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北海道自転車ツーリング 11日目
月形〜岩見沢〜千歳 −10%の罠−
2009年08月17日

11日目の走行地図

11日目の速度グラフ
速度
11日目の高度グラフ
高度

 昨夜は0時頃に一度目が覚めた。何やら外で騒いでいる声がするので、また時間もわきまえずに馬鹿者が騒ぎに来たのかと思っていたが、どうもそんな雰囲気ではなく、すぐに立ち去っていった。しかしそれからというもの、どうしても寝ることができなくなってしまい、結局4時までテントで横になったまま過ごした。
 ところが3時30分頃に雨が降り始めた。最初はパラパラだったが、次第に本格的に降り出した。私は今朝雨が降るとは予想もしていなかったので、テントを張る場所もいい加減だったし、ベンチレーターも開けたままだ。そもそも天気予報で雨が降るなんって言ってたっけと思って天気予報を調べると、昨夜の天気が晴れ後曇り、今朝の天気が曇り時々晴れで降水確率は10%となっていた。なぜ降水確率が10%なのに、こうも簡単に雨が降るのか理解できない。
 さすがに最後の日の撤収を雨の中で行うのでは嫌だったが、今日は千歳空港に早く着くために早く出発しようと考えていたので、雨が止むまで待っていられない。ところがどうにか4時頃に雨が止んでくれたので、私は出発の準備を整えることにした。曇り空ということもあって朝4時でも外は暗く、テントの中での作業はヘッドライトを必要とした。今日が最後なので荷物の積み替えなど、出発前の作業は多い。私は先に雨の止んでいる間にラーメンを自炊して食べた。
 今回の北海道自転車ツーリングではすべての朝食と夕食を自炊したので朝食を10食と夕食を10食、自炊した事になる。まだあと2回くらい自炊できそうなガスが残っていたので、やはり11日間くらいの自炊であれば250のガス缶1つで十分だ。
 ラーメンを食べている時、隣のテントのおじさんから声をかけられた。彼は夜遅くにこのキャンプ場にやって来たソロのチャリダーで、かなり古い30年くらい前のツーリング用の自転車をいまだに使っていた。驚いた事に彼の自転車のリアの泥よけには当時流行していた派手なフラッシングライトが装備され、フロントギアもシングルだった。これでは峠を登るのが辛いでしょと言うと、峠はほとんど押しているとの事だった。彼は昨日、留萌から月形まで来たが、留萌から北竜に抜ける美葉牛峠だけは自転車を押さずに乗ったまま越える事ができたと言っていた。しかし私に言わせれば美葉牛峠は峠とは言わず丘というレベルのものだろう。
 彼はあまり自転車については詳しくないようで、装備のあれこれを私に聞いてきた。私も色々と説明し、ギアを前三段にするにはどのパーツを代えればよいかなどの話をした。彼は自転車についてはあまり詳しくないようだったが、その代わりに地図はツーリングマップルを持たずにガーミンのGPS「eTrex」を地図代わりに自転車のハンドルに装備していた。GPSだと雨の日でも地図を見ながら走る事ができるのがいいとの事だったが、やはり情報量の多さではツーリングマップルにはかなわないだろう。まして私のようにキャンプ場や温泉の価格、峠の標高など地図にびっしりと書き込んでいる人にはなおさらだ。
 彼は宗谷岬から月形まで3日間ずっと向かい風だったとぼやいていた。この時期、北海道は南風なのだから仕方あるまい。彼は今日の午前中に札幌の南区の友人の家に行かなければならないので朝早く起きて準備をしていると言っていたが、その割には私に色々と質問責めにして30分ばかり話し込んでいたので、私まで出発が遅くなってしまった。
撮影日時:2009/08/17 05:07:04 シャッター速度:1/50 絞り:F4.5 焦点距離:29mm
月形皆楽公園キャンプ場のキャンプ風景
撮影日時:2009/08/17 05:51:55 シャッター速度:1/40 絞り:F3.5 焦点距離:29mm
皆楽公園
 時折、弱い雨が降ったりもしたが、どうにか天気は持ちこたえてくれ、宅急便で送り返す荷物はサイドバッグに、飛行機で持って帰る荷物はフロントバッグに詰め直し、テントを撤収して出発の準備を整えた。テントは雨でフライシートが濡れてしまったので、家に帰ってからしっかりと干しておかないとカビでとんでもないことになってしまうだろう。しかし最終日の今日は、朝の降水確率は10%のはずだったのだが… 本格的な雨にならなくてよかったと言うべきだろう。
 荷物の入れ替えの際に自転車の最終チェックも行った。今回の北海道自転車ツーリングは期間がいつもより7日も短く、しかも雨が少なかったので、自転車の汚れはずいぶんマシだった。しかしそれでもチェーンはかなり泥で汚れ、リアのブレーキのシューは危険なまでにすり減り、前輪のタイヤの溝はほとんどなくなってスリックタイヤになっていた。通常、タイヤは後輪の方がすり減るものだが、私は昨年の北海道自転車ツーリングで使用したタイヤの前後をローテイションしただけで、同じタイヤを使っていたので、昨年後輪タイヤとして使い1800km以上走り、今年は前輪として使用した前輪タイヤの方がすり減っているというわけだ。
 おじさんは先に出発したので、一人残された私は第二段の朝飯としてトマトとヨーグルトを食べ、5時50分にキャンプ場を出発した。すぐに近くのコンビニに行って昼飯のおにぎりとパンを購入。エディ払いなので財布の残金が減る心配はないが、少し心許ない。コンビニで買い物を済ませるとすぐに出発する。
撮影日時:2009/08/17 05:58:35 シャッター速度:1/30 絞り:F5.0 焦点距離:94mm
道道6号線からも月形皆楽公園は見える
撮影日時:2009/08/17 06:04:07 シャッター速度:1/60 絞り:F5.0 焦点距離:29mm
月形大橋から見た石狩川
 月形を出発すると道道6号線に入る。私は知らなかったのだが、この道道6号線からも皆楽公園がよく見えるようだ。道道6号線に入り、道幅の狭い月形大橋で石狩川を渡り、すぐに右折する。今日は今にも雨の降りそうな天気だが、天気予報を信じれば、今日は曇りらしい。それを証明するかのように美唄方面の空は真っ暗だが、これから向かう岩見沢方向の空は明るくなっていた。風は若干の向かい風気味だが、走りにくいと言うほどではなく、時速20km/hは出る。
 道道6号線を走り続け、6時30分に北村に到着。想い出深き北村ふれあい公園キャンプ場を横目にさらに自転車を走らせる。ところが北村を過ぎた頃から向かい風が強くなり、走行速度も20km/hで走っていたものが、18km/hになり15km/hになり、次第にスピードが落ちていった。向かい風の中を走るというのは辛いもので、まだ風速3〜4m/s程度の弱い向かい風であったが、それでも苦しめられた。
撮影日時:2009/08/17 06:07:23 シャッター速度:1/30 絞り:F6.3 焦点距離:320mm
今日は朝から気温が低くて走りやすい
撮影日時:2009/08/17 07:07:41 シャッター速度:1/100 絞り:F5.6 焦点距離:286mm
苫小牧までは行かないが
千歳まで似たような距離だろう
 北村を過ぎ、途中道道6号線は東にそれるが、私はそのまま直進して名もなき農道を走り続ける。ここでも相変わらず向かい風に苦しんだが、岩見沢が近づくと道の横に遊歩道が見えてきた。何となく走りやすそうに見えたので、私は試しに遊歩道を走ると、この遊歩道は両側を木立に囲まれているので向かい風もある程度遮ってくれて走りやすかった。しかしこの走りやすい遊歩道も1kmちょっと走っただけで終わってしまった。そして7時ちょうどに岩見沢の町に到着した。
 岩見沢の町は信号が多くて走りにくい。しかしそれを乗り越えれば、JR函館本線の高架下をくぐり抜け、国道12号線を横切ると、走りやすい国道234号線に出た。国道234号線はしばらくの間2車線で、路肩も広く自転車でも走りやすい。私は月形からちょうど25km地点で7時20分から5分ほどパンを食べながら5分ばかり休憩した。
 それからも国道234号線を走り続けた。ところが国道234号線を走り始めてすぐに雨が降り始めた。私は路面が濡れ始めるまでレインスーツを着るのを我慢していたが、路面全体が濡れるに及んでレインスーツを着ることにした。せっかく月形のキャンプ場でレインスーツをきれいに畳んでまとめていたのに、またここで使わなければならなくなってしまった。悔しくはあったがいたしかたない。しかし降水確率10%でなぜにこれだけよく降るのだろうと不思議に思ってしまう。
 それからも雨は降ったり止んだりを繰り返した。途中でレインスーツを脱ぐと雨が降り出すというジンクスを恐れてレインスーツを脱ぐことはできなかった。実際雨は降ったり止んだりだったので、レインスーツは脱がなくて正解だった。しかし今日は比較的涼しかったので、レインスーツを着たままでも暑くないのが唯一の救いだろう。
撮影日時:2009/08/17 07:21:51 シャッター速度:1/125 絞り:F8.0 焦点距離:34mm
岩見沢を少し過ぎた先の国道234号線で
撮影日時:2009/08/17 08:01:26 シャッター速度:1/125 絞り:F7.1 焦点距離:29mm
長栗大橋を渡る
 8時20分に栗丘に到着。ここから国道234号線を離れて栗の森公園へ向かい、そして長栗大橋で夕張川を渡って道道45号線へと向かう。この道も昨年、逆方向に走ったことがあったが、想い出深き道だ。この道道45号線に入っても、雨は降ったり止んだりを繰り返し、レインスーツを脱ぐことはできなかった。今日は南南東からの風が吹いているようで、道道45号線に入ると少し向かい風が弱まった。
 この道道45号線は市街地を走るわけではないが、区画整理された農村地帯といった感じで人家は絶えない。交通量も少ないしまずまずの走りやすさだ。私はここで自転車から見た視界がどんな感じになるのか写真に撮ってみた。実際にはもっと左右に視界が広いはずだが、まあこんなものだろう。
撮影日時:2009/08/17 08:16:25 シャッター速度:1/60 絞り:F10 焦点距離:34mm
自転車からの視界はこんな感じか
撮影日時:2009/08/17 08:32:39 シャッター速度:1/60 絞り:F10 焦点距離:141mm
長沼町付近で
 この道道45号線を走っている頃、リアの変速がおかしくなり始めた。ギアをトップ付近に入れるとうまく変速しないのだ。きっとシフトワイヤーが伸びたのだろうと考え、アウターストッパーの調整ネジを回して調節するとトップ付近はちゃんと変速するようになったが、今度はロー側の変速がおかしくなった。これはシフトワイヤーが伸びたと言うよりは、リアカセットの間隔が変わってしまったような感じだ。私はこの場では原因がわからず、どうせ今日はほとんど坂を登らないのでロー側はあきらめ、トップ側のみ合わせて走り続けた。家に帰ってから調べてみると、リアカセットのロックリングが完全に緩んでおり、リアカセットのギアとギアの間に泥が詰まって間隔が変わってしまい、うまく変速できなくなっていた。これはさすがに現場ではわからないし、仮にわかったとしても工具がないので自転車屋に行かない限り直す事はできない。
 道道45号線を走っていると「道恋しょ」という看板があった。そういえば昨日は「大雪山見て育ったの」や「北育ち元気村こだわり米」というのがあったと思っていたが、これらは北海道の広域産地統一ブランド米としてネーミングされたものである事がわかった。他にもこうした広域産地統一ブランド米の例として、
地区広域産地統一ブランド米
道南函館育ち
胆振東たんとうまい(胆東米)
石狩グルメチックストリートいしかり
南空知南部北のおいしい仲間たち 道恋しょ
空知中央部大地のこだわり 情熱米
中空知北海道の中心蔵 なかそらち米
北空知北育ち元気村こだわり米
旭川市内大雪山見て育ったの
上川南部クリーン米ふらの
宗谷南部天塩の大地 氷点の舞
宗谷北部上川北部もち米

というのがあるらしい。個人的には「大雪山見て育ったの」が一番いいような気がする。
 それからも道道45号線を走り、さらに国道337号線に入る。この国道337号線は手拍子街道と呼ばれているそうで、最初なぜ国道337号線が手拍子街道なのかわからなかったが、途中で3・3・7拍子なのだと気がついた。
撮影日時:2009/08/17 08:05:23 シャッター速度:1/200 絞り:F8.0 焦点距離:141mm
道恋しょ(どっこいしょ)
撮影日時:2009/08/17 08:53:36 シャッター速度:1/60 絞り:F10 焦点距離:230mm
国道337号線は手拍子街道だそうだ
 国道337号線と国道274号線との交差点に8時50分に到着。私はこの先どうしようかと考えた。もちろん今日の目的地は千歳空港なのだが、その前に温泉に入りたい。今日は月曜日で、3年前に入った鶴の湯が定休日なのだ。今日営業しているのは松原温泉と、ラ・フォーレ恵庭しかない。しかしラ・フォーレ恵庭は11時営業開始で今から行ってもまだ開店していない事もあり、一番近いのは松原温泉しかなかった。
 私は国道337号線を進み、松原温泉を目指した。この国道337号線は路肩も狭く、走りにくい道ではあったが、どうにか松原温泉までたどり着くことができた。国道から松原温泉への入り口までの道はダートになっており、入るのに多少抵抗を感じてしまった。松原温泉に9時30分到着。しかし旅館の入り口に行ってみると、準備中となっており10時開店との札が。仕方なく私は10時まで松原温泉の前で旅の日記を書いて時間をつぶした。
 10時ちょうどに松原温泉は営業スタート。私は一番風呂を目指して支度を済ませ温泉に入る。この温泉は小さい湯船が2つだけという、かなり小さな浴室だが、重層泉と弱塩泉の2種類の泉源を持ち、それでいて掛け流しという豪勢な状態だった。私は2種類の泉源を堪能した。重層泉の方が温泉は真っ黒でヌルヌルしていてPHが低く、美人の湯のような感じがしてよかった。おまけに浴室内には蛇口が二つあり、それぞれ飲料用の重層泉と弱塩泉となっていたので備え付けのマグカップで飲んだ。弱塩泉はただの塩辛い水だったが、重層泉は何ともいえない味がした。決して不味いわけではないが、この真っ黒なお湯を飲んでいいものだろうかとドキドキさせられた。
撮影日時:2009/08/17 10:52:29 シャッター速度:1/200 絞り:F8.0 焦点距離:29mm
これが温泉旅館松原だ
撮影日時:2009/08/17 10:44:43 シャッター速度:1/30 絞り:F3.5 焦点距離:29mm
奥に重層泉と手前に弱塩泉の2つの湯船がある
 松原温泉はロビーの目の前にソファーがあるだけで、休憩室がなかったのと、どうせ千歳空港まで行けばラウンジが使えるので、松原温泉には長居せず、10時50分に出発。松原温泉は私が入って出てくるまで完全に貸し切り状態だった。この松原温泉はもともと混浴の温泉だったものを男女別に区切っただけなので、湯船や脱衣場はとても狭く、4人も入ればいっぱいになってしまう。しかも休憩室もない。家族連れがレジャー代わりに温泉に行くなら間違いなくラ・フォーレ恵庭をお勧めするが、泉源にこだわるならこうしたひなびた温泉旅館もいいだろう。
 松原温泉の庭には人懐っこい犬がいた。誰にでも尻尾を振って懐いてくるので番犬としては何の役にも立たないが、相手をしてやるととても喜んでいた。この犬の欠点は自分に構ってくれる相手には見境なく飛びついてくることだろう。私も犬の相手をしてやるとせっかく洗濯したばかりのズボンに飛びつかれてしまった。
 それからも国道337号線を千歳に向かって下り続けた。松原温泉から先は服を着替えたこともあり雨が降っていたら嫌だと思っていたが、幸いなことに天候は悪かったものの雨は降っていなかった。しかし国道337号線は路肩が狭い上に大型トラックやダンプカーの通行量が多く、何度も怖い目にあった。この国道337号線はチャリダーの走りたくなるような道ではない。
 松原温泉を出発してすぐに登坂農場という看板を見つけた。これは「とさか」と読むそうだが、読み方によっては「とうはん」とも読める。これはチャリダーに対する挑戦というか、チャリダーにとってハードルの高そうな農場に思えてしまい、思わず写真を撮った。
撮影日時:2009/08/17 08:59:22 シャッター速度:1/160 絞り:F5.6 焦点距離:259mm
千歳まであと23km
撮影日時:2009/08/17 10:59:51 シャッター速度:1/60 絞り:F5.6 焦点距離:230mm
登坂農場とはチャリダーにとって
ハードルの高そうな農場だ
 国道337号線には途中から千歳空港へのバイパスがあるが、バイパスを走るとヤマト運輸の千歳北斗営業所へ行けなくなってしまうので、下道を走る。途中にコンビニがあったので、本日最後のコンビニとして、牛乳とスニッカーズを購入。牛乳をその場で飲み干し、ゴミを捨ててヤマト運輸の営業所を目指す。国道337号線は千歳の町中を通過する。途中、道の駅「サーモンパーク千歳」を通過したが、これだけ大きな町の中心部に道の駅があることに驚いてしまった。
 千歳の信号の多い町中を通過し、12時ちょうどにヤマト運輸千歳北斗営業所に到着。ここで最終の荷物の積み替えを行い、サイドバッグを預ける。よく考えたら宅急便でサイドバッグを送る費用のことを忘れており、温泉の500円と、宅急便の費用1790円を払うと財布の残りは1500円ほどになってしまった。果たしてこれで無事に大阪まで帰れるだろうか?
 松原温泉からここまで雨は降っていなかったので、きっと千歳空港までも雨は降らないだろうと考え、レインスーツも一緒に宅急便で送ってしまう。ところが予想に反してヤマト運輸の営業所を出て走り始めると、いきなり雨が降り始めた。私はあまりのタイミングの悪さに嫌気が差したが、ここで愚痴ってもしょうがない。レインスーツのない今となっては、とにかく雨に濡れないように全速力で千歳空港目指して走るしかなかった。
 全速力で千歳空港へ向かって走ったが、強い向かい風に加えて千歳空港まで8km程度の道のりでは、すぐに到着するはずもなく、12時30分に千歳空港に到着した時にはずいぶん濡れてしまった。とりあえず千歳空港のANAの国内線搭乗口近くに陣取って自転車の分解を開始。ペダルとシートと前輪を外し、車体を分割すればほとんど終わったも同然だ。分解は組み立てに比べると楽なもので、20分もかからずに輪行状態にして輪行袋に詰める。
撮影日時:2009/08/17 12:36:33 シャッター速度:1/60 絞り:F5.0 焦点距離:29mm
自転車の分解を開始
撮影日時:2009/08/17 12:49:19 シャッター速度:1/60 絞り:F5.0 焦点距離:34mm
15分でここまでできる
 それから輪行袋に詰め終わるとおみやげを買いに行事にした。こんな大きくて重い輪行袋は盗られる心配もないので、その場に放置したままだ。というより、自転車に鍵は装備しているが、今回の北海道自転車ツーリングでは一度も使わなかった。キャンプ場ではもちろんの事、コンビニや温泉に入る時でさえ鍵などかけた事もない。いったい誰がこんなに重くて汚い自転車を持っていくのかというのが私の持論だ。
 財布の残りが1500円ほどしかなかったので、その金額で収まるギリギリのおみやげを購入。財布の残金はとうとう80円になってしまった。おみやげを購入して輪行袋に詰め、そのまま出発ロビーに上がってチェックインする。今回もプレミアムサービスのカウンターに並んだが、今日はお盆の残りということもあり、通常のチェックインカウンターはもちろんのこと、プレミアムサービスのチェックインカウンターも列ができていた。
 いつものように自転車の入った輪行袋を目視でチェックしてもらい、どうにかパスする。ここ千歳空港の係員は、行きの関西空港の係員ほど厳しくはなく、輪行袋から自転車を軽くのぞき込んで、あっさりパスさせてくれた。チェックインカウンターでアップグレードを申し込むと、空きがあるとのことで、アップグレードポイントを使ってプレミアムシートにアップグレードしてもらった。
シャッター速度:1/30 絞り:F6.3 焦点距離:24mm
ラウンジのカウンター
シャッター速度:1/30 絞り:F6.3 焦点距離:24mm
ANAラウンジ
 セキュリティチェックを受け、13時20分にANAのラウンジに入る。一般客用の手荷物検査所は長蛇の列になっていたが千歳空港はチェックインカウンターのすぐ隣にプレミアムクラス専用の手荷物検査所があり、空港が混雑していても並ばなくてもすぐにラウンジに直行できるのがありがたい。セントレアにもこうしたサービスを用意してほしいところだ。
 千歳空港15時25分発、関西空港行きANA1716便の出発まであと2時間もあるので、ウィスキーをロックでたらふく飲んでやろうと考えていた。旅の日記を書きながらつまみを食べつつウィスキーをロックで飲んでいたら、一杯目を飲んだところで完全に酔っぱらってまっすぐ歩けない状態になってしまった。これはまずいと思い、先ほどコンビニで買ったスニッカーズを食べたが時すでに遅く、かなり酔っぱらってしまって、まともに旅の日記も書けない状態となってしまった。
 どうにか出発までには酔いを醒まそうと、トイレに行って顔を洗ったり牛乳を飲んだりして、1時間ほどかけて何とかまともに歩ける状態まで復活。その時には優先搭乗も終わり、一般客の搭乗も始まっていたので、私もゲートに向かい、ボーディングブリッジを渡ってプレミアムシートに着席。定刻通り離陸したが、離陸の頃にはようやく酔いが醒めてきた状態だった。せっかくラウンジでゆっくりと過去の旅の日記を見直そうと思っていたが、今日の旅の日記も書き終わらないうちに酔っぱらってしまい、それどころではなかった。もう少し酒を飲むペースを考えないといけないようだ。ちょっと失敗した。
 今日は千歳空港は雲が低く垂れ込めていたので、離陸と同時に雲の中に入ってしまい、地上はまったく見えなかった。シートベルト着用サインの消灯とともに、旅の日記を書き始める。さすがに飛行機に乗ってからは酔いも覚めており、飛行機の中では旅の日記を書く事ができた。やがてプレミアムクラスのサービスが提供された。この飛行機は夕方の時間帯にかかっていないので夕食は提供されないが、おやつ代わりとしてサンドイッチ、ティラミス、魚介のサラダが出る。それを酔い覚ましにおいしく食べた。
撮影日時:2009/08/17 15:54:11 シャッター速度:1/25 絞り:F3.5 焦点距離:29mm
これがプレミアムクラスに
提供されるプレミアムデリ
撮影日時:2009/08/17 15:59:59 シャッター速度:1/125 絞り:F8.0 焦点距離:38mm
八郎潟上空を飛ぶ
 それからも旅の日記を書き続けた。飛行機か北海道を離れると地上が見えるようになり、このゴールデンウィークに行った八郎潟や鳥海山がよく見えた。私は旅の日記を書きながら今回の北海道自転車ツーリングについて総括した。今回の北海道自転車ツーリングは過去に例をみないほど天候、気温にも恵まれ、特に前半の7〜12日はとても走りやすい日が続いた。いつもだったら雨続きか、もしくは晴れていれば暑くてたまらないかのどちらかであるが、今回に限っては、晴れていてなおかつ涼しいという最高の状態だった。こんな年に自転車で走れるなんって、何とラッキーなのだろうと思ってしまう。特に今年の北海道の夏は8月の初旬までずっと雨続きで、梅雨のないはずの北海道に梅雨があった。北海道は梅雨が明けないまま自転車ツーリングが始まるかと危惧されたが、それは杞憂に終わり、見事なまでに晴れてくれた。これが毎年続くととてもうれしいのだが。
 他にも装備の面では、旅の日記をノートではなくポメラという電子メモ帳に書くようにした。これは画期的で、きっと帰宅後にホームページを作成する際、とても便利になると予想されたが、逆に旅の途中で書く内容が多くなり一日分を書くのに4〜5時間かかってしまい、北海道自転車ツーリングの負担となってしまった。もう少し省略して書くとか対策を考えないといけないようだ。
 これは帰宅後の話だが、いつもだったら1日分の記録をホームページにアップロードできるまでに作り上げるのに1週間かかっており、帰宅からホームページの完成までに3〜4ヶ月かかっていた。しかし今回はポメラを使ったおかげで圧倒的に作業が早くなり、1日分の記録をホームページにアップロードできるまでに作り上げるのに、わずか2日、帰宅からホームページの完成までたった20日という早業で完成させてしまった。これもポメラを導入したおかげだろう。
撮影日時:2009/08/17 16:58:42 シャッター速度:1/125 絞り:F6.3 焦点距離:29mm
岡山の日生諸島がよく見えた

帰りの航路はこんな感じ
 飛行機は佐渡島上空を飛び、中国地方を横断するが、いつもなら米子上空を越えた後、岡山、四国上空を飛んで大阪湾に入るが、今回は鳥取にも入ることなく、しかも四国上空も飛ばずに、ずいぶんショートカットして大阪湾に入ってきた。私は夕暮れに映える瀬戸大橋が撮影できるのではないかと期待したが、淡路島上空に着た時、シートベルト着用のサインが点灯したので残念ながら撮影することはできなかった。やがて飛行機は大阪湾を大きく旋回しながらゆっくりと高度を下げ、定刻の5分前に関西空港に滑るように着陸した。

走行データ
走行距離   81.2km
走行時間   4時間30分
ペダリング数   12400回
平均時速   18.0km/h
最大速度   33.7km/h
平均ペダリング数   46rpm
総走行距離   1153.4km
天候   曇り時々雨
最高気温/最低気温   24℃/18℃

食事
朝食   ラーメン、トマト、ヨーグルト
昼食   おにぎり、パン

出費
朝(コンビニ)   おにぎり、パン   246円
温泉   松原温泉   500円
昼(コンビニ)   牛乳、スニッカーズ   199円
合計   945円
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