世界名作劇場には色々なペットが登場します。ほんの少ししか登場しないものから、いてもいなくてもまったく変わらない何の役にも立たないもの、主人公の支えとなって活躍する優秀なのまで、紹介してみます。 |
アルプスの少女ハイジ |
「アルプスの少女ハイジ」で一番記憶に残る動物は間違いなく犬のヨーゼフでしょう。犬のくせに人間なんぞまったく相手にせずマイペースで生活する姿は逆に微笑ましくなってきます。ハイジの言うことなどまったく気にもとめないヨーゼフですが、アルムおんじの言うことには忠実なようです。山の牧場でハイジを何度も助けていますから賢い犬には違いありません。ヨーゼフは犬の中で最も大きいセントバーナードである。その大きさゆえ野原をかけずり回るハイジがヨーゼフにぶつかってもビクともしない。カタツムリが好物という設定だが、本物のセントバーナードもカタツムリを食べるのだろうか? |
フランダースの犬 |
「フランダースの犬」で登場するペットはもちろん犬のパトラッシュ。パトラッシュは原作ではブーヴィエ・デ・フランドルという種類の犬となっていますが、アニメに登場するのはちょっと違うような気がします。ちなみにベルギーにあるパトラッシュの銅像は原作、アニメのいずれとも違うように見えるらしい。どれが本物なのでしょう?いずれにせよパトラッシュはネロやおじいさんの事をいつも気にかけるとっても賢い犬です。パトラッシュにとってもネロと一緒に天国に旅立てて幸せだったでしょう。 |
母をたずねて三千里 |
「母をたずねて三千里」で登場するペットはサルのアメデオ。ペッピーノ一座と旅をした時に一緒に芸をする事以外たいして役には立たないが、マルコにとっては心の支えとなっていたのでしょう。ちなみにアメデオは元々トニオ兄さんのペットだったがマルコが貰いうけ、そのままアルゼンチンまで連れて行く事になる。アメデオはブラジルの生まれらしい。 |
あらいぐまラスカル |
「あらいぐまラスカル」で登場するペットはもちろんあらいぐまのラスカル。母親を猟師に殺されたあらいぐまの赤ちゃんを育てようと持ち帰り、ラスカルと名付けてスターリングが1年間育てる物語は、ラスカルのかわいさと相まって大人気となりました。確かにあらいぐまは食べ物を水で洗うし、見ていてかわいいものですが、スターリングも手を焼いていたように実際にはかなり凶暴で、ペットとして飼うにはかなり難しいようです。ラスカルはあめ玉を剥いて食べたり角砂糖を洗って溶かしてしまったり、光るものを持ち去ったり、スピード狂だったり、トウモロコシ畑を荒らしたりと色々見せてくれましたが、確かにアニメではかわいいやつでした。 |
ペリーヌ物語 |
「ペリーヌ物語」で登場するペットはもちろん犬のバロンとロバのパリカール。ペットがエンディングテーマ曲になるのはパトラッシュ、ラスカル、バロンの3匹がいるが、この「気まぐれバロン」は極めつけである。しかし曲名の通り本当に役に立たない犬で、お父さんがユーゴスラビアで亡くなった後、バロンは護衛隊長を任命されるが、あまりに役に立たないので解任されてしまう、本当に気まぐれな犬。犬の種類はビーグルと思われる。 |
赤毛のアン |
「赤毛のアン」にはペットが登場しません。そもそも世界名作劇場では原作には登場しないのにアニメでペットを登場させるケースが多いですが、赤毛のアンは原作にはペットが登場せず、アニメでも原作を忠実に再現したのでペットは登場しません。あえて動物が登場したのはアンがクィーン学院に通っている間に生まれた子牛にドリーと名付けてアンがかわいがっていた事くらいでしょう。 |
トム・ソーヤーの冒険 |
「トム・ソーヤーの冒険」で登場するペットは、トムの家で飼っている猫のピーターがいますが、この猫はドビンズ先生のカツラをむしり取った以外にあまり出番も少なくそれほど大きな活躍もしません。その代わりにベッキーの家で飼っている犬のシーザーがトムと相性が良くないようで、いつもトムを追いかけており、物語の中で活躍してくれます。 |
家族ロビンソン漂流記 ふしぎな島のフローネ |
「ふしぎな島のフローネ」で登場するペットは、無人島で生活する為に船から多くの動物を持ち出した事から、たくさんいます。その中でも一番目立って登場し、かわいらしかったのはプチクスクスの赤ちゃんのメルクルでしょう。フローネとジャックは娯楽の少ない無人島でこのメルクルをとてもかわいがっていました。さらに難破した船の船長が飼っていた犬のジョンを無人島に連れて行き、狼の住む危険な無人島で活躍してくれます。他にも難破船から無人島にロバやニワトリも連れて行きましたが、あまり活躍する事もなく名前もありません。 |
南の虹のルーシー |
「南の虹のルーシー」で登場するペットは、主人公のルーシーメイが大の動物好きとあってたくさんいます。まずルーシーメイがイギリスから連れて来たハムスターのモッシュ。オーストラリアにやって来た頃はルーシーメイはどこへ行くにもモッシュを連れて行きましたが、しだいに置いてきぼりにしているようです。そしてオーストラリアに着いてすぐにルーシーメイが見つけた山羊のステッキーと、その子供のパンジーと、さらにその子供のソッピー。この山羊たちのおかげでポップル家では新鮮なミルクに事欠かなかったようです。それから羊飼いのロングさんからもらった羊のスノーフレイク。生活費がなくなりスノーフレイクをお父さんが売った事からルーシーメイは記憶喪失になり、さらには土地を手に入れる事ができたという因縁の羊でもある。さらにルーシーメイはディンゴのリトルも飼っていました。ディンゴはオオカミのような獣で、通常は人間になつかず家畜を襲うものですが、ルーシーメイは見事にリトルを賢い犬として育て上げました。あとファニーという名前のウォンバットも飼っていましたが、飼い始めた次の日にペティウェルさんの馬車に轢かれて死んでしまいました。ルーシーメイはどうしてもコアラをペットにしたかったようですが、結局最後までその夢は達成できなかったようです。 |
アルプス物語 わたしのアンネット |
「わたしのアンネット」で登場するペットはもちろんおこじょのクラウス。このクラウスはクリスマスのダニーの5歳の誕生日に庭先に出していたスリッパに入っていたので、ダニーは神からのプレゼントだと思っている。クラウスはとてもいたずら好きでかわいらしい。もちろんラスカルの人気にはかなわないが「ふしぎな島のフローネ」のメルクル並の人気だろう。ルシエンに崖から落とされた事もあった。 |
牧場の少女カトリ |
「牧場の少女カトリ」で登場するペットはもちろん犬のアベル。アベルはダックスフンドで、よく似た犬のバロンと違って本当に役に立つ犬です。ライッコラ屋敷ではカトリを何度も助けたり、家畜番として牛を連れ戻したりと大活躍でした。ですがクーセラ屋敷に行った以降はアベルの活躍の場も減りカトリから「怠け者」と言われてしまいます。 |
小公女セーラ |
残念ながら「小公女セーラ」にはこれといったペットは登場しません。セーラが飼っていたペットはポナパルトという名のオウムがいるにはいましたが、セーラが無一文になると同時に売り飛ばされてしまったし、ポニーのジャンプにしても同様です。とりあえずペットを出しておけといった感じで、ほとんどストーリーには関係ないし活躍もしていません。ただし屋根裏部屋でセーラが飼っていたねずみのメルの一家もいました。こちらはそれなりに活躍していましたね。他にはミンチン女子学院で買っていた猫のシーザーがいます。こちらの猫はとてもドジな猫で、壁にぶつかったり階段から落ちたりと暗くなりがちなストーリーを楽しくしてくれました。ミンチン女子学院以外にもクリスフォードさんの家にもペットはいました。クリスフォードさんの飼っている犬のボリスとラムダスの飼っているサルのスーリャ。ボリスは長毛の犬でアフガン・ハウンドという種類の犬らしい。性格はかなりおとなしい。スーリャは真っ白なサルでかなりいたずら好きと見える。このサルのおかげでセーラはクリスフォードさんの後継ぎになったと言っても過言ではない。 |
愛少女ポリアンナ物語 |
「愛少女ポリアンナ物語」で登場するペットはもちろんシマリスのチップマック。これといって役に立つわけではありませんが、ポリアンナの心の支えとして活躍していました。他にもペンデルトンさんの屋敷で飼われていた犬のタリムもいます。これはラブラドール・レトリーバーという種類の犬で、見るからに恐そうな犬なのですが、本当は優しい犬のようです。他にも馬に名前が付いていました。あまり登場しませんでしたが、チルトン先生が馬車を引かせていた馬のコニーと、ジミーが騎乗していた馬のマックがいます。 |
愛の若草物語 |
「愛の若草物語」で登場するペットはベスの飼っていた小猫のミルキーアンでしょう。この小猫は雨に打たれて死にかかっているところをベスに拾われて、そのままマーチ家で飼う事になったものです。ちょっといたずら好きな小猫ですが、これだけ小さくてかわいければ飼ってもいいなと思ってしまいます。 |
小公子セディ |
「小公子セディ」で登場するペットはドリンコート伯爵の飼っている犬のデューガル。これはグレート・デーンという種類の犬で見た目はとても恐いですが、デューガルは本当はとても優しい犬です。何だかご主人の機嫌を敏感に感じ取っているようで見ているだけで面白いです。 |
ピーターパンの冒険 |
「ピーターパンの冒険」で登場するペットは何と言っても犬のナナでしょう。このナナはダーリング家で飼われているペットですが、実際には飼っているのではなく子供達の家庭教師に雇っているのです。ナナは人間以上に役に立つペットで、マイケルの世話を見事にこなし、タンスから着替えを持ってくる事もできました。このナナはアニメオリジナルではなく、原作から登場しています。しかし原作で登場するナナは子供達を風呂に入れさせたり、幼稚園に行く時に子供たちが列からはみ出さないように気を配る事もできたし、雨が降りそうな日は傘を咥えていくし、さらに子供部屋に来客があった時には、ナナはマイケルのエプロンを急いで外して青い組み紐で縫い取りしたエプロンを着せ、ウェンディの身なりをきちんとさせ、ジョンの髪をさっととかす事さえできたのですが、残念ながらアニメではこのあたりの設定はすっぱりと削除されていました。 |
私のあしながおじさん |
「私のあしながおじさん」にはペットは登場しません。ほんの少し登場したペットとしてはロックウィロー農園のセンプル家で飼っていた犬がいましたが、ほんの少し登場しただけで名前すら不明です。他にもニワトリも登場しますがこれまた名前がありません。唯一名前が付いていたのはセンプル家で飼っていた牛でしたが、これはジュディが勝手に付けた名前でジュディ、ジュリア、サリーと3人の名前を付けていました。世界名作劇場には主人公のパートナーとしてのペットが必須になっていましたが、「私のあしながおじさん」を見ていると「小公女セーラ」のように無理にペットを用意する必要はないのではないかと思ってしまいます。 |
トラップ一家物語 |
「トラップ一家物語」にもペットは登場しません。ペットではありませんが、ほんの僅かだけ登場した動物としてはヨハンナが迷子になった時に一緒にいた子山羊とヴェルナーとマリアが世話をしていた野生の子鹿がいたくらいです。2頭とも名前はありませんでしたが… |
大草原の小さな天使 ブッシュベイビー |
「大草原の小さな天使 ブッシュベイビー」で登場するペットはブッシュベイビーのマーフィです。ブッシュベイビーは正式名称をガラゴ・セレガレンシス・ザンジバイカルと言うらしく、サルとリスをたして2で割ったような姿をしています。通常は人間が育てる事は難しいらしく、親とはぐれた場合はすぐに死んでしまうそうなのですが、ジャッキーは見事に親と死に別れたマーフィを育て上げて野生に帰すことに成功しました。 |
若草物語 ナンとジョー先生 |
「ナンとジョー先生」で登場するペットは、ナンがプラムフィールドで飼っていた犬のクリストファー・コロンバスです。この犬は子犬の時にヤンソンさんの家からもらってきた犬で、なんと野球ができるという特技を持っているのですが、あまり登場する事はなく、ナンの作った薬草の実験台にされた事もある。 |
七つの海のティコ |
「七つの海のティコ」で登場するペットはもちろんシャチのティコとティコJrです。スコットがまだ大学の研究生だった頃、幼いティコが海岸に打ち上げられているを見つけた日にナナミが生まれ、それ以来ナナミ達と一緒に旅をするようになった。ペットと言うには全長8m、体重7トンととても大きい。シャチは肉食の哺乳類で、普段はアザラシ等を食べて生活しているようですが、アニメではそんなシーンは一度もありませんでした。小説によるとナナミ達と一緒に旅をしている時は大型の哺乳類は襲わないとの事でしたが、食べないわけにもいかないので、小さな魚でも食べていたのでしょうか。 |
ロミオの青い空 |
「ロミオの青い空」で登場するペットは、もちろんおこじょのピッコロです。原作には登場しませんでしたが、アニメでは例によって登場させています。ロミオは煙突掃除としてミラノに働きに行く時、ピッコロを家に置いてくるはずでしたが、いつの間にかカバンの中に紛れ込んでいて、仕方なくミラノまで連れて行きますが、よく死神やエッダがピッコロを飼う事を許してくれたと感心してしまいます。湖で溺れた時はどうしていたんでしょう。ピッコロはロミオやアンジェレッタの寂しさを紛らわすよき相手として活躍したようです。 |
名犬ラッシー |
「名犬ラッシー」で登場するペットは何と言ってもラッシーでしよう。ラッシーは誰もが知っているコリー犬です。コリー犬はもともと頭がいいらしいのですが、その中でもラッシーの頭の良さは驚異的です。世界名作劇場に登場する賢い犬としては「フランダースの犬」のパトラッシュ、「南の虹のルーシー」のリトル(リトルは正確には犬ではなくてディンゴですが)、「牧場の少女カトリ」のアベル、「名犬ラッシー」のラッシーの4頭が挙げられますが、頭の良さではラッシーは群を抜いていると言えるでしょう。スコットランドから600マイルも離れたヨークシャーまでジョンに逢う為に、迷う事なく一直線に帰ってくるし、ジョンが学校から帰るのを迎えに行く為に、毎日2時55分に家を出て、3時ちょうどに門の前に到着するところなんか、ラッシーは時計の時刻が読めるとしか思えません。 |
「家なき子レミ」に登場するペットは、もちろんヴィタリスさんの飼っている猿のジョリクール、犬のゼルビーノ、ドルチェ、カビが挙げられます。ジョリクールは逆立ちや宙返りが得意でヴィタリス一座の中ではボケ役に相当する。ゼルビーノはイタリア語でおしゃれという意味で、ヴィタリス一座の中では一番のいたずら好きである。ドルチェはイタリア語で優しさという意味で、顔はブルドックだが体はとても小さい。カビはイタリア語でかしらという意味のカピタールから名付けられ、ヴィタリス一座の中ではヴィタリスをのぞくとリーダー格にあり、いつも頭に帽子をのせている。ヴィタリス一座はヴィタリスさんを筆頭にこの4匹とレミで構成されており、とても素晴らしい芸を見せ観衆からお金を稼いでいた。しかし雪の山越えをしようとして狼の群れに襲われゼルビーノとドルチェが殺されてしまいます。
他にもヴィタリス一座の馬車を引くロバのサンドラや、マルセルが拾って来た捨て猫のシロが登場するが、ほとんど活躍する事はなかった。