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主人公たちのファッション

 世界名作劇場の主人公達のファッションについて考察してみます。ファッションといってもほとんどの主人公は服を1着しか持っていないとか着たきりスズメが大半ですが…

アルプスの少女ハイジ
 ハイジ初登場のシーンでは、もう春だというのにデーテおばさんに「荷物になるから」と服を7枚も着せられて暑苦しそうにしていましたが、アルムの山に着いてから服を脱ぎ捨ててシャツとパンツだけで自然に帰って野原を山羊と駆け回ります。これは見ていてすがすがしい思いがしますよ。その後ハイジはお気に入りのスイスの民族衣装を5才から8才まで着続けます。普段のハイジのスタイルはシャツとパンツの上から黄色いブラウスと赤いロングスカート、そして赤いチョッキのようなスイスの民族衣装を着ていますが、もしかしたらプラウスとロングスカートは一体かもしれません。ちなみに冬の間だけシミーズを着ているようです。ハイジは寝る時はシャツとパンツだけ、起きるとその上から服を着る。しかもその服は重ね脱ぎしているので着替えるのにたった2秒しかかからない早業の持ち主である。ハイジやペーター、おじいさんは夏でも冬でもまったく同じ服を着ており、冬になるとハイジは赤いショールを、ペーターはマフラーを巻くだけなのでとっても寒そう… しかしそのお気に入りの服もフランクフルトのクララの家で「汚いから」とロッテンマイヤーさんの命令で燃やされてしまいます。これは見ていて非常に悲しい思いがしました。ハイジお気に入りの服を燃やされてしまったのですから… ただし、この服は山小屋には何着かあるようで、最低でも2着、さらにサイズの大きな同じ服を1着購入しています。服をそれほど持っているわけではないのに同じ服ばかり買うというのは、よほどおじいさんはこの服が好きだったんでしょう。またアルムおんじから買ってもらったハイジお気に入りの帽子もクララの家でロッテンマイヤーさんに「汚い」と言って取り上げられてしまいます。ハイジの心境を考えると悲しいですよね。再びアルムおんじのもとに帰ったハイジは前に着ていた別の服が小さくなって着られなくなり、焼かれてしまったハイジお気に入りの服と同じデザインの服をアルムおんじに買ってもらいます。ハイジお気に入りのいつもの服を着てアルムの山を駆け回るハイジ、これを見ると「よかったね ハイジ」と思わず喜んでしまいます。
 余談ですがフランクフルトで1番お金持ちなゼーゼマン家の一人娘クララも、素敵なドレスを何十着も持っているにもかかわらず、いつも着ている服はフリルのいっぱい付いた白色のシミーズの上から青色のドレス。いつもこの姿なのはきっとキャラクターデザインがサボっていたのでしょう。
フランダースの犬
 フランダースの犬の主人公ネロも着たきりスズメです。これは貧乏で服を1着しか持っていないからということは容易に想像がつきます。継ぎをあてたズボンにピンク色のチョッキ。なんせ服を1着しか持っておらず吹雪の寒い日もいつも同じ服を着ているので見ているこっちが寒くなってきます。
 アロアも村一番のお金持ちコゼツ家の一人娘であるにもかかわらずいつも同じ服を着ています。イギリスに行く時だけ新しい服を作りますが、それもほとんど着なかったですね。さすがに冬はオーバーを着ていましたが…
母をたずねて三千里
 母をたずねて三千里の主人公マルコはジェノバにいた頃は何着か服を持っていたようですが、アルゼンチンに旅立った時はオレンジ色のブレザー1着しか着ていかなかったので、以後この姿が定着します。ブレザーなんか着ているので金持ちの坊ちゃんに間違えられたこともありました。なんせこれ1着で旅に出てきたので寝る時でさえこのままでした。何ヶ月にも渡ってまったく着替えなかったんですね。
 ブエノスアイレスからバイアブランカまでの旅を同行したペッピーノ一座の次女フィオリーナはいつも紺色のワンピースを着ていましたが、冬の雨に打たれた後、着替えがなくて舞台衣装用のぶかぶかな服を着て寒さに震えていたフィオリーナが印象的でした。ちなみにペッピーノ一座の面々もアルゼンチンでは舞台衣装以外は着替えをまったく持っていないようで、コンチエッタやフィオリーナが普段着のままベッドに入るのはもちろんの事、ペッピーノに至ってはタキシード姿のままベッドに入っていました。ああ、恐ろしや…
あらいぐまラスカル
 あらいぐまラスカルの主人公スターリングや親友のオスカーは、まだ学校に通っていたので学校の制服である茶色のブレザーを着ている事が多かったようです。夏休み等の私服のときは、スターリングは赤と白の横ストライプの入ったTシャツにジーパン、オスカーは黄色のシャツに胸まである吊り革のジーンズをはいていました。
 あらいぐまラスカルのファッションで特筆すべきはスターリングの女友達のアリスでしょう。アリスはこれまでの世界名作劇場のキャラクターと違い、何と服を何着も着替えるのです。旅行続きだったフィオリーナはともかくとして、アロアや、あのお金持ちなクララでさえ着替えなかったというのに、これは革命的です。そんな中でもあえて言うならアリスの普段着はオレンジ色の上着に、同じオレンジ色のスカートが多かったようです。しかもそのスカートはロングではなく、膝上10センチくらいのミニスカートでした。この後ミニスカートを見られるのは「私のあしながおじさん」のジュディまでおあずけとなります。他にもセーラー服にズボンというスタイルもありました。
 スターリングとアリスとフローラは湖で水着を着て泳いだ事がありました。しかし、今から80年以上も昔の舞台設定ゆえに、着ていた水着は文部省推薦のスクール水着に足の部分は膝までカバーしたような水着でした。色はスターリングが紺色、アリスは赤色、フローラは青色でした。
ペリーヌ物語
 ペリーヌも旅行中は着たきりスズメでした。ただ下にシミーズを着ているので時々、シミーズ姿になって洗濯していたようです。寝る時も野宿する時以外はシミーズ姿で寝ていましたが朝起きるとその上から服を着るだけの簡単なものです。ドロワースもはいていたようですが、丈が短かったのでほとんど人目にはふれなかったようです。驚くべき事にペリーヌの服は物語が始まった頃はきれいな黄色の服でしたが、マロクールに着いた頃には色あせてベージュ色に退色してしまいます。おまけにお母さんに作ってもらったベスト(チョッキ)もボロボロになって自分で繕うシーンすらあります。狩猟小屋で一人暮らしを始めたペリーヌは衣食住すべてを自分の力でまかなっていたので、靴や下着(シミーズ)でさえも自分で作っていました。ビルフランの秘書に抜擢された時、会社のお金で服を買ってもよいと言われた時はペリーヌ以上に喜んだものです。この時ペリーヌが買った服は紺色のシックなワンピースでした。その後ビルフランの屋敷で生活するようになってからは紺色のコートや水色のワンピースなどを買ってもらったようです。
 お母さんのマリは黒色のセーターに赤色のロングスカート姿でしたが、写真屋を開く時のインドの民族衣装(サリーと言うらしい)はとても素敵でした。
 あと個人的趣味ですがロザリーのエプロンドレスも捨てがたい…
赤毛のアン
 アンも他の世界名作劇場の主人公と同様に着たきりスズメな事が多かったようです。アンはホークタウンの孤児院からグリーンゲイブルズに来た時、マリラに3着の地味で実用的な飾り気のないワンピースを作ってもらいましたが、アンはあまりそのワンピースを気に入らなかったようでした。アンは子供の頃、家の中ではグリーンゲイブルズに来た時に着ていたくすんだ黄褐色のワンピースを、そして学校に行く時など外出する時にはくすんだ青色のワンピースを、さらに教会に行ったりする時には黒色のワンピースを着ていました。アンがグリーンゲイブルズに来た時に着ていたくすんだ黄褐色のワンピースは第36話まで普段着として着ていたようですが、第37話で突然服が小さくなって、いや突然アンの身長が伸びて着られなくなり、それ以降は登場しません。しかし学校に行く時に着ていたくすんだ青色のワンピースは、いつまでも着続けていたようです。もしかしたら同じ色の同じ型の服をアンの成長に合わせてマリラが何着も用意していたのかもしれません。
 そのアンは子供の頃、虚栄心が強かったので服に対するあこがれとこだわりは人一倍あり、他の世界名作劇場と違って服を話題にした話があるなど、ファッションに関する話題には事欠きません。アンはふくらんだ袖の服にとてもあこがれており、クラスメイトの女の子がみんな流行のふくらんだ袖の服を着ているのを羨ましく思っていましたが、マリラはアンの虚栄心を増長させるだけだと考え、アンは長い間ふくらんだ袖の服を着る事ができませんでした。しかしアンがグリーンゲイブルズに来てから1年半後にマシュウからクリスマスプレゼントとして胸元にレースの縁取りのされた最新流行のふくらんだ袖の茶色の服をプレゼントされます。アンは夢にまで見たふくらんだ袖の服を着られるとあって、嬉しさのあまり泣き出してしまうほどでした。しかしこのマシュウのプレゼントしたふくらんだ袖の茶色の服は、その日のコンサートで着て以来、アニメでは一度も着られる事はありませんでした。
 その他にもアンがグリーンゲイブルズに来てから2年ほどが経過した頃、アンはよそ行きの服として濃い藍色で襟元が白い清楚なワンピースを着る事がしばしば見られますが、この服に関するエピソードはありません。また、アンがクィーン学院の合格した後のホテルのコンサートで、アンは白いドレスを着ますが、流行に後れたそのドレスは着飾った人々に笑われる事になります。他にもアンはクィーン学院に行くにあたりマリラからイブニングドレスをプレゼントされますが、このドレスもマリラとマシュウの前で着て以来、ほとんど着られる事はなかったようです。
 結局のところ、アンは子供の頃は普段着としてくすんだ黄褐色のワンピースを、学校に行く時はくすんだ青色のワンピースを着ており、そして大きくなってからは普段着としてくすんだ青色のワンピースを、そして学校へは濃い藍色で襟元が白いワンピースを着ていたようです。
 アンと違ってダイアナは子供の頃から黄色いふくらんだ袖の服とフリルの付いたエプロンをしていましたが、この格好は子供から少女へと成長する5年間もずっと同じ格好でした。お金には自由があるはずなのに、服は着たきりスズメというのは、アルプスの少女ハイジのクララやフランダースの犬のアロアと同様、この時代のお金持ちの少女の特徴なのでしょうか。
トム・ソーヤーの冒険
 ポリーおばさんの家はお父さんはいませんが、召し使いがいるくらいですから比較的裕福なはずなのですが、なぜか家族全員着たきりスズメです。トムはいつも黄色のシャツに吊り革ズボンを着ていました。ただしそれ以外にもいくつかの服を持っているようで、ベッキーと一緒にセントルイスまで船旅をした時は紺のスーツに黄色いマフラーといういでたちでした。
 ベッキーの家はお父さんが判事をしているのでトムの家よりは裕福ですが、それでもほとんど着たきりスズメでした。ベッキーのいつもの服は青のワンピースに白色のエプロンドレス。ベッキーはこれが一番似合っていました。他にもいくつか持っており、外で遊ぶ時は青緑色のサンドレスを着ていたり、トムのお葬式の時には紺色のワンピースを、セントルイスまで船旅をした時は薄い青色のワンピースを着ていた事もありました。
家族ロビンソン漂流記 ふしぎな島のフローネ
 フローネはスイスにいた頃は比較的裕福な家庭に育っていたので、服は何着か持っていたようです。その中でもよく着ていたのがピンクのワンピースに白いエプロン姿でした。この時フローネはドロワースをはいています。無人島に着いて数日間は同じ服を着ていましたが、やがてピンク色のサンドレスのようなワンピースの服を着続ける事になります。フローネの無人島時代の服には、肩のところにフリルのあるものとないものの2種類があるようです。ちなみにフローネはサンドレスの下にはパンツしかはいておらず、滝壷で泳いだり、スコールをシャワー代わりにした時にはすぐに服を脱いで裸になっていました。熱帯のジャングルの無人島であんな恰好でいたら、毒虫に噛まれたり、蚊に刺されてマラリアになって3日と生きていられないような気がするのですが…
 フランツはベルンにいた時は藍色の学生服、無人島時代は吊り革ズボンに白いシャツで過ごしていました。お父さんはベルンにいた時は黒のスーツでしたが無人島に行ってからはズボンに白いシャツでした。お母さんはベルンにいた時も無人島で過ごしていた時も青いロングスカートに薄い青色の服でした。この薄い青色の服には2種類あるようで、無人島に着いた頃には胸の所にフリルの付いた服を着ていましたが、いつの間にか飾りも何もないただの服に変わっています。
お母さんはお父さんやフランツの服の痛みが激しいのでカーテンの生地を使って服を作っていたようですが、結局どの服がカーテンから作った服なのか判明しませんでした。服は他にもベルンから船に乗った時に着ていたコートが家族全員持っていましたが、無人島では必要ないと思ったのか、船から降ろさなかったようです。
 ロビンソン一家がベルンで一緒に暮していた家政婦のマリーは青いワンピースに薄い青色のエプロン姿、船の中で知り合ったフランツの女友達のエミリーは黄色いドレスを着ていました。
南の虹のルーシー
 ルーシーメイの普段着は赤いワンピースの上にピンクの前掛け(エプロンみたいなの)の着たきりスズメでした。。大きくなってからは前掛けを外していたようです。ルーシーメイの服は他にも黄色いワンピースをオーストラリアに持って来ていましたが、ルーシーメイは赤いワンピースを気に入っていたようで、こればかりを着続ける事になります。ルーシーがプリンストンさんの家で生活していた時は青色のドレスと赤色のドレスを買ってもらって着ていました。ドレスはとても素敵でしたが、ルーシーにはあまり似合わないような気がします。
 ケイトの普段着は薄い緑のワンピースでした。大きくなってからはその上に白色の前掛け(エプロンみたいなの)を着ていました。ルーシーメイもケイトもワンピースの下にはシャツとドロワースを着ているようです。寝る時は2人ともネグリジェを着ていました。
 クララの普段着は黄色いシャツの上に藍色のワンピース。ベンは白いワイシャツの上に紺色の上着。トブは黄色の碁盤縞模様の服に深緑色の吊り革ズボンをはいていました。
アルプス物語 私のアンネット
 アンネットもハイジと同様にスイスの民族衣装を1着しか持っていなかったようです。その民族衣装はハイジとほとんど同じで黄色いシャツに赤いスカート、ただしスカートはワンピースタイプの一体型であるのと、ピンク色のエプロンを付けているところがハイジと異なります。さらにスカートの下にはドロワースをはいていたようです。基本はこの姿ですが、冬になると上から赤いオーバーを着て、寝る時はネグリジェで寝ていたようです。作品中でもエピソードになっていましたが、アンネットの家はお金持ちではなかったので、服が破れてもつぎを当てて同じ服を着続けるのが当たり前のようです。ただし、アンネットが7歳の時に着ていた服を12歳になっても着続けるというのはちょっと… もっともハイジの時と同様に、新しい服を買ってもらってもデザインはまったく同じだったというパターンかもしれませんね。服が変わっていないおかげで7歳の時のアンネットと12歳の時のアンネットでは、頭身が少し変わった程度で、あまり成長したようには見えません。
 ダニーはオレンジ色のシャツに緑色の吊り革ズボン、ルシエンはエンジ色のシャツにオリーブ色の上着、こげ茶色のズボンをはいていました。ルシエンの家はアンネットの家よりも貧乏だったので、ルシエンのはくズボンはいつもつぎが当たっていました。ルシエンは吹雪の中で倒れていたアンネットを助けた時、服を乾かしている間ピエールのセーターを着た事がありました。しかしサイズがまったく合わずにぶかぶかの状態だったようです。
 アンネットとルシエンはほとんど着た切りスズメの状態でしたが、マリーの結婚式の日だけは別の服を着ていました。どこから調達したのかわかりませんが、ルシエンなどは真っ赤なよそ行きの服を着てすましていました。
牧場の少女カトリ
 カトリもピンク色の寝間着の他はフィンランドの民族衣装1着しか持っていませんでした。スカートの下も素足でペチコートやドロワースなどははいていませんでした。ライッコラ屋敷でオレンジ色のワンピースと外出着を作ってもらった事もありましたが、あのフィンランドの民族衣装に前掛けエプロン姿が一番似合っていますね。ただハルマ屋敷のパーティーに招待された時、せっかくクウセラ屋敷の奥様ロッタに作ってもらったピンク色のワンピースをヘレナにわざと嫌がらせでビールをかけられ汚された時には本当に腹がたったものです。
小公女セーラ
 セーラはお父さんが亡くなるまではミンチン女学院の特別寄宿生として素敵なドレスを何十着も持っており、世界名作劇場の主人公には珍しくTPOに合わせて着替えていました。その中でも基本は白色の襟の付いた薄い緑色のワンピースに黄色いリポンを結んだ姿です。でも外出する時やパーティーの時などには毎回のように着替えて、そのたび毎に素敵な衣装を見せてくれます。しかしお父さんが亡くなってミンチン女学院のメイドとしてこき使われるようになってからは、寮生の残していった衣服の中の一番ボロいのをあてがわれてしまいます。深緑色のちょっとくたびれたワンピースですが、数あるセーラのファッションの中では思い入れが深い分これが一番好きだったりします。ちなみにメイド時代のセーラはこれ1着しか服を渡されませんでしたが、セーラは寝る時、薄い赤色の寝間着を着て寝ていました。これはセーラが無一文になった時、ベッキーが持って来たわずかばかりの着替えの中に入っていたのでしょう。
 あとメイド仲間のベッキーはミンチン女子学院に来た時、灰色のくたびれたワンピースを着ていましたが、メイドとして雇われてからは去年やめたメイドが残していった深緑色の服に紺色のスカート、その上からエプロンドレスというスタイルばかりで、自前の灰色のワンピースはあまり着ていなかったようです。ベッキーは寝る時灰色の寝間着を着て寝ていたようです。セーラもベッキーもスカートの下はハイソックスだけでペチコートやドロワースははいていませんでした。夏でも冬でも衣服がまったく同じだったのはこの2人だけでしょうね。あの「フランダースの犬」の主人公ネロでさえ冬にはマフラーや手袋をつけていたというのに…
愛少女ポリアンナ物語
 ポリアンナはお父さんと一緒に生活していた頃は教会の慈善会の寄付でお下がりの服を着ていました。中でもポリアンナのお気に入りの服は吊り革の赤いズボンでした。この服はよほどお気に入りだったようで、パレーおば様の所に行って服をたくさん買ってもらった後も着続けていました。パレーおば様には汚いから捨てなさいと言われていましたが… お父さんが亡くなってポリアンナがビルディングスビルのパレーおば様の所に行く事になった時、ポリアンナを預かっていたホワイト夫人はポリアンナの為に新品の赤の碁盤縞の服を買ってあげます。この服もポリアンナはお気に入りだったようで度々着ていました。パレーおば様に引き取られてからは新品の服をたくさん買ってもらいましたが、その中でも赤色のセーラーがお気に入りだったようでした。結局ポリアンナはハリントン家に行ってからは赤色ばかり3着の服をTPOにあわせて着ていたようです。遊びに出かける時は古い赤色のズボンを、他人の家にお呼ばれに行く時は赤色のセーラーを、その他の適当な時には赤の碁盤縞の服を着ていたようです。ポリアンナはパレーおば様からもっとたくさんの服を買ってもらっていましたが、この3着以外はほとんど着なかったようですね。お金持ちの家に住みながら案外着る物には無頓着だったようです。ポリアンナは寝る時クリーム色や薄い赤色の寝間着を着て寝ていたようです。ちなみにポリアンナはそれまでの主人公カトリやセーラと違ってドロワースをはいていました。丈が短いのであまり見る機会はありませんが、ポリアンナ以降の主人公はドロワースをはく人が多くなるようです。
 一方メイドのナンシーは青いワンピースにエプロンとメイドキャップといういかにもメイドスタイルです。ただエプロンに肩フリルが付いていないのは残念ですね。
 パレーおば様はお金持ちのわりには1年中同じ水色のドレスを着ていましたが、カリウ夫人は色々と衣装を見せてくれました。なんせ衣装部屋には100着はあろうかという衣装があるのですから着替える服はいくらでもありますよね。その中でも夏に着ていた普段着の水色のワンピースと、ポリアンナがむりやり着せた赤いドレスも素敵でした。ちなみにウェザビー家の姉妹は開放的というか肌を露出する衣装を着る事が多いようです。デラはノースリーブの服を着る事が多かったし、カリウ夫人にいたってはいつも肩を見せてかなり涼しそうな服を着る事が多かったようです。肌をほとんど見せないパレーおば様とは大違いですね。
愛の若草物語
 「愛の若草物語」の4姉妹(メグ、ジョオ、ベス、エイミー)も家がそれほど貧乏ではないにもかかわらずほとんど着たきりスズメです。戦争で家が焼けて、着替えも持たずにニューコードに移った時は仕方がないですが、それまでは比較的裕福だったのだから着替えてもよさそうなものですが… さすがにパーティーでドレスを着た時だけは着替えていました。ちなみにメグが緑系、ジョオが赤系、ベスがピンク系、エイミーが青系のワンピースをいつも着ていました。色分けされていたのは4姉妹を区別しやすくする為でしょうか?
 メグとジョオだけは普段着とは別に舞踏会用のドレスを持っていました。メグは黄色のドレスを持っていましたが、戦争で焼けてしまった為、ニューコードの町に来てからマーサおばさまに薄い青色のドレスを作ってもらいます。その他にも借り物ですが、アニーの家の舞踏会で素敵なドレスを着て舞踏会に参加していた男性の目をくぎづけにしています。ジョオのドレスはピンク色のドレスでしたが、ジョオは家で試着していた時におしりの部分を暖炉で焦がしてしまい、おしりに継ぎがあたった状態で舞踏会に参加していました。
 「愛の若草物語」の4姉妹は、みんなそろってペチコートとドロワースをはいています。ただ、ドロワースもペチコートも少し長すぎるような気がします。4人ともかなりのロングスカートですが、普段の目線でも見えてしまうくらいですから、そうとう長いです。それとジョオやベスなどはペチコートを3〜4枚はいていますが、これも多すぎるような…
小公子セディ
 「小公子セディ」の主人公、セディが普段着ていた服はお母さんの手作りのセーラー服に紺色のズボン、そしてお父さんが買ってくれた赤色の帽子です。他にも白色のブラウスに青緑色のスカーフという衣装もありました。いずれもセディの普段着はお母さんの手作りだったようです。よそ行きの服として紺色のジャケットも持っていました。セディは寝る時薄い青色のネグリジェを着て寝ていましたが、ドリンコート伯爵の屋敷に来てからはクリーム色のネグリジェに変わっていました。ドリンコート伯爵家でのセディのファッションはプリンセス時代のセーラと同じく毎日のように衣装を変えていました。たくさんありすぎて紹介できないのですが、特徴としては首にスカーフを巻く事が多かったようです。
 ドリンコート伯爵家のメイドたちは、いつも青色のセーターに白色のスカートをはいていました。コッキーは橙色のワンピースに黄色のエプロン姿です。ブリジットは色々なドレスを持っていたようですが個人的には第38話でブリジットの着ていた、ひだひだのいっぱい付いたピンクハウス系のドレスが一番好きです。この当時にピンクハウスがあったかどうか定かではありませんが…
ピーターパンの冒険
 「ピーターパンの冒険」に登場する人物は、夢の中の物語だと割り切っているせいであろうか、みんな着たきりスズメで服を着替えるという事をしない。しかもロンドンから来たウェンディやジョン、マイケルはともかく、もともとネバーランドにいたピーターパンをはじめとする人物は突拍子もない服をしているのでコメントもできない。
 あえてウェンディだけでも説明すると、クリーム色のシャツにピンクのエプロンドレスです。しかしウェンディは衣装よりも両耳の上に付けた大きな赤いリボンのインパクトが大きすぎて衣装はあまり目立たないというのが正直なところです。
私のあしながおじさん
 「私のあしながおじさん」の主人公ジュディはジョングリア孤児院時代は着たきりスズメのすごい恰好をしていました。紫がかったこげ茶色のワンピースにクリーム色の前掛けとでも言いましょうか。もうファッションも何もあったものではありません。そもそもこげ茶色のワンピースもジュディが小学生の頃に同級生が慈善箱に入れたお下がりをジュディが嫌々着せられただけで、最初はすごく嫌がっていたようですがジュディはジョングリア孤児院を出るまでそれを着続ける事になります。もともとお下がりをもらった時はだぶだぶの服で、ワンピースのスカートの丈も床に届くくらい長かったのですが、ジュディが成長するにしたがい、どんどんスカートが短くなって最終的には膝上20センチくらいのミニスカートになってしまいます。その足を隠すかのようにハイソックスをガーターベルトで吊ったスタイルは、本当に適当にありあわせの服を着ているだけといった感じです。ジュディは実はこれ以外にも外出着を持っており赤色のタイトスカートにだぶだふのグレーがかった紫色のコートという、いかにもお下がりですといった感じの組み合わせです。服の下にはシミーズを着ており、ミニスカートの時にはガーターベルトとハイソックス、赤いタイトスカートの時にはペチコートとドロワースをはいていたようです。ジュディは手が汚れるとすぐに服で汚れを落とすのでいずれの服もとても汚かったようです。
 ジュディがリンカーン記念女学園に入ってからはあしながおじさんの支援もあり着る物には不自由しなくなって色々な服を披露してくれます。自分のお小遣いで服を買えたのは世界名作劇場の主人公の中ではジュディくらいではないでしょうか。中でも特に笑えるのはジュディが絹の靴下(ストッキング)を買った時です。いつもジュリアがストッキングを見せびらかすのでジュディはストッキングが欲しくてたまりませんでした。ストッキングをはいたジュリアの足はとてもきれいに見えたのです。それに比べるとすぐにずり落ちてしまうルーズソックス姿の自分はとてもみじめな思いがしていたのです。しかしあしながおじさんからクリスマスプレゼントとして金貨を貰ったジュディは、さっそくストッキングを買ってくると鏡の前に座ってストッキングを履いた足を組んで自分の足の美しさに照れながら、見とれるシーンは必見です。
 ジュディはジョングリア孤児院時代の数話だけミニスカート姿を披露してくれます。世界名作劇場の女の子の主人公はハイジ、ペリーヌ、フローネ、アン、ルーシー、アンネット、カトリ、セーラ、4姉妹に至るまですべてロングスカートだったのに、初めてミニスカートの主人公の登場でちょっとびっくりしたものです。ただしミニスカートを披露したのはジョングリア孤児院時代だけでリンカーン記念女学園に入ってからはロングスカートに戻ってしまい、次にミニスカートを見るのは「家なき子レミ」のレミまで待たなければなりません。
トラップ一家物語
 「トラップ一家物語」の主人公マリアがノンベルク修道院を訪れた時のスタイルはチェックの服に膝上までの短いズボン、そして鳥の羽を差したカウボーイハットにリュックサックというボーイッシュな恰好をしていました。ノンベルク修道院に入ってからは、もちろん真っ黒なシスターの衣装です。このシスターの衣装にも色々種類があるようなのですが、ここでは割愛させて頂きます。
 トラップ男爵の家に家庭教師として雇われていた時のマリアの衣装は、以前着ていたボーイッシュな服は恵まれない人々に寄付されてしまったので、慈善箱に入っていたいつの時代に流行ったかよくわからないような古めかしい恰好をさせられます。ネズミ色のブラウスに紫がかったこげ茶色のワンピースを着たマリアは、あまりの時代遅れの恰好に道行く人に笑われてしまいます。このネズミ色のブラウスはヘートヴィッヒがマリアを追い出そうとブラウスの袖を引っ張った時、ブラウスの袖の部分が肩の縫い目から破れてしまいます。マリアは換えの服がないので、破れた服を繕ってそのまま着ていました。
 トラップ家に家庭教師として雇われてから初めてのお給金でマリアは自分の服を作ります。自分の着る服を自分で作ったのは、世界名作劇場の主人公の中ではおそらくペリーヌとマリアだけでしょう。マリアが作った服はクリーム色のブラウスにこげ茶色のワンピース、そして腰から下だけの水色のエプロンです。エプロン以外ははっきり言ってそれまでに着ていた服とあまり代わり映えしませんでしたが、とても自分で作ったとは思えないほどのすばらしいできでした。オープニングにでてくる青い服はマリアがトラップ男爵と婚約してから着始めたものです。この服は自分で作ったのかお給金で買ったものかプレゼントにもらったものかはわかりません。
 「トラップ一家物語」のファッションの中で特筆すべきはミミーとクラリーネのメイド衣装でしょう。やたらと胸を強調したアンナミラーズのような衣装(ただしスカートの丈は長い)に身を包み掃除・洗濯に励む彼女たちの衣装をいったい誰が決めたのか知りたいですね。トラップ男爵の趣味?!
大草原の小さな天使 ブッシュベイビー
 「大草原の小さな天使 ブッシュベイビー」の主人公ジャッキーの普段着は白いブラウスに紺色の半ズボンという、いかにもアフリカらしいスタイルです。イギリスに帰る為にナイロビに向かう時には白いブラウスに紺色のスカートをはいていましたが、ジャッキーにスカートはあまり似合わないようです。サバンナを旅する時は普段の白いブラウスに紺色の半ズボンというスタイルに戻っていましたが、カヌーで川を登る時だけは赤いランニングシャツになっていました。ジャッキーは寝る時は白色のワンピースのパジャマを着ていたようです。
 ジャッキーの衣装で特筆すべきは水着でしょう。世界名作劇場の主人公が水泳をする時は、「不思議の島のフローネ」のフローネの場合はパンツ1枚という裸でしたし、「七つの海のティコ」のナナミは普段着のまま海で泳いでいました。「あらいぐまラスカル」のスターリングとアリスも水着に着替えて湖で泳いだ事がありましたが、その時着ていた水着は文部省推薦のスクール水着のようなものでした。ところがジャッキーは違います。その水着というのが真っ赤なビキニなのです。時代設定が1965年と世界名作劇場の中では新しい部類に入るだけに実現できた事でしょう。
 メイドのハワの普段着は黒いTシャツにバスタオルらしきものを巻いていましたが、これは民族衣装なのでしょうか? よくわかりません。ジャッキーの友人のケイトの普段着はピンクのブラウスに膝が見えるくらいの少し短い赤いスカートを着ていました。
若草物語 ナンとジョー先生
 ナンはいつも赤色のワンピースに山吹色のエプロン姿の着たきりスズメでした。下着としてはシミーズとドロワースを着ていたようです。ナンは初めてプラムフィールドにやって来た時、ピンク色のドレスを着ていましたが、プラムフィールドに来た早々から暴れ回って服を破ってしまい、それ以来着た事はなかったようです。ちなみにナンは比較的裕福な育ちだったようで何着か服を持っていましたが、普段は赤色のワンピースばかりです。ローリーおじさんとボストンに音楽会の鑑賞に行った時は、さすがによそ行きに服を着ていたようですが…
 デーズィの服はオレンジ色のワンピースに白色のエプロン姿で、これまた着たきりスズメでした。デーズィの服はデーズィにとって叔母さんにあたるベス(愛の若草物語で登場するジョー先生の妹)の服にそっくりですが、ベスのワンピースは長袖なのに対しデーズィは半袖、それにスカートの長さもデーズィの方がずいぶん短くなっています。ナンとデーズィの服で特筆すべきはナンとデーズィが開催した舞踏会の時に着ていた服でしょう。どこから入手したのかデーズィはいかにも貴婦人らしい服を着てシェークスピア・スミス夫人を名乗り、ナンはけばけばしい黄色のドレスを着て、その娘のギディ・ギャディを名乗っていました。
 ジョー先生もまた白いブラウスにピンクのリボン、茶色のスカートという着たきりスズメでした。ただし、ジョー先生は自転車に乗る練習をしていた時だけはベア先生から借りたズボンを履いていました。メイドのメアリー・アンは深緑色のワンピースに白色のエプロンと同じく白色のエプロンキャップ。その他、プラムフィールドの子供たちもみんな着たきりスズメで、普段と異なる服を着るのはどこかに出かける時くらいでした。
七つの海のティコ
 「七つの海のティコ」の主人公ナナミはいつも黄色のシャツに赤色の半ズボンという姿でした。一度だけ豪華客船ゼメチス号に招待された時に赤いドレスを着ていましたが、ナナミにはあまり似合いませんね。
 お父さんのスコットはいつも水色のシャツに青色のズボン、アルは紫色のシャツに灰色のズボン、トーマスは白色のシャツに紺色の吊り革ズボン、ジェームスは執事らしくいつも黒のスーツを着ていました。
 シェリルはお金持ちのお嬢様らしくたくさんの服を持っていました。サンフランシスコにいた頃は赤いドレスや探検家の服など色々な服を披露してくれましたが、ペペロンチーノ号で生活するようになってからは、ひたすら水色のワンピースを着続けます。シェリルはペペロンチーノ号に大量の衣装を持ち込んでいるのに、水色のワンピースしか着ないというのも何か変ですが、この水色のワンピースはザイール川の上流で宝探しをしている時にチンパンジーに服を破かれてしまい、青いワンピースに着替えますが、トラックを購入する為にシェリルがペペロンチーノ号に持ち込んだ衣装のすべてと、今着ている青いワンピースも売ってしまった為、蓑を着て帰って来た事もありました。それ以来自分の衣装はなくなってしまったので、スコットの水色のシャツと青色のスボンを借りて着ていたようです。もっともサイズはまったく合わなかったので、かなり裾や袖をまくっていたようですが… 他にシェリルはフリルの付いた水色のエプロンを一度だけ着てパンケーキを焼いた事もありました。この時ばかりはシェリルも家庭的でした。
ロミオの青い空
 「ロミオの青い空」の主人公ロミオはいつも白いシャツに次ぎの当たった灰色のズボン、その上にダブダブの緑色のコートという着たきりスズメでした。ロミオがどの程度着たきりスズメだったかと言うと、作品中でロミオはこの衣装以外、着た事がありません。コートを脱ぐ事はありましたが、寝る時でさえいつもこの恰好でした。
 アルフレドは青色のシャツに黒色のズボンと灰色の上着、そしてワンポイントとして紺色のスカーフを首に捲いていました。このスカーフは決闘の約束の印にジョバンニに渡してしまいましたが、アルフレドが亡くなった時、ジョバンニはスカーフを半分にちぎって片方を棺の中に入れていました。アルフレドもロミオと同じく着たきりスズメでしたが、国王に逢いに行く時だけはビアンカやミカエルが古着から仕立てた上等そうに見える服を着ていました。
 ビアンカは青色のワンピースに水色のエプロン、そしてその上に紺色のマントを羽織っていました。マントがあまりにも長くて、恰好だけを見ると一見悪者のように見えてしまいますが、国王にもこの恰好で逢いに行っていたようです。
 アンジェレッタは病気がちだったので、いつも薄いクリーム色のネグリジェにピンクのガウンを羽織っていました。しかしそんなアンジェレッタも、イサベラ様に逢いに行く時だけは赤いドレスを着ていました。そんな服を着る機会もないはずなのに、誰が用意したのだと思わず言いたくなってしまいます。病気の治療の為にイサベラ様とパリに行く時もドレスを着ていました。ネグリジェで汽車には乗れませんからね。
 ソノーニョ村でのロミオのガールフレンドのアニタはアルプスらしくスイスの民族衣装を披露してくれました。「アルプスの少女ハイジ」のハイジや「私のアンネット」のアンネット同様のスイスの民族衣装ですが、若干異なります。白のブラウスに袖のない上着、その上着も上半分が赤色で下半分が紺色。そして赤色のロングスカートに腰から下だけのピンク色のエプロンといういでたちです。
名犬ラッシー
 「名犬ラッシー」の主人公ジョンの普段着は赤いポロシャツに吊りバンド付きの半ズボン姿の着たきりスズメでした。いつもジョンは赤いポロシャツの袖をまくって、いかにも活動的な少年のような姿をしていました。ジョンはラドリング侯爵閣下のパーティーに呼ばれた時、タキシードを着た事もありましたが、ジョンにはあまり似合わないようです。
 友人のコリンは白のワイシャツに紺色のチョッキと半ズボンという、一見お坊っちゃま風の姿。女友達のサンディはいつもクリーム色のワンピースを着ていましたが、羊飼いの仕事を手伝う時は青色のエプロンを付けていました。プリシラはお嬢様らしく青色のドレス姿。一度サンディとプリシラはお互いの着ているものを交換して着た事がありましたが、プリシラがサンディの服を着ても何となく似合っていました。プリシラはきれいなだけに何を着ても似合うのでしょうか? サンディがプリシラのドレスを着てもあまり似合わなかったようですが…
家なき子レミ
 「家なき子レミ」の主人公レミはシャバノン村にいた頃の普段着として、上は白いシャツに紺色の上着、そして下は赤色のスカートにピンクのエプロンスカートといういでたちでした。そしてヴィタリス一座と一緒に行動するようになってからは舞台用の衣装が必要という事になりレミはヴィタリスさんと一緒に衣装を買いに行きます。レミは今まで着た事もないようなきれいなドレスを何着も試着できて大喜びでしたが、ヴィタリスさんは気に入らず、ようやく見つけた一番派手なロングスカートの衣装をハサミで切ってミニスカートにするというエピソードがあります。この時ヴィタリスさんに買ってもらった白いミニスカートのワンピースに紫の服と赤い上着、そして下は赤いタイツと白いハイソックスという舞台用の派手な衣装で、ヴィタリスさん亡き後、芸をしなくなってもこの派手な衣装を着続けていました。この時代にこんな派手な衣装をしていたらさぞかし目立った事でしょう。ちなみにブドウ摘みに行った時もこの衣装のまま行きましたが、素足でブドウ踏みをした時はさすがにレミもハイソックスとタイツを脱いでミニスカートだけでした。
ワンポイントアドバイス
 このコーナーでよく登場するペチコートやドロワース。男性読者にはどんな物か想像もつかない人が多いのではないでしょうか? そこで私が知る限りの範囲で御紹介してみたいと思います。もし間違い等がありましたらご指摘下さい。

ペチコート
 スカートの下にはくスカート状の女性用下着とでも言いましょうか。ロングスカートの裾から少しだけのぞく白いレースのあれです。スカートが足にまつわりつかないようにするのが本来の目的らしい。これは現代でも多くの女性が身に付けていますね。地面に体操座りした時や走った時にちらりと見えるのがGood!

ドロワース
 これは知らない人が多いでしょう。スカートの下にはく女性用下着でモンペみたいなあれです。裾の広がったスカートは足がスースーするらしく防寒対策の為にはくらしいです。でも現代では、これをはいている人って少ないような…
 ちなみに上記2つを確認したい人は「愛の若草物語」を見る事をお薦めします。オープニングからジョオ、ベス、エイミーの3人が、これでもかとばかりに見せつけてくれます。この3人のはいているドロワースは、ちょっと長すぎるような気がしますが…

シミーズ
 これは説明するまでもないですね、胸から腿までを被う女性用下着の事です。しかし今どきのナウなヤングはシミーズなどと古臭い言葉は使わずキャミソールと言うらしい。世界名作劇場の主人公でこれを見せてくれるのは私が確認した限りでは「ペリーヌ物語」のペリーヌと「私のあしながおじさん」のジュディだけである。ただしペリーヌの着ていた下着は本人はシミーズだと言っているが丈が長いからスリップではないかと思われる。
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