲み会の準備をする。オンラインのツールはWebexに指定されていたがこれはインストール済みだ。背景は当然自転車になるようにセッティング。ヘッドライトを自分に向けて照らして顔が明るくなるようにしておく。 私は飲み会にあたりぜひとも牛乳を用意したかった。しかし昨日コンビニで牛乳を買いそびれ、さらに今日もコンビニに行けなかったので結局牛乳を用意する事はできなかった。飲み会で牛乳を用意したかった理由は牛乳で乾杯条例にある。ここ中標津町では基幹産業である酪農を発展させるため牛乳消費拡大を目的として2014年に中標津町牛乳消費拡大応援条例、通称牛乳で乾杯条例を制定した。この条例の最後には「町民は町内で行われる飲食物が提供される会食等において乾杯が行われる場合、可能な範囲において牛乳で乾杯しその普及促進に協力するよう努めるものとする。」と定められている。これに反したからと言って罰則があるわけではないが、せっかく私も中標津町でオンライン飲み会に参加するのだから乾杯は牛乳でしようと考えたのだが、その夢は叶わなかった。 21時になりオンライン飲み会は始まったが、いつものようにみんな一斉に始まるわけではなく、最初は3人くらいから、ぼちぼち集まりはじめて最終的には6人くらい集まった。毎年に近いくらい会っている人もいれば、10年ぶりくらいに会う人もいて話は弾んだ。4日前にも同様の飲み会が開催されている事もあって、話は今回初参加の私の北海道自転車ツーリングの話がメインとなった。 ビデオを通して大学時代の仲間の顔を見るとみんなオッサンになってきているが、不思議な事にみんな髪の毛はしっかりしていた。ただ人によっては早くも白髪で真っ白という人もいて苦労が忍ばれた。かくいう私もそろそろ白髪が目立つようになってきて染めて隠していたりするのだが。 オンライン飲み会は初めてだったのでどんな感じかよくわからなかったのだが、それが気の知れた大学時代の仲間でよかった。飲み物は3日前に買ったウイスキーがまだたっぷり残っているし、つまみも昨日買い込みすぎてたっぷりある。ちょっと食べ物のメニューは寂しいがこれなら居酒屋でやる飲み会と変わらない雰囲気だ。 オンライン飲み会は楽しく続いたが、明日朝一番の飛行機でフライトする事になっているので22時30分には終了する事にした。楽しい一時だった。しかも初のオンライン飲み会が北海道自転車ツーリングの最中に行われるとは、あまりの偶然にびっくりしてしまう。しかもいつものテント泊なら電源もないし、夜間テントの中で飲み会するなどはばかられるが、今日は誰もいないキャンプ場のロッジに宿泊していたのでその心配もない。こんな偶然もあるものだ。
今日は本当に一日どこにも出かけず、ロッジを出たのはトイレに3回行っただけ。昨年のウトロで連泊した時でも温泉までは自転車で出かけていたが、それどころではない。ただおかげで溜まっていた旅の日記はずいぶん書く事ができた。モバイルバッテリーへの充電もできたが、これは明日帰るのであまり意味はないだろう。 明日は7時過ぎにはキャンプ場を出発したかったので5時に目覚ましをかけた。今回の北海道自転車ツーリングで目覚ましを使うのは2日目以来の2回目だ。明日の朝は少し早いので出発の準備をできるところまではしておく。今夜はそれほど寒くはなさそうだったがいつものようにシャツ2枚着て23時に就寝する。
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