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北海道自転車ツーリング 10日目
美瑛〜旭川〜月形 −最後の激走−
2009年08月16日

10日目の走行地図

10日目の速度グラフ
速度
10日目の高度グラフ
高度

 昨夜は夜中の1時に一度目が覚めただけで、それ以降はぐっすりと眠ることができた。目が覚めると4時20分だったので、起きることにした。テントの外に出ると外は深い霧に包まれており、視界は100mほどしかなかった。昨日残したご飯をおじやにして食べる。5時くらいになると、雲の切れ間から太陽が顔を出したようで、霧の中から太陽の光が射し込み幻想的な雰囲気を醸し出していた。
 二日間張り続けたテントを撤収し、5時40分に出発。よく考えたらこのキャンプ場では受け付けの時にもらった紙を返却してチェックアウトしなければならなかったのだが、そんな事はすっかりと忘れて、紙を返却しないまま出発してしまった。
撮影日時:2009/08/16 04:40:39 シャッター速度:1/50 絞り:F5.0 焦点距離:45mm
霧で幻想的な雰囲気だった
撮影日時:2009/08/16 06:10:36 シャッター速度:1/125 絞り:F9.0 焦点距離:38mm
哲学の木への道も霧で覆われていた
 今日はパノラマロードを通り、旭川まで出るついでにケンとメリーの木に寄るつもりでいた。しかしこの幻想的な霧の中では哲学の木はどのように見えるのだろうと思うと、いてもたってもいられなくなり、反対方向ではあるが、そのまま哲学の木へと足を延ばすことにした。霧は場所によって晴れているところもあれば、視界50mくらいのところもあった。視界50mとなると周りの雰囲気はほとんど何もわからない。
撮影日時:2009/08/16 06:03:18 シャッター速度:1/160 絞り:F6.3 焦点距離:170mm
霧に煙る哲学の木
撮影日時:2009/08/16 06:05:34 シャッター速度:1/100 絞り:F7.1 焦点距離:38mm
霧で下界は見えない
 哲学の木に近づくと、その周囲は霧が晴れており、哲学の木は霧の中で幻想的に浮かんでおり、写真を何枚か撮った。ここで自転車の写真を撮っているとき、畑の中に自転車を倒してしまい、サイドバッグやハンドル、地図までがドロドロになってしまった。哲学の木を出発すると、再び千代田の丘まで戻り、パノラマロードを走った。しかしパノラマロードも霧の中にあったので、果たしてここがパノラマロードなのか何なのかまったくわからなかった。
撮影日時:2009/08/16 06:26:53 シャッター速度:1/200 絞り:F9.0 焦点距離:29mm
谷の下は霧で何も見えない
撮影日時:2009/08/16 06:29:12 シャッター速度:1/200 絞り:F8.0 焦点距離:29mm
パノラマロードも霧で包まれていた
 霧の中を美瑛の町まで下ってくると霧は晴れ、太陽が顔を出した。今日は晴れの天気なので、今日美瑛観光できれば最高だったのだが。美瑛の町でコンビニに入り、キャンプ場で出たゴミを捨て、凍らせたペットボトルを買う。昨年までだったらコンビニに入ったら真っ先に凍らせたペットボトルを買っていたが、今年は涼しいので凍らせたペットボトルをほとんど必要としなかった。しかし今日は旭川や深川、滝川の街の中をひたすら走ることになるので、暑いだろうと凍らせたペットボトルを買うことにした。
 美瑛の町を出ると、次はケンとメリーの木を目指す。ケンとメリーの木は昨日も撮影していたが、今日は青空をバックに撮影できそうだったのと、どうせ旭川に向かうにはケンとメリーの木に立ち寄っても遠回りではないので、立ち寄ることにした。カルビーの工場前の急坂を苦労しながら登る。今日は昨日と違って自転車がフル装備なので、ペダルが重い。どうにか坂を登って7時ちょうどにケンとメリーの木に到着。いつもの場所から自転車と一緒に撮影する。
撮影日時:2009/08/16 07:02:50 シャッター速度:1/125 絞り:F7.1 焦点距離:94mm
ケンとメリーの木をバックに自転車を撮影
撮影日時:2009/08/16 07:03:05 シャッター速度:1/125 絞り:F7.1 焦点距離:115mm
ケンとメリーの木は晴れていた
 せっかくこれだけ晴れているのだから、ケンとメリーの木だけではなく、パッチワークの路やセブンスターの木にも行くことにした。パッチワークの路は朝早いこともあって観光客は少ない。しかし皆無というわけではなく、まだ7時過ぎだというのに熱心に撮影して回っている観光客が見られた。私もここではきれいな景色をバックに自転車の写真を撮るだけにするつもりでいたが、あまりにきれいな景色なので、ついつい自分撮りしてしまい、時間をつぶしてしまった。しかし最終日の帰る時に一番晴れるとは運がないのか運がいいのか。
撮影日時:2009/08/16 07:16:07 シャッター速度:1/200 絞り:F9.0 焦点距離:29mm
パッチワークの路も見事に晴れていた
撮影日時:2009/08/16 07:23:20 シャッター速度:1/160 絞り:F9.0 焦点距離:45mm
ここでも自分撮りに挑戦
 パッチワークの路で写真を撮りつつセブンスターの木に7時30分に到着。ここは観光客がいなかったので、思う存分自転車と一緒に写真を撮る。今日は昨日と違って晴れていたのでまずまずの写真が撮れた。セブンスターの木を少し過ぎたところからも景色がきれいに見える場所があったので、自転車から遠く離れた場所からカメラのレンズを最大限望遠にして撮影する。
撮影日時:2009/08/16 07:27:08 シャッター速度:1/160 絞り:F8.0 焦点距離:34mm
稜線の上を走るパッチワークの路は
本当に眺めがよい
撮影日時:2009/08/16 07:29:57 シャッター速度:1/100 絞り:F7.1 焦点距離:34mm
セブンスターの木
 セブンスターの木を過ぎると、あとは帰るだけだ。私はパッチワークの路を戻らず、そのまま直進し美瑛の丘を急降下していった。まるで地の底まで下っていくような気がするほど下っていくと、突然道がダートになった。何でこんなところにダートが… と思いながらも、これだけ下ってしまっては元に戻ることもできず、ダートに突入する。幸いなことにダートは工事区間の数100mだけだった。
撮影日時:2009/08/16 07:32:08 シャッター速度:1/125 絞り:F7.1 焦点距離:29mm
今日は朝からよく晴れていた
撮影日時:2009/08/16 07:32:43 シャッター速度:1/160 絞り:F7.1 焦点距離:141mm
美瑛の丘から旭川方面を見下ろす
 ダートを抜けると国道452号線に出て、さらに走ると7時45分に国道237号線に出た。ここまでの走行距離は26km。哲学の木やケンとメリーの木、セブンスターの木などを回っていた割にはカメ作戦のペースを上回っており、なかなかハイペースだ。それからは旭川目指して国道237号線を北に走る。今日は弱い向かい風だが、若干の下りのようで走りやすい。途中で自転車を止めて休憩がてらにパンを食べる。朝食におじやを食べた時は、何かとお腹がすくものだ。
 西瑞穂の駅前に犬の学校と書かれた看板があった。犬の学校があるのだと思っていたが、後で調べたら1回の訓練で約3000円。犬のホテルが中型犬で一泊3200円だそうだ。これだったらチャリダーの方が宿泊代は安そうだ。
 国道237号線の直線道路を走り続け、8時10分に環状1号線に到着。標識にはこれが道道90号線と書いていなかったので少し迷うが、無事に道道90号線に入ってさらに北上を続けた。この頃からしだいに町中の道となり、交通量はそれほどでもないが、信号が多くなって走りにくくなる。この道道90号線でも信号待ちの合間にパンを食べておなかを満たした。
撮影日時:2009/08/16 08:00:41 シャッター速度:1/320 絞り:F9.0 焦点距離:170mm
犬の学校というのがあるらしい
撮影日時:2009/08/16 08:00:56 シャッター速度:1/250 絞り:F10 焦点距離:94mm
国道237号線の西瑞穂付近の直線道路
 信号の多い旭川の町中を抜け、8時30分に国道12号線との交差点に到着し、ここから国道12号線に入る。国道12号線に入って驚いたのが交通量の多さだ。ひっきりなしに車が後ろからやって来るので安心して自転車を走らせることができないのだ。国道12号線に入ると、緩やかなアップダウンが続くようになり、旭川新道と合流するとすぐに町中の道を外れて人家のない山の中の道になった。私は朝からパンを食べて食料が底をついていたので、旭川の町でコンビニに入るつもりでいたが、国道12号線に入るとすぐに町を外れてしまい、コンビニで補給する事はできなかった。
 その山の中の国道12号線を走っていると、全長1805mの春志内トンネルが見えてきた。私はもちろんトンネルに突入するつもりでいたが、標識を見ると歩行者と自転車は迂回路を走るように書かれている。私は迂回路を走ろうか、それともこのままトンネルに突入するか悩んだが、あまにりトンネルの中が危なそうだったので迂回路を進むことにした。
撮影日時:2009/08/16 08:28:47 シャッター速度:1/160 絞り:F10 焦点距離:45mm
信号の多い旭川の町を走る
撮影日時:2009/08/16 08:40:47 シャッター速度:1/400 絞り:F8.0 焦点距離:320mm
滝川まであと46km
 トンネルの手前から始まる迂回路に入ると、いきなりダートの急な登りが始まった。いったいどこの世界にダートの急な登りの迂回路があるのかとボヤきながら、500mばかり登ったら、さらに傾斜が急になりどう見ても勾配10%を越えている。このままでは山の頂上までつれて行かれそうだ。私はおかしいなと思ってツーリングマップルを見直すと、どうやら迂回路はこの山越えの道ではなく石狩川沿いにあるようだ。私は間違いに気付き、苦労して登ったダートを再び下り迂回路の入り口まで戻ると、川沿いに向かう迂回路の入り口があった。しかしこの入り口は雑草や笹が生い茂り、まるで廃道のようで、私が間違えたのも無理はないことだった。後で知った事だが、このままダートの急坂を登っても国道12号線に合流する事はできたが、標高で100m以上登らなければならなかった。
撮影日時:2009/08/16 08:59:27 シャッター速度:1/80 絞り:F7.1 焦点距離:53mm
春志内トンネルの迂回路のはずだったが
とんでもない傾斜のダートに遭遇した
撮影日時:2009/08/16 09:06:40 シャッター速度:1/100 絞り:F5.6 焦点距離:29mm
これが本当の迂回路
石狩川沿いを走る自転車道になっていた
 どうにか春志内トンネルの迂回路を発見し、石狩川沿いの道を進むと、これは自転車道であることがわかった。どうやら春志内トンネルができる前の国道のようで、春志内トンネルの完成と同時にこれまでの旧道を自転車道としたようだ。しかし自転車道はほとんど整備されていないようで、雑草が生い茂り、走れなくなるのは時間の問題のように思えた。しかし石狩川沿いの自転車道はなかなか雰囲気のよい場所で、私のお気に入りの場所となってしまった。狭くて怖いトンネルを走るくらいなら、この自転車道を走った方が間違いなくいい。
 ツーリングマップルにも載っていなかったので私は気付かなかったのだが、この石狩川の対岸には旧函館本線の廃線跡を利用した旭川サイクリングロードが旭川から神居古潭まで続いており、とても走りやすい自転車道が続いているそうだ。今度旭川から深川まで自転車で走る事があったら交通量の多い国道12号線ではなく、旭川サイクリングロードと石狩川自転車道を乗り継いで走ってみる事にしよう。
 そして名ばかりの自転車道を進むと、突然「通行不可」の標識が見えてきた。これを見た時、せっかくここまで来たのに再びトンネルまで引き返さなければならないかと一瞬ドキッとしたが、よく見たら高さ4.5m以上通行不可と書かれていた。中国雑技団でもない限り、自転車で高さ4.5m以上にはならないと思うが。
撮影日時:2009/08/16 09:15:17 シャッター速度:1/50 絞り:F5.0 焦点距離:38mm
高さ4.5m以上の自転車があるとは思えない
撮影日時:2009/08/16 09:34:23 シャッター速度:1/125 絞り:F7.1 焦点距離:29mm
景色のよかった神居古潭
 それからも自転車道を走ったが、やがて国道12号線と合流し自転車道はただの国道の歩道となった。まあ危険なトンネルを走るよりはマシだが、ほとんど整備もされておらず、雑草も伸び放題だったのであまりお勧めできるような自転車道ではなかった。石狩川沿いの景色のよい事だけがよかったが…
 それからも国道12号線を進むと、今度は全長432mの神居古潭トンネルが見えてきた。このトンネルも自転車と歩行者は迂回路を走るように書かれていたので、少し戻って石狩川沿いの迂回路に入る。迂回路は先程の自転車道とは異なり、ちゃんとセンターラインのある神居古潭へ向かう道でもあり、景色もきれいだったので写真を撮った。
 神居古潭には神居古潭変成岩と呼ばれる結晶片岩や蛇紋岩が石畳や甌穴(おうけつ)などの奇岩が数多く見られ、景色もすばらしい。しかもそれだけでなく、この付近には竪穴式住居跡、ストーンサークルなど、縄文時代にさかのぼる遺跡群が点在し、古くから集落が存在していたそうだ。私はこの神居古潭を見学していこうかとも考えたが、早くキャンプ場に着きたかった事もあり、遠くから写真だけ撮って先に進む。
 この国道12号線の旭川から20kmほどは人家も少なくコンビニもない。私は旭川の町中でパンを食べ尽くして食料が底を尽いていたが、旭川から深川・滝川あたりにかけては人家も多く、コンビニにも困らないだろうからと考え、旭川のコンビニで食料を補給しなかったのだ。結局、旭川からずっとコンビニを探しながら走り続けるが、国道12号線は人家の少ない辺鄙な場所を走り続けるばかりで、ハンガーノックになりそうだった。ツーリングマップルを見ると、この先には道の駅「ライスランドふかがわ」があり、その名前の通りライスがあるに違いないと考え、道の駅を楽しみにしながら走った。
撮影日時:2009/08/16 09:45:55 シャッター速度:1/250 絞り:F7.1 焦点距離:286mm
大雪山見て育ったの
撮影日時:2009/08/16 10:02:18 シャッター速度:1/320 絞り:F9.0 焦点距離:230mm
北育ち元気村こだわり米
 この国道12号線は市街地から離れた山ぎわの田園地帯を走る事もあって、北海道米を宣伝する看板を多く見かけた。その中で私の気を引いたのは「大雪山見て育ったの」というものだった。気の利いたキャッチコピーだなと思っていたが、驚いた事にそれがキャッチコピーではなく米のブランド名だという事を後で知った。地元で見かけたらぜひとも買ってみたくなるネーミングだ。
 そしてハンガーノックになりかけながら、10時20分にようやく道の駅「ライスランドふかがわ」に到着した。出発から4時間40分で68km走っているので、休憩を含めた平均時速14.6km/hとなり、美瑛で観光していた割にはカメ作戦よりハイペースだ。さっそく道の駅に入るが、残念な事に米を特徴とした料理はあまり置いていなかった。その代わりにこの道の駅にはコンビニが隣接していたので、コンビニでカルビ弁当と牛乳を購入し、花壇の日陰に自転車を止めて弁当を食べた。弁当を食べ終えても20分ばかり旅の日記を書き、本日初めてとも言える休憩をとる。そして11時ちょうどに出発し、再び国道12号線を南西に走り始めた。
 ツーリングマップルを見るとこの付近から石狩川自転車道が始まっている。私は自転車道に入ろうかとも思ったが、よく考えたら石狩川自転車道は私が4年前に挫折した自転車道だ。どうせ期待して行っても、また4年前の二の舞になりそうだったので、石狩川自転車道は断念する。さらにこの近くには北竜のひまわりの里があるが、20kmほどの寄り道になってしまい、観光時間も含めると2時間以上のロスになる。今日は早めにキャンプ場に入ってズボンを洗濯して、早めに温泉に入って旅の日記を書いてしまい、夜はゆっくりと過ごそうと思っていたので、ひまわりの里もパスする。
撮影日時:2009/08/16 10:55:06 シャッター速度:1/125 絞り:F8.0 焦点距離:45mm
ライスランドふかがわの花畑の木陰で休憩
撮影日時:2009/08/16 12:26:27 シャッター速度:1/200 絞り:F8.0 焦点距離:29mm
滝川で石狩川を渡る
 この国道12号線を走っていると、トンボの大群を目にするようになった。空一面にトンボが飛び交い、しかもそれがみんなタンデムでくっついて飛んでいるのだ。タンデムだと飛びにくいだろうと思っていたが、案外器用に飛んでいる。それても時々、自分の体に体当たりしてしまうトンボもおり、ヘルメットのエアインテークにはまり込んで抜けなくなり、ヘルメットの穴で羽をばたつかせる間抜けなトンボもいた。そんな時、トンボの交通事故を目の前で見てしまった。これだけ多くのトンボが飛んでいると、ほとんどのトンボが車を器用に避けながら飛ぶのだが、中には車を避けきれないトンボもおり、タンデムで飛んでいたトンボが車のフロントガラス衝突し、そのまま空中に飛ばされ、弧を描いてタンデムのまま地面にポトリと落ちてしまった。確かに北海道を自転車で走っているとトンボや蝶が路肩で多く死んでいるのを見かける。これらはすべて車にはねられたのだろうと思うと少しかわいそうになってしまう。
 道の駅を出発してしばらく走っていると、後方からロードに乗ったサイクリストに追い抜かれた。スピードは向こうがわずかに早いだけだったので、私はしばらくの間、彼の後ろを走った。しかし明らかにオーバーペースだったので、スピードを落とすと徐々にその差は広がっていった。そして彼の姿が500mくらい前方に見えるようになった頃、道の駅「たきかわ」に11時40に到着した。
 先ほどの道の駅でコンビニ弁当を食べていたとは言え、少しおなかも空いてきたのと、この道の駅には農産物の直販所があったので、カットメロンを一切れ購入しベンチに座って食べた。冷えてもいなかったがおいしかった。今日も気温は25℃くらいだったが、直射日光を浴びて暑かったので、道の駅のトイレでタオルとアームカバーを濡らして、再び国道12号線を走り始めた。
 道の駅を出発すると、ここからは滝川の町に近づいたこともあり、信号が多くなって走りにくくなる。やがて滝川の町の中心部を走るようになると、国道451号線に右折して石狩川を越える。この国道451号線は私にとっては恐怖の道路だ。石狩川までの短い1kmちょっとの道に信号が6〜7個あるのだが、これらのすべての信号に引っかかってしまったのだ。これらの信号は一斉に青になったり赤になったりするのだが、200〜300mおきに信号があるので、1つ先の信号が青のうちに自転車ではそこまでたどり着くことができず、必ずギリギリのタイミングで赤になり、さんざんストップ&ゴーをさせられて嫌気がさしてしまった。
撮影日時:2009/08/16 12:28:58 シャッター速度:1/200 絞り:F6.3 焦点距離:320mm
今日の目的地、月形まであと30km
撮影日時:2009/08/16 12:54:40 シャッター速度:1/200 絞り:F9.0 焦点距離:64mm
国道275号線沿いの広大な田んぼ
 滝新橋を渡って石狩川を越え、12時30分に国道275号線に入り、いよいよ月形まで残り30kmとなった。この国道275号線はこれまで2回走ったことがあったが、いずれも反対方向に走っていた。そしていずれも追い風だったので、かなり楽な走りをしていた。反対方向に走ったときに追い風だったということは、今日は向かい風になるのではないかと恐れていたら、本当にその通りになった。強い向かい風に自転車はなかなか前に進まず、しかも過去2回はいずれも月形に泊まって元気いっぱいの時に走っていたが、今回はもうお疲れの時間帯だったので、自転車を前に進めるのにずいぶん苦労した。
 向かい風の中を走るのは辛く、早く道の駅「つるぬま」に着かないかと、そればかり考えて走った。こんな時は景色を楽しみながら走るものだが、せっかくの晴れた景色なのだし写真でも撮ろうとすると、すさまじい交通量で、5分以上車が途切れることもなく、ひっきりなしに追い抜いていくので写真を撮ることもできなかった。きっとお盆休みの最終日でみんな札幌に帰る人達だろう。しかしせっかく高速道路が休日1000円になったのだし、この区間は高速道路が併走しているのだから、高速道路を走ればいいのにと思ってしまう。
 向かい風に苦しみながらも13時10分に道の駅「つるぬま」に到着。私はこの道の駅で東屋を陣取って休憩がてらに旅の日記でも書こうと考えていた。しかしいざ道の駅に来てみると、すでに年寄り連中に東屋を完全に占拠され、立ち退く気配もなかったことから、私は木陰で5分ほどだけ休憩してすぐに出発することとなった。ここでしっかり休憩して向かい風の疲れを取ろうと考えていた私のもくろみは見事に崩れ去ってしまった。
撮影日時:2009/08/16 14:01:35 シャッター速度:1/160 絞り:F7.1 焦点距離:29mm
石狩川沿いの堤防を走る
撮影日時:2009/08/16 14:33:36 シャッター速度:1/200 絞り:F6.3 焦点距離:320mm
トンボを激写
 それから月形までの15kmほどは辛く苦しいものであったが、チャリダーと何人かすれ違ったことが励みとなった。まずソロの白人男性と、次に二人組の若者と、そして最後に再び白人男性とすれ違った。このコースは札幌から留萌、もしくは旭川へ抜ける時に使うコースだが、海岸沿いでもないので、チャリダーは少ないはずなのだが、それでもよく見かけた。みんな峠やトンネルの多い雄冬〜増毛経由ではなく、平地の多い当別〜新十津川〜北竜経由で走るのだろうか?
 14時20分にようやく月形皆楽公園キャンプ場に到着。もう勝手知ったるキャンプ場なのでゴミ袋ももらわず、いつもの東屋の隣にテントを張った。これまでの過去2回はずっと東屋のベンチの横にテントを張っていたが、それは天気予報が雨だったからで、晴れていれば東屋にテントを張る必要はない。今日は風が強かったので東屋の横がちょうどいいくらいだ。
 今日はキャンプ場への到着が早かったのと、太陽の光が燦々と降り注いでいたので、マットとシュラフを乾燥させる事にした。テントは薄い生地なのであっという間に乾き、マットとシュラフもすぐに乾く事だろう。風が強いのでマットが飛んでいかないように押さえているのが大変だった。
 テントを設営し、マットとシュラフを乾燥させている間に、テントの中で今まで履いていたズボンをレインスーツのズボンに着替えて、14時50分からズボンの洗濯開始。今日は最後の夜なのでここでズボンを洗濯しておかないと、汚いままのズボンではANAのプレミアムクラスをお断りされかねないので、ズボンをスーパーの袋に入れて炊事場でジャブジャブと洗濯。いつもよりも水がずいぶんと汚れた。洗濯が終わると乾燥だが、いきなり乾燥機にかけるより、少しでも干しておいた方が乾きが早いので、自転車に干しておく。
 洗濯物を干している間、15時10分から月形温泉ゆりかごへ行く。温泉の中は大混雑で、脱衣場も人であふれていた。まだ早い時間なのになぜこんなに混雑しているのか理解できなかった。湯船と洗い場は何とかなったが、露天風呂は混雑して入れそうになかったので断念。そのまま湯船からあがり、15時50分から休憩室で旅の日記を書いた。
 温泉の売店でトマトジュースが一杯50円で売られていたので購入して飲む。市販のトマトジュースではなく、いかにもトマトをジューサーですりつぶして作ったジュースのようでおいしかった。今日はキャンプ場に着いたのも早く余裕があったので、休憩室で1時間30分ほど旅の日記を書き、帰り際にフロントでトマトを買う。この月形温泉ゆりかごにはいつも地元の農産物が直売されているのだが、今回はトマトの袋に生産者の名前まで書かれていた。
 17時40分にテントに戻ると、ありがたいことに干していたズボンがほとんど乾いていた。これなら乾燥機を使わなくても乾きそうだ。自転車に干していたズボンをテントに干し直し、自転車ですぐ近くのコンビニに向かう。コンビニで弁当を買うか、それともいつものように米を炊くか悩んだが、結局まだ米とガスが余っていたので米を炊くことにした。今年の北海道自転車ツーリングはいつものように18日ではなく11日に短縮しているので、米やガスの残量を気にしなくていいから楽だ。
 今回の北海道ツーリングではローソンやサンクスのコンビニではいつも支払いはエディにしていた。ところが携帯電話にチャージしているエディの残金が減ってきたので、ここで2000円をチャージしたところ、残金が4000円ほどになってしまった。これで明日、大阪まで帰れるかどうか心配になってしまったが、まあ明日立ち寄るコンビニはローソンかサンクスに限定してしまえば現金を払う必要はないのだし、きっと大丈夫だろう。
撮影日時:2009/08/16 18:29:19 シャッター速度:1/80 絞り:F6.3 焦点距離:34mm
夕焼けを見ながらの自炊
撮影日時:2009/08/16 18:37:59 シャッター速度:1/40 絞り:F5.6 焦点距離:53mm
月形皆楽公園キャンプ場でのキャンプ風景
 コンビニから戻って、18時から米を水に浸し、その間にズボンをレインスーツから洗濯したばかりのズボンに履き代える。そして夕焼け空を撮影したりしながら時間をつぶし、その間に1個目のトマトを食べる。しかし残念な事に、私の買ったトマトは期待したほどのみずみずしさはなく、セイコーマートで買うトマトと変わらない程度だった。
 18時20分から自炊開始。自炊の間も旅の日記を書き続け、炊きあがると米を蒸らして19時から食べ始める。今日の夕食は中華丼とトマト。最後の夜なのでもう少し豪勢にしようと思っていたが、結局こうなってしまった。本当はキャンプ場の隣にあったラーメンむつみ屋の月形総本店で評判といわれる黒味噌ラーメンを食べたかったのだが、その楽しみは次の機会に残しておこう。
 19時を過ぎ、薄暗くなった中で食事をしていると、チャリダーの集団がキャンプ場にやって来た。10人近くのメンバーがいたので、きっとどこかの大学のサイクリング部だろう。ただ食事中だったので挨拶できずにいたら、キャンプ場の奥の方に行ってしまい、話しかけることはできなかった。
撮影日時:2009/08/16 19:07:04 シャッター速度:1/5 絞り:F3.5 焦点距離:29mm
宵闇が迫る
撮影日時:2009/08/16 21:27:38 シャッター速度:1/8 絞り:F3.5 焦点距離:29mm
月形温泉ゆりかごの夜景
 19時20分からテントに入って旅の日記を書く。今日は温泉の休憩室でずいぶん書いていたので、20時には旅の日記も書き終えてしまい、それからは酒を飲みながらワンセグを見続けた。このキャンプ場は札幌のワンセグの電波が入るのがありがたいが、もう携帯電話の電池がなく、旅も終わりに近いので単三電池もなく、バッテリーがなくて見れなくなってしまった。そこでもうトンネルに入ることはないので、ライトの電池を抜いて携帯電話に充電してワンセグを見続けた。
 明日は千歳空港まで80kmほど走るだけ。フライトの時刻は15時25分なので、遅くとも14時には千歳空港に着いておきたい。それにラウンジで酒を飲む時間を考えたら、12時頃には着いておきたいので、明日は早めに起きて朝早く出発することにしよう。
 20時から1時間ほど旅の日記を見直して加筆修正し、21時過ぎにはやることがなくなってしまった。そこでカメラを持ち出してキャンプ場周辺の撮影に出かけた。一番目立つ明るい被写体は月形温泉ゆりかごだったので、玄関前にまで行って写真撮影する。ところが人がカメラを構えていると、温泉を出てきた家族連れがそれを見て自分達も写真を撮ろうと人の前に立って写真を撮り始めるのには閉口した。こうした観光客にはカメラを見せない事が重要だ。明日は朝が早いのでテントに戻り、少し早いが21時30分に寝ることにする。

走行データ
走行距離   125.1km
走行時間   6時間40分
ペダリング数   14900回
平均時速   18.7km/h
最大速度   44.1km/h
平均ペダリング数   37rpm
総走行距離   1072.2km
天候   晴れ
最高気温/最低気温   28℃/18℃

食事
朝食   おじや、パン
昼食   コンビニ弁当、パン
夕食   中華丼、トマト

出費
朝(コンビニ)   牛乳、凍らせたペットボトル   235円
昼(コンビニ)   カルビ弁当、牛乳   511円
道の駅   メロン   80円
キャンプ場   月形皆楽公園キャンプ場   200円
温泉   月形温泉ゆりかご   500円
温泉   トマト   120円
昼(コンビニ)   中華丼、寝酒、ヨーグルト、ポテトチップス   532円
合計   2178円

キャンプ場
名称   月形皆楽公園キャンプ場
場所   国道275号線の月形の東の端
  北緯43度20分26秒、東経141度40分51秒
費用   100円
設備   東屋、トイレ、コインランドリー、バーベキューハウス、休憩室
風呂   隣に月形温泉あり
ゴミ   ゴミ箱あり
行きやすさ   標識に従えば比較的行きやすい
乗り入れ   一部可
特徴   月形の町外れにある公園に併設されたキャンプ場
  費用の割には比較的整備されており、なかなかよい
  隣に温泉があったりコインランドリーもあったりと設備もよい
  雨が降っても東屋の下や、中州では屋根の下にテントが張れる
  ゴミ箱がありチャリダーには多すぎるほどのゴミ袋をくれる
  北村ふれあい広場キャンプ場と並んでお薦めできるキャンプ場だ
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