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北海道自転車ツーリング 4日目
上士幌〜足寄〜オンネトー −決断−
2020年09月22日

4日目の走行地図

4日目の速度グラフ
速度
4日目の高度グラフ
高度

 昨夜は22時30分に寝て、途中3時くらいに寒くて目覚めたが、それ以降はぐっすりと寝ることができた。目覚めたのは5時ちょうどだった。今朝の最低気温は11℃。う〜む、気温上はそれほど寒くないはずなのだが目覚めてしまったようだ。
 朝一番に体温を測ると体温は36.1℃だった。よしこれなら問題なし。日の出は5時14分なのでもうあたりは明るくなっている。テントから顔を出すと昨夜の天気予報では今日は曇りと言っていたのに、驚いたことに快晴に近いくらい晴れていた。今日は晴れていればテントを張ったままナイタイ高原牧場まで登り、戻ってきてからテントを撤収してオンネトーまで行く予定だった。しかし昨日の天気予報で今日は曇りと言っていたのでナイタイ高原牧場行きはあきらめていたのだ。私は早速出発の準備に取りかかった。
撮影日時:2020/09/22 05:45:39 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
上士幌航空公園キャンプ場の朝
撮影日時:2020/09/22 06:44:49 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
朝食にラーメンを作る
 自転車で走る服装に着替え、朝食にラーメンを作る。今朝もラーメンはおいしく食べることができた。このキャンプ場は東側に林があるので朝日は見えない。しかし少し歩いて林を抜ければ朝日が見れそうだった。しかし今日はそこまでして朝日を見るよりもナイタイ高原牧場の景色にかけた方がいいような気がしてそこまで見に行くことはなかった。
 朝一番で走りに出かけるとテントを撤収しないでいいぶんだけ起きてから出発までの時間が短くて済む。ところが出発準備を続けていると段々と空に雲が出てきた。特にナイタイ高原牧場のある西側の空は完全に曇りになってきた。曇りだったらあまり行っても意味がないかもしれない。私はナイタイ高原牧場行きを断念しようが悩んだが結局行けるところまで行くことにした。
撮影日時:2020/09/22 05:45:39 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
朝食風景
撮影日時:2020/09/22 06:44:49 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
ナイタイ高原方面に雲が…
 遠くにあるトイレに行ってたりしたら6時出発の予定が10分遅れてしまった。キャンプ場を6時10分に出発すると軽量化した自転車でナイタイ高原牧場を目指した。キャンプ場を出発して朝日を背に浴びながら自転車を走らせると前方にナイタイ高原牧場が見えてくる。しかしどう見ても曇りだ。私は曇りだったら行っても意味がないので引き返そうかと何度も思った。「頂上付近は曇っていたのであきらめて引き返しました」とここに書いてそれを証明する写真を撮っておけば言い訳はできる。そう考えて言い訳用の証拠写真を何枚も撮影した。しかしそれでもあきらめることはできず、とりあえず様子を見にナイタイ高原牧場の入口までは行ってみることにした。
 ナイタイ高原牧場は2006年と2010年の2回登ったことがある。2006年は移動の途中で登ったのでフル装備状態で苦労したが、2010年は今回と同様に上士幌航空公園キャンプ場に泊まって積み荷をすべてテントに入れて空荷で走った、この時は6時に出発して牧場入口まで40分、そこから頂上まで1時間かかって登った。今年はどれだけの時間で登れるだろうか?
撮影日時:2020/09/22 05:45:39 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
朝日の中を走る
撮影日時:2020/09/22 06:44:49 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
ナイタイ高原は雲で隠れていた
 キャンプ場から牧場入口までは8kmだが標高差で170m登る必要がある。勾配は3%くらいなのでそれほど急というわけではないが、それでも時間はかかり、頂上が曇っているという証拠写真を撮りながら走っていたので2010年より5分遅い45分かかった。
 ここまで天気はずっと曇りだったが、このナイタイ高原牧場の入口だけは晴れていた。私はここでこのまま頂上まで登るか、それともあきらめて引き返すか悩んだ。しかしこの陽射しが何だが私においでおいでをしているような気がして、まるで誘蛾灯に吸い寄せられる蛾のように引き返すことなくそのままナイタイ高原牧場の頂上目指して走る事を決断した。果たしてこれが吉と出るか凶と出るか。ナイタイ高原牧場の入口には6時55分に到着。ナイタイ高原牧場は7時開門との事だったが既に開門していたので入らせてもらう。
撮影日時:2020/09/22 05:45:39 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
ナイタイ高原への道
撮影日時:2020/09/22 06:44:49 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
こんな気持ちのいい道を走る
 牧場入口からナイタイ高原牧場の頂上までは7kmある。展望台の標高は785mなのでここから350mほど登らなければならない。平均勾配は5%ほどだが牧場入口から2.5kmの場所までは勾配も緩やかなので、そこから先の3.5kmは平均勾配7%の急坂となる。重量物はすべてテントに入れてきたので自転車は軽いが、それでも大変なことには変わらない。
 この登りの途中から見えるナイタイ高原牧場頂上は晴れたり曇ったりを繰り返していた。これだったら行ってもよさそうだ。私は身軽になった自転車でひたすら急坂を登り続けた。ギア比は1:1まで使ってしまった。これだったら昨日の三国峠の方が楽だったような気がする。
撮影日時:2020/09/22 05:45:39 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
高原を登る
撮影日時:2020/09/22 06:44:49 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
暑くて半袖ジャージー1枚に
 しかしこの頂上に向かう道は牧草地の稜線上を走る道なのでとても眺めがよく走っていて気持ちがいい。太陽が顔を出すと自転車を何度も止めては写真を撮りInsta360 ONE Xまで持ち出して走っている自分の姿を録画した。そして急坂の登坂で汗をかき途中で長袖のサイクリングジャージーも脱いて頂上を目指した。
 10年前と同様、入口から1時間かかって7時55分にナイタイ高原牧場に到着した。到着して驚いた。10年前と雰囲気が様変わりしていたのだ。10年前はナイタイ高原牧場と書かれた大きな木の看板の両側にこれまた大きなトラクターが置かれているだけで、以下にも手作り感満載の観光地だった。ところが今ではナイタイテラスという立派な建物ができ完全に観光地化していた。個人的には前の方が良かっただけにちょっと残念に思ってしまう。
撮影日時:2020/09/22 05:45:39 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
ナイタイ高原からの眺め
撮影日時:2020/09/22 06:44:49 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
ナイタイ高原を走る
 それでも景色の素晴らしさは相変わらずで、私は陽が差すのを待って写真を撮りまくった。幸いにも麓から見ていた時と同様、頂上付近は曇ったり陽が差したりを繰り返していたので、少し待てば太陽が顔を出しいい写真が撮れた。私はアングルを変えてり撮影場所を変えたりしながらここで20分ばかり撮影を繰り返した。入口では頂上まで登るかあきらめて引き返すか散々悩んだが、ここまで登る決断をして大正解だった。
撮影日時:2020/09/22 05:45:39 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
遥か遠くまで十勝平野を見渡せる
撮影日時:2020/09/22 06:44:49 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
こんな感じで走る
 ここでの撮影で1つ問題があった。今回の北海道自転車ツーリングではタイヤを23cから28cに替えたことでアスファルトのひび割れなと路面の細かい凹凸を拾いにくくなり格段に乗り心地がよくなった。こんな事ならもっと前から28cにしておけばよかったと思っていたが、1つだけ問題があった。それはタイヤの直径が大きくなったことでセンタースタンドの足の長さが足りなくなったのだ。当然23cから28cに替えるとタイヤの直径は大きくなる。するとそれに合わせてセンタースタンドの足の長さも長くしなければならないのだが、足の長さは自分で切断して調節するので一度23cで長さを合わせると28cに替えた時にスタンドの足を長くできないのでスタンドを買い換えるしかないのだ。しかしそれはあまりにももったいないので今のままのスタンドで走っているが、スタンドを立てても足の長さが足りず、すぐに傾いて転倒しそうになるので自転車を止めるのが大変で場所を選ぶようになってしまった。このナイタイ高原牧場でも自転車を止める場所を選んでの撮影となってしまった。
撮影日時:2020/09/22 05:45:39 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
ナイタイ高原はどこで撮っても絵になる
撮影日時:2020/09/22 06:44:49 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
頂上にはお洒落なテラスができていた
 行きに暑くて脱いだ長袖のサイクリングジャーシーを再び着込み、帰りは40km/h以上出さないようにブレーキを酷使しつつ急坂を下る。行きはキャンプ場から105分かかったが、帰りは40分でキャンプ場に戻ってきた。キャンプ場への帰り道少し迷ってしまい大回りとなったが無事8時55分にキャンプ場に戻ってきた。ただ、このナイタイ高原牧場からの下りでもGPSロガーの記録が途切れていた。どうも今回はGPSロガーの調子が悪い。
 お腹が空いていたのでラーメンでも食べようかと思ったが、さっきもラーメンを作ったばかりだったので断念する。後でコンビニに立ち寄ることにしよう。テントは張ったまま出かけていたので嬉しいことにフライシートがーは完全に乾いていた。テントの底が少し濡れていたのでテントを逆さまにしてしばらく乾かす。
撮影日時:2020/09/22 05:45:39 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
撤収前にテントを乾かす
撮影日時:2020/09/22 06:44:49 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
上士幌町の観光案内の冊子
 昨日、キャンプ場の管理人さんに受付してもらった時、上士幌町の観光案内の冊子をもらっていた。この冊子がかなり立派なものでフルカラーでページ数もそこそこあり内容もしっかりしていた。おそらく原価で1冊100円はするだろう。しかし自転車旅行ではこの手の荷物を持ち運ぶことはできないので、中身だけしっかり読んだ上でゴミとしてキャンプ場に捨てさせてもらう。かなりいい資料だっただけに残念だ。記念として写真だけは撮っておく。ちなみにこのキャンプ場もゴミ箱が完備されていた。
 せっかくテーブルの近くにテントを張ったので荷物をテーブルの上に広げることにした。写真はその時のものだ。下側の列は左側のサイドバッグに詰めているもの。右から順にスーパーの袋の中に米やラーメン、レトルト食品等の食料品一式。さらにコッヘルとその中にガス、マグカップとバーナー、ペットボトルに入れたウイスキー。黄色と青のスタッフバッグにはバッテリーやライト、ライター、箸、体温計などの日用品。そして圧縮袋に入れた衣類一式が入っている。
撮影日時:2020/09/22 05:45:39 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
サイドバッグの荷物をテーブルに広げる
撮影日時:2020/09/22 06:44:49 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
サイドバッグの中身
 上側の列は右側のサイドバッグに詰めているもの。右から順にコンプレッションサックで圧縮した冬用シュラフ。ジャージー上下と長袖シャツとタイツを圧縮袋で圧縮したのを入れたスタッフバッグ。マット。ポールとフライシートとテント本体。プラスチックハンマーが入っている。そして一番左にはカメラの入ったインナーバッグとその上にポメラがあり、これらはフロントバッグに入っている。
 こうした写真を見るとたくさん入っていることが実感できる。今回の北海道自転車ツーリングではサドルバッグやフレームバッグを活用したバイクパッキングも検討したことはあったが、これだけ荷物があると絶対に実現しなかっただろう。そろそろオーストリッチのパニアバッグ特大からオルトリーブのサイドバッグに買い換えようかと思っているが、オルトリーブのサイドバッグにこれだけの荷物が収納できるかどうかが心配だ。
 テントを撤収して9時35分にキャンプ場を出発。お腹が空いていたのでコンビニで弁当を食べようと考えてセイコーマートに向かう。しかしあいにくセイコーマートのお弁当はすべて売り切れとなっていたので仕方なくカルボナーラを買って店の前で食べた。セイコーマートで食事をしていたら出発は10時になってしまった。
撮影日時:2020/09/22 05:45:39 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
コンビニでカルボナーラを食べる
撮影日時:2020/09/22 06:44:49 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
国道241号線は眺めがよかった
 セイコーマートを出発すると国道241号線目指して走るが、標識に従って走った道はどう見ても国道ではない。本当にこの道で合っているのか心配になる。すると坂を登った先でどうにか国道241号線に合流した。上士幌の町は国道241号線と国道273号線が合流するが、地図を見ないで走るとちょっとややこしい。
 上士幌の町を抜けて国道241号線を走るが、この道ははっきり言って走りにくい。路肩が狭い上に幹線道路で大型トラックがビュンビュン走るのだ。それでも丘の上を走る道は眺めはよくて晴れていたことから何度か自転車を止めて写真を撮った。この頃には気温も上がってきたので半袖のサイクリングジャージー1枚で走る。
 この国道241号線を走っていて嬉しいことが何回かあった。それはこの国道上でライダーが3人も手を上げで挨拶しながら追い抜いていったのだ。昨日までも毎日1人ずつ手を挙げてくれたけど、今日は3人も立て続けに手を挙げてくれて嬉しかった。夏のシーズンだとこうしたライダーとの挨拶は当たり前のようにあるけど、今の時期だとほとんどないからとても励みになる。
 上士幌からオンネトーまでは74km走らなければならない。今日のタイムスケジュールは11時30分に足寄、オンネトー野営場への到着は15時30分と言ったところだろうか。天気は相変わらずで晴れたり曇ったりを繰り返した。
 国道241号線に入るとまずは31km先の足寄を目指す。ここから芽登までの12kmほどは初めて走る道だ。2004年は道道468号線にショートカットしたのでこの区間は走らなかった。2010年は台風の雨の中、通りかかったおじさんにキャンプ場まで送ってもらったのでこの区間は自転車で走ったことがなかったのだ。
撮影日時:2020/09/22 05:45:39 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
国道241号線を走る
撮影日時:2020/09/22 06:44:49 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
足寄湖を渡る
 足寄までは平坦な道かと思っていたがいざ走ってみるとそれは違った。まず国道241号線は上士幌を出ると北東に真っ直ぐ走るが、この道は平坦なように見えて実際には小刻みにアップダウンを繰り返す道だった。そして芽登手前で140mほど下る。この下りは反対車線に登坂車線があるほど急なものだった。足寄湖の横には道の駅足寄湖があるがまだ上士幌を出発して30分ほどしか経過していなかったので、ここはパスして足寄まではノンストップで走る事にする。
 足寄湖を過ぎると登りが始まる。峠というほどでもないが標高で100mほど登る。この登りも追い越し車線がある急な登りで苦しめられた。そして足寄の手前で200mほど下る。下りが多いとは言えそれなりにアップダウンがあった。
 この国道241号線を走っている時、道端におもしろいものを見かけた。それはスピードガンだ。警察が張っているわけではないが、この区間にはスピードガンが2箇所設置されていてその前を通り抜けると自分のスピードが電光掲示板に表示されるというものだった。1つ目のスピードガンの横を通り抜けた時はちょうど後ろから車に追い抜かれたタイミングだったので「時速61km/h」と表示された。
 しばらく走るともう1つスピードガンが設置されていた。今度は車も来そうにない。どうせ自転車のスピードなど測れるはずがないと気にもしていなかったが、横を通り抜けると電光掲示板には「時速18km/h」としっかり表示された。自転車のスピードまで計測できるとは思っていなかったのでびっくりしてしまった。レーダーだと自転車は反応しないはずだけどどうしてるんだろう? 野球のボールでもスピードが測れるくらいだから自転車のスピードを測るくらい簡単なのだろうけど、そもそも車のスピードを測る機械で自転車のスピードまで測定できることに驚かされた。
撮影日時:2020/09/22 05:45:39 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
足寄の手前は峠になっている
撮影日時:2020/09/22 06:44:49 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
あしょろ銀河ホール21で休憩
 11時30分に足寄の町に到着。足寄の町中にある道の駅「あしょろ銀河ホール21」に立ち寄りトイレでボトルに給水する。この時何も考えずにトイレの手洗い場でボトルに水を汲んで出ようとしたら、トイレの個室から女の人が出てくるのが見えた。どうも私は気付かないまま間違えて女子トイレで水を汲んでしまったようだ。北海道自転車ツーリングで間違って女子トイレに入るのは2回目のような気がするが今後は気をつけとしよう。
 道の駅で給水したのには訳がある。それは今日泊まる予定のオンネトー野営場は16年前に泊まった時、キャンプ場の生水が飲めなかった覚えがあるのだ。今回も飲めなかったら困るので最後の給水ポイントとなるこの道の駅でボトルを満タンにしようと考えたのだ。
 道の駅の東屋でパンを食べながら10分休憩し11時40分に出発する。道の駅を出発すると再び国道241号線を走る。足寄の町から螺湾の分岐まで16kmある。足寄から標高で50mほど登るがほとんど平坦だと思っていたものの、実際にはそれなりにアップダウンがあった。この国道241号線よりも隣を走る国道242号線の方がきっと走りやすいだろう。
 一昨日までは追い風で走ることが多かったが、今日はちょっと様子が違った。今日は北北東から2〜3m/sの風が吹いているのだ。これは明らかに向かい風だ。ただしそれほど強い向かい風ではなかったのでスピードもそれほど落ちることはなくそのまま走り続けた。
 この国道241号線は帯広と弟子屈を結ぶ幹線道路で、特に今日はシルバーウイークの最終日という事もあってマイカーでの観光客が多く、交通量が多くて走りにくい。まあ夏休みに比べれば少ない方かもしれないが、それでも走りにくいことには変わらない。今日は午前中で69km走った。目標の午前中75kmよりは少し少ないがナイタイ高原牧場まで登っていたのだから仕方がない。
撮影日時:2020/09/22 05:45:39 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
ラワンドライブイン
撮影日時:2020/09/22 06:44:49 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
搾りたての牛乳を飲む
 足寄から13kmほど走ると12時35分にラワンドライブインに到着した。私はこのドライブインの牛乳が市販の牛乳ではない事を知っていた。絞り立ての牛乳を煮沸して殺菌させただけのものでとても美味しいのだ。カップ一杯250円と牛乳としてはとても高いが、その高いお金を払うだけの価値はあると思う。
 私はこのラワンドライブインの前を通りかかった事から、ここで牛乳を飲むだけでなく食事していこうと考えた。店の前に自転車を止めていざ店に入ると驚いた。これまでこの店に何度か入ったことはあったがいずれも私以外に客がいたことは一度もなかった。しかし今店に入ると6〜7人くらいの団体の先客がいるのだ。しかも料理はまだ出されておらず、おばちゃん一人でがんばって作っている最中だった。これはきっと私が食事を注文しても相当待たされそうな雰囲気だ。調理中のおばちゃんに聞いてもやはり時間がかかるとのことだったので、食事は断念して結局牛乳だけ注文する。さすがに牛乳は待たせることなくすぐに出してくれた。
 私がこのラワンドライブインで牛乳を飲むのは2004年、2008年、2016年に続いて4回目になるがいつ飲んでもここの牛乳は美味しい。市販の牛乳を出されていたらこんなに毎回ここに立ち寄ることなどなかったのだろうけど、搾りたてで煮沸殺菌しただけの牛乳を提供してくれるのだから、ここで飲む価値は十分ある。私はここで牛乳を美味しく頂き、そして店を後にした。昼食は食べられなかったが、携行食のおにぎりがあるのでどこかで食べるとしよう。
 12時50分に螺湾から道道664号線に入る。ここからオンネトー野営場までは27km。21kmまでは舗装路で標高400mまで登る。21kmで標高差250mだからほとんど平坦と言えるレベルだろう。何よりも道道664号線に入った途端、交通量が少なくなった。いや、少なくなったなどというものではない、皆無になったと言うのが正しいだろう。それほどまでにこの道道664号線は車が走っていなかった。
撮影日時:2020/09/22 05:45:39 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
シオワッカ公園
撮影日時:2020/09/22 06:44:49 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
石灰華半ドーム
 道道664号線に入ってすぐにシオワッカ公園という公園があった。ラワンドライブインで食べ損ねた昼飯の代わりにおにぎりを食べるために13時ちょうどから立ち寄ることにした。このシオワッカ公園は石灰華半ドームと呼ばれるドームがある。ドームの頂上から流れ出る冷泉から炭酸カルシウムが沈殿してトーム状に成長したものだそうだ。せっかくだから見学していくことにした。確かに炭酸カルシウムがトーム状に成長したものはあったが、それよりもここは木道で螺湾川の河川敷まで降りることができ、自然そのものの螺湾川を楽しむ事のできる雰囲気の良い場所だった。私はそこで景色を楽しみながら昼食代わりのおにぎりを食べ10分ほど休憩して出発した。
撮影日時:2020/09/22 05:45:39 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
雰囲気の良かったシオワッカ公園
撮影日時:2020/09/22 06:44:49 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
螺湾川の河川敷まで降りられる
 今日の天気はいつもと同じように晴れたり曇ったりを繰り返した。北海道に来てから4日間、ずっと同じような天気を繰り返している。雨が降らないだけマシってもんだがこれから向かう前方には明らかな雨雲があった。この先雨が降りそうな気がしてあまり気分は乗らなかった。
 雲行きやアップダウン以上に困ったのはアスファルトの温度ひび割れだ。北海道は最低気温と最高気温の差が激しいのでアスファルトが伸縮に追従できず亀裂が入る。この亀裂は道路の進行方向と直角に5m間隔くらいに発生する。亀裂の幅は1cm程度の小さなものだが、問題は亀裂に雨水が入るとその亀裂近辺のアスファルト下の砂が流されてしまい亀裂部分の前後10cm幅程度のアスファルトが他よりも1〜2cm凹むのだ。
撮影日時:2020/09/22 05:45:39 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
交通量が皆無の道道664号線を走る
撮影日時:2020/09/22 06:44:49 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
嫌な温度ひび割れが続いた
 よって自転車でこの亀裂を通過するとアスファルトが凹んでいることから自転車に大きな衝撃が加わる。この衝撃が1回だけなら問題はないが、5m間隔くらいで亀裂があるのでこの温度ひび割れが1km続くと200回、10km続くと2000回繰り返すことになり、それだけ自転車と体に衝撃が加わり続ける。しかも温度ひび割れの亀裂は道路の端から端まで発生するので自転車で走る限り段差から逃れることはできない。
 国道や幹線道路だと頻繁に補修されるのであまり温度ひび割れは体感しないが、ちょっと交通量の少ないローカルな道に入ると途端に温度ひび割れの試練に遭う。しかもこの温度ひび割れは交通量には依存せず、温度差だけで発生するのでどんなローカルな道でも発生する。ローカルな道ほど補修の間隔が長くなる傾向にあるので、温度ひび割れも顕著化しやすい。私がローカルな道を好まない理由はこれが大きなウエイトを占めている。
撮影日時:2020/09/22 05:45:39 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
道道664号線は景色も良かった
撮影日時:2020/09/22 06:44:49 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
オンネトーまであと17km
 温度ひび割れに苦しみながらもさらに自転車で走ると13時55分にラワン蕗圃場に到着した。このラワン蕗圃場はこのあたりに自生する高さ3mにもなるラワンぶきを鑑賞するために用意された場所だ。自転車を止めて行ってみると確かに大きなラワンぶきはあったがあまり見栄えはしなかった。後で調べると6月頃が見頃とのことだったので仕方がないのだろう。
撮影日時:2020/09/22 05:45:39 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
ラワン蕗圃場
撮影日時:2020/09/22 06:44:49 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
大きなラワンぶきがあった
 道道664号線はオンネトーまで27kmある。ラワン蕗圃場は国道から13km走ったところにあるのでちょうど半分くらいだろう。このあたりはまだ登り勾配も緩やかでスピードを出す気になれば出せるのだが、そうすると温度ひび割れの衝撃が大きくなるのでスピードを出すこともできずかなりもどかしかった。
 今日のここまでの天気は晴れと曇りが半分ずつくらいで繰り返しやって来た。風はずっと北北東からの風なので完全な向かい風だ。ただしそれほど強い風ではなく、かつスピードもそれほど出していないので大きな影響は受けなかった。そして道道664号線を更に進むと前方に雌阿寒岳と阿寒富士が見えてきた。おそらくこの先では見ることはできないだろうと考えてここで写真を撮っておく。
撮影日時:2020/09/22 05:45:39 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
雌阿寒岳と阿寒富士が見えた
撮影日時:2020/09/22 06:44:49 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
倒木が道の半分を塞いでいた
 道道664号線を20kmほど走ってきたが、ここまで1台の車にも出会わなかった。ここまで交通量が少ないと世界中で私一人しかいなくなったのではないかという感覚になり不気味に思えるほどだ。すると前方に道路の片側を完全に塞ぐ倒木があった。しかし処理された形跡もなく放置されたままだった。いかに交通量が少ないかがうかがえてしまう。
 道道664号線のオンネトーまでの27kmのうち、残り6kmは森の中を走るダートとなる。このダートが近付く頃には道の周囲の雰囲気も良くなり、かつ陽が差していたことからInsta360 ONE Xで動画を撮影しておく。どうにか雨に降られることなくここまで来れたが、前方の雲は真っ黒だった。
撮影日時:2020/09/22 05:45:39 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
道道664号線を走る
撮影日時:2020/09/22 06:44:49 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
ここからダートが始まる
 とうとう道道664号線の舗装路は終わりを迎えダートが始まった。ここから先オンネトーまでの6kmはダートが続く。ダートのスタートからゴールまでは標高差で240mあるので平均勾配は4%といったところだ。私はここで最後のパンを食べてエネルギーを補給しダートに備える。そして14時45分からダートに突入した。
 この道道664号線のダートは予想以上に砂利が浮いていた。轍の部分は比較的砂利が少ないので轍を選んで走ったが、それでも深い砂利に何度かハンドルを取られた。これまでの北海道自転車ツーリングではずっと23cのタイヤを履いていたが今回は28cのタイヤに履き替えていたのでタートを走るのもずいぶん楽になるだろうと楽観視していたが、これだけ砂利が深いと28cでもタイヤが滑ったり潜ったりするので走るのは楽ではなかった。
 この道道664号線のダートは勾配が一定ではなく緩やかなところもあれば急なところもある。その急なところはおそらく勾配が10%を越えていてギアを一番落とさなければ走れないほど急坂だった。私はいつもなら10%くらいの勾配なら自転車に乗ったまま登るのだが、ここは深砂利のダートで力を入れてペダルをまわすとタイヤがスリップして登れず、あきらめて途中200メートルほどだけは押して登った。
 ダートは急坂で押して歩かないといけない場所もあれば平坦な場所もあった。このダートに入ってから3台ほどの車とすれ違ったが、それでも森の中のダートの林道を一人で走っていると今にもヒグマが出てきそうで怖い。それでもせっかくダートを走るのだからとここでもInsta360 ONE Xを持ち出してダートを走る動画を撮影した。
撮影日時:2020/09/22 05:45:39 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
ダートの山道を走る
撮影日時:2020/09/22 06:44:49 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
雌阿寒オンネトー線
 オンネトーまであと1kmに迫った時かなり急な登り勾配が現れた。私はここでギアを一番ローまで下げて登りきろうとした、が… ディレイラーの調整がうまくいっていなかったのかチェーンはスプロケットとスポークの間に落ちてクランクが回らなくなってしまった。
 この症状は大台ヶ原の登りでも経験したことがあり、対処法はそれほど難しくない。問題はこれを対処するにはサイドバッグを外さなければならないことと、チェーンを手で触る必要があり、手が油で真っ黒になってしまうこと。しかしこれを対処しないことには走れないので、サイドバッグを外しにかかった。
 サイドバッグを外すだけなら1分もあれば外せる。サイドバッグを外すとスプロケットとスポークの間に落ちたチェーンをどうやって引き上げようか考える。最初はチェーンのミッシングリンクを外してチェーンを切ってしまうのが簡単に思われたが、ワイパーマンのミッシングリンクならともかく、KMCのミッシングリンクを素手で外すことは不可能に近く断念してしまう。  仕方なくタイヤをゆっくりとまわしながら徐々にスプロケットとスポークの間に落ちたチェーンを引き上げた。無事にチェーンを引き上げる事には成功したが代償として手がチェーンの油で完全に真っ黒になってしまった。付近には雑草がたくさん生い茂っていたことからその雑草の葉で手の油汚れを落とし、再びサイドバッグを取り付けて修理完了。修理に5分くらいとサイドバッグの取り付けに10分くらいの15分で終わらせた。我ながら早くなったものだ。
 ここまで天気は晴れたり曇ったりを繰り返していたがダートの林道を走る頃から次第に雲が増え、修理している時には今にも雨が降りそうな気配になってきた。まだ幸いにも雨は降っていないが、4日連続で今にも雨が降り出しそうな中をキャンプ場に向かうというのはあまり気分のいいものではない。
撮影日時:2020/09/22 05:45:39 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
ようやくたどり着いたオンネトー
撮影日時:2020/09/22 06:44:49 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
オンネトー野営場
 6kmのダートを走り切り舗装路に出るとそこはオンネトー野営場だ。15時50分にオンネトー野営場に到着。あまりにも手が汚れていたので受付の前に汚れていた手を洗わせてもらって、それから受付を済ませる。本来であればサイト内に車両進入禁止になっているが、管理人さんにお願いして自転車の持ち込みを許可してもらう。車両禁止になっているキャンプ場でもほとんどの場合、自転車は乗り入れを許可してくれるのでありがたい。
 昨日まではシルバーウイークという事もあって秋とは言えそれなりにテントもあったが、今日はシルバーウイークの最終日で明日から平日という事もありテントの数は少なかった。私は貸し切り状態かと思っていたがそれでも10張りくらいはテントがあった。このキャンプ場は広さの割に水場が入口の1ヶ所しかないのが問題だ。
 このキャンプ場は16年前の2004年以来となる。この時は暑くて水場で何度も水浴びをしたかったので水場に近い通路横の雰囲気も何もない場所にテントを張っていた。しかし今回は雰囲気を優先して湖岸にできるだけ近くてテーブルがあって湖岸に自転車を持ち込みやすい場所にテントを張った。
 16年前、このキャンプ場に宿泊したとき、この炊事場の水はそのままでは飲めなかった覚えがあった。今回もそうではないかと思い足寄の道の駅で水を積めるだけ積んできた。しかしいざキャンプ場に着いて一番に水が飲めるかどうかを確認したが特に飲めないとは書かれていなかった。どうやら私の杞憂だったようだ。
撮影日時:2020/09/22 05:45:39 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
オンネトーで自転車を撮影
撮影日時:2020/09/22 06:44:49 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
曇っていて映りはいまいちだ
 テントを張ると16時10分からは米を水に浸して夕食の準備をしつつサイドバッグの荷物をテントに入れて自炊に備える。少し時間が余ったので湖岸まで自転車を持ち出してオンネトーをバックに撮影する事にした。オンネトーは北海道三大秘湖の1つで見る場所や角度の違いによって水の色を変える神秘の湖だ。16年前は晴れていたこともあって確かにそう思ったが、今は曇って今にも雨が降り出しそうな天気で、あまり色を感じることはなかった。
 湖岸でオンネトーをバックに自転車の写真を撮っていた時、自転車を倒してしまいリアの変速レバーが泥だらけになってしまう。2008年にも北海道自転車ツーリング中に女満別湖畔で自転車を倒してシフトレバーに砂が詰まり変速機の調子が悪くなったことがあった。やばいかと思ったが積んでいたボトルの水で泥を洗い流したら元通り動くようになった。
撮影日時:2020/09/22 05:45:39 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
テントを設営
撮影日時:2020/09/22 06:44:49 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
湖岸の展望台
 炊飯までにはまだ時間があったので自転車を少し走らせて湖岸の展望台まで行く。キャンプ場から2kmの所に野中温泉という硫黄泉の温泉があり、16年前も訪れた覚えがあった。しかし今日は17時には日没になると思われ、温泉に浸かるとそれまでに戻って来れないだろうと考えてあきらめることにした。残念ながら展望台からの景色もいまいちだった。
 キャンプ場に戻ってきた時、再び炊事場を確認すると水道の目立たない場所に
■当キャンプ場の水質について■
この水は阿寒富士の伏流水を水源としています。
火山性の地層や周辺の温泉の影響によりミネラルを豊富に含んだ硬水となっています。
伏流水を濾過、塩素消毒を行っていますが、マンガンの濃度が水道水の基準より若干高く水質基準に適合しません。直接の飲用については各自の判断にてお願いいたします。

※水道法によるマンガン及びその化合物の適合基準値0.05mg/L以下、
当キャンプ場のマンガン含有量0.22mg/L。
参考:当キャンプ場の水1Lに含まれるマンガン及びその化合物をシジミで換算すると約10個分になります。(殻を除いた食べられる部分)
 と書かれていることに気付いた。何とまあ… こんな事なら苦労して足寄の道の駅から運んできたボトルの水をシフトレバーの清掃などもったいないことに使わなかったのにと悔やんだが、もう遅い。残された水だけを使って飲料用とすることにしよう。
 ただ、よく考えたら本当に飲用に適さない水だったらもっと目立つ場所に書いてあるはずだ。しかしこれだけ目立たない場所に書いてあるという事は、ちゃんと塩素殺菌してあるからエキノコックスで汚染されているとかそういうことはなさそうだ。ただ、この野営場が火山地帯にあり水道水に含まれるマンガンの含有量が基準を超えているのだろう。ただしマンガンは人間の体にとって必要不可欠なミネラルであり、不足を心配することはあっても摂り過ぎを心配することは少なく、普通に飲んでも問題ないようには思われた。
 ちなみにこれは後でわかったことだが、水道法によるマンガンの適合基準値は0.05mg/L以下だが、食品衛生法ではミネラルウォーターのマンガン適合基準値は0.4mg/L以下となっている。つまりこのオンネトー野営場の水は水道水としての基準は満たしていないがミネラルウォーターとしての基準は満足しており、水道水ではなくミネラルウォーターとして飲めば何の問題もない事が判明した。
撮影日時:2020/09/22 05:45:39 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
夕食の自炊風景
撮影日時:2020/09/22 06:44:49 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
テーブルがあると楽だ
 16時55分からは炊飯を開始。いつものように15分炊いて15分蒸らす。今日の夕食はカレーと味噌汁。近くにコンビニがなかったので野菜はあきらめるしかない。ご飯は失敗したかと思ったがうまく炊けていた。カレーは市販のものではなく親が株主優待でもらったと思われるレトルトの野菜カレーだ。これは日頃家で食べていてもおいしいが、今日は一段とおいしかった。
 夕食を食べ終え後片づけが終わる頃にはヘッドライトなしでは歩けないほど暗くなっいてた。私は17時40分から暗くなりつつある野営場の夜景を撮影したが、自分で言うのも何だがいまいちだった。この野営場は森の中にある割には明かりも少なく、夜景の撮影には向いていないように思われた。
撮影日時:2020/09/22 05:45:39 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
今日の夕食はカレーだ
撮影日時:2020/09/22 06:44:49 シャッター速度:1/100 絞り:F8.0 焦点距離:24mm
オンネトー野営場の夜景
 私の隣にテントを張っていた人は4人用くらいの大きなテントにタープまで張り、昼間は薪割りして夜には焚き火でくつろいでいた。テントの大きさからすると家族連れかと思っていたがどうやらソロのキャンパーのようだ。装備も充実していて薪割りに焚き火とうらやましく思えたが、私も地元では似たようなことをしているのでまたその時に楽しめばいい。
 テントに入るとまずは全身裸になって濡れタオルで体を拭いて回った。一昨日層雲峡でシャワーを浴びて以来、昨日も今日も温泉に入っていないのだ。私は秋の北海道自転車ツーリングなら暑くないから汗もかかないだろと思っていたが、夜は寒くても昼間は20℃を越えるし、そんな中で登り坂を登るとすぐに汗をかいてしまうのだ。まして今日は朝からナイタイ高原牧場に登り、そしてダートの登りまで走ってきたのだ。汗をかいて当然だ。
 今朝は目覚めた時少し寒かったので今夜はシャツを2枚重ねて寝ることにした。ようやく着替えが完了すると18時からテントの中で旅の日記を書いた。いつもだったら先にSNSを書いてアップロードするところだが、このオンネトーは携帯の電波が入らないのだ。16年前も電波が入らなかった覚えがあるが、今でも入らないとは思わなかった。
 旅の日記を書いていると19時30分から雨が降り始めた。今日は珍しく走っている間は一度も雨が降らなかったが、夜になって降り出したようだ。雨が降ることを予想してテントは雨に強そうな場所に設営したが、そもそも私の17年前のテントは防水性のかけらもないのでどこまで耐えてくれるか心配になってくる。
 雨は最初の10分ほどは大雨だったが、それ以降は次第に雨も収まっていった。しかし雨が止むことはなかった。浸水箇所を確かめてタオルを置いていく。防水性のなくなったテントでは雨の浸水は避けられないが、どこが浸水しているかを確かめてタオルを置いていけば雨をそれなりにやり過ごすことはできる。
 私はテントを設営する際、必ず雨が降った時のことを考えて周りよりも少し盛り上がった場所にテントを張る。そうすれば周りから水が流れ込んで水溜まりとなって浸水することは防ぐことができる。これは設営する場所を選ぶことで浸水を回避できるのだが、問題はフライシートに当たった雨がテントの外側についてそれがテント本体とボトムの縫い目から浸水してくるのだけは避けようがなかった。本来ならフライシートは防水のはずなのでフライシートの外側に付いた雨が内側に進入することはない。しかし私の17年前のフライシートは既に防水性のかけらもなく、フライシートの外側に付いた雨は簡単に内側に染み込んでくる。そしてフライシートをペグでしっかりと張っても、どうしても上の方はフライシートとテント本体が接触してしまいフライシートに降った雨がテント本体の外側に伝わってくる。こりテント外側の雨水がすぐにテント内部に侵入することはないのだが、テント本体とボトムは縫い合わされていて、その縫い目からどんどん浸水してくるのだ。本来この縫い目には防水のシームテープが張ってあったのではないかと思うが、17年間の使用でそんなものはとっくになくなったと思われる。よって私のテントはどんなに設営場所に配慮しても浸水は間逃れないのだ。
 テントの中で3時間ほど旅の日記を書いていたらどうにか今日の分は書き終えることができた。昨日の分は書き終えていたので、まだ書き終えていない2日目の旅の日記を少し書いたが、2日目は半分しか書けておらず書き終えることはできなかった。
 明日の天気予報を確認しようとしたが、あいにくここは携帯電話の電波が入らない。仕方なくラジオの天気予報を聞いていると、どうも日本には台風12号が接近している事がわかった。ただ、まだ近づいてくるのは先になりそうだ。明日は午前中は雨、午後から曇りか晴れとの天気予報だった。少し早いが長袖シャツを2枚着て暖かくして21時30分に就寝する。

走行データ
走行距離   110.2km
走行時間   6時間57分
平均時速   15.8km/h
最大速度   45.9km/h
総走行距離   444.8km
天候   曇り時々晴れ
最高気温/最低気温   23℃/11℃

食事
昼食(吉野家)   牛丼
夕食   カレー、味噌汁

出費
昼(コンビニ)   カルボナーラ、おにぎり、パン   377円
昼(ラワンドライブイン)   牛乳   250円
キャンプ場   オンネトー国設   250円
合計   877円

キャンプ場
名称   オンネトー国設
場所   オンネトー湖横
  北緯43度22分52秒、東経143度58分26秒
費用   250円
設備   トイレ、炊事場
風呂   3kmほどのところに温泉あり
ゴミ   ゴミ箱あり
行きやすさ   オンネトー湖と湯の滝を目指せば簡単
乗り入れ   テントまで車、バイクの乗り入れ不可
特徴   オンネトー湖湖畔のキャンプ場
  ただし湖畔近くにテントを張る事はできない
  炊事場とトイレが山側の1ヶ所しかなく不便
  フリーサイトは広いが森の中なので
  テントを張るスペースは限られる
  昼間は観光客が来るので長期滞在は向かない

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