昨夜は22時30分に寝て、途中3時くらいに寒くて目覚めたが、それ以降はぐっすりと寝ることができた。目覚めたのは5時ちょうどだった。今朝の最低気温は11℃。う〜む、気温上はそれほど寒くないはずなのだが目覚めてしまったようだ。 朝一番に体温を測ると体温は36.1℃だった。よしこれなら問題なし。日の出は5時14分なのでもうあたりは明るくなっている。テントから顔を出すと昨夜の天気予報では今日は曇りと言っていたのに、驚いたことに快晴に近いくらい晴れていた。今日は晴れていればテントを張ったままナイタイ高原牧場まで登り、戻ってきてからテントを撤収してオンネトーまで行く予定だった。しかし昨日の天気予報で今日は曇りと言っていたのでナイタイ高原牧場行きはあきらめていたのだ。私は早速出発の準備に取りかかった。
朝一番で走りに出かけるとテントを撤収しないでいいぶんだけ起きてから出発までの時間が短くて済む。ところが出発準備を続けていると段々と空に雲が出てきた。特にナイタイ高原牧場のある西側の空は完全に曇りになってきた。曇りだったらあまり行っても意味がないかもしれない。私はナイタイ高原牧場行きを断念しようが悩んだが結局行けるところまで行くことにした。
ナイタイ高原牧場は2006年と2010年の2回登ったことがある。2006年は移動の途中で登ったのでフル装備状態で苦労したが、2010年は今回と同様に上士幌航空公園キャンプ場に泊まって積み荷をすべてテントに入れて空荷で走った、この時は6時に出発して牧場入口まで40分、そこから頂上まで1時間かかって登った。今年はどれだけの時間で登れるだろうか?
ここまで天気はずっと曇りだったが、このナイタイ高原牧場の入口だけは晴れていた。私はここでこのまま頂上まで登るか、それともあきらめて引き返すか悩んだ。しかしこの陽射しが何だが私においでおいでをしているような気がして、まるで誘蛾灯に吸い寄せられる蛾のように引き返すことなくそのままナイタイ高原牧場の頂上目指して走る事を決断した。果たしてこれが吉と出るか凶と出るか。ナイタイ高原牧場の入口には6時55分に到着。ナイタイ高原牧場は7時開門との事だったが既に開門していたので入らせてもらう。
この登りの途中から見えるナイタイ高原牧場頂上は晴れたり曇ったりを繰り返していた。これだったら行ってもよさそうだ。私は身軽になった自転車でひたすら急坂を登り続けた。ギア比は1:1まで使ってしまった。これだったら昨日の三国峠の方が楽だったような気がする。
10年前と同様、入口から1時間かかって7時55分にナイタイ高原牧場に到着した。到着して驚いた。10年前と雰囲気が様変わりしていたのだ。10年前はナイタイ高原牧場と書かれた大きな木の看板の両側にこれまた大きなトラクターが置かれているだけで、以下にも手作り感満載の観光地だった。ところが今ではナイタイテラスという立派な建物ができ完全に観光地化していた。個人的には前の方が良かっただけにちょっと残念に思ってしまう。
お腹が空いていたのでラーメンでも食べようかと思ったが、さっきもラーメンを作ったばかりだったので断念する。後でコンビニに立ち寄ることにしよう。テントは張ったまま出かけていたので嬉しいことにフライシートがーは完全に乾いていた。テントの底が少し濡れていたのでテントを逆さまにしてしばらく乾かす。
せっかくテーブルの近くにテントを張ったので荷物をテーブルの上に広げることにした。写真はその時のものだ。下側の列は左側のサイドバッグに詰めているもの。右から順にスーパーの袋の中に米やラーメン、レトルト食品等の食料品一式。さらにコッヘルとその中にガス、マグカップとバーナー、ペットボトルに入れたウイスキー。黄色と青のスタッフバッグにはバッテリーやライト、ライター、箸、体温計などの日用品。そして圧縮袋に入れた衣類一式が入っている。
こうした写真を見るとたくさん入っていることが実感できる。今回の北海道自転車ツーリングではサドルバッグやフレームバッグを活用したバイクパッキングも検討したことはあったが、これだけ荷物があると絶対に実現しなかっただろう。そろそろオーストリッチのパニアバッグ特大からオルトリーブのサイドバッグに買い換えようかと思っているが、オルトリーブのサイドバッグにこれだけの荷物が収納できるかどうかが心配だ。 テントを撤収して9時35分にキャンプ場を出発。お腹が空いていたのでコンビニで弁当を食べようと考えてセイコーマートに向かう。しかしあいにくセイコーマートのお弁当はすべて売り切れとなっていたので仕方なくカルボナーラを買って店の前で食べた。セイコーマートで食事をしていたら出発は10時になってしまった。
上士幌の町を抜けて国道241号線を走るが、この道ははっきり言って走りにくい。路肩が狭い上に幹線道路で大型トラックがビュンビュン走るのだ。それでも丘の上を走る道は眺めはよくて晴れていたことから何度か自転車を止めて写真を撮った。この頃には気温も上がってきたので半袖のサイクリングジャージー1枚で走る。 この国道241号線を走っていて嬉しいことが何回かあった。それはこの国道上でライダーが3人も手を上げで挨拶しながら追い抜いていったのだ。昨日までも毎日1人ずつ手を挙げてくれたけど、今日は3人も立て続けに手を挙げてくれて嬉しかった。夏のシーズンだとこうしたライダーとの挨拶は当たり前のようにあるけど、今の時期だとほとんどないからとても励みになる。 上士幌からオンネトーまでは74km走らなければならない。今日のタイムスケジュールは11時30分に足寄、オンネトー野営場への到着は15時30分と言ったところだろうか。天気は相変わらずで晴れたり曇ったりを繰り返した。 国道241号線に入るとまずは31km先の足寄を目指す。ここから芽登までの12kmほどは初めて走る道だ。2004年は道道468号線にショートカットしたのでこの区間は走らなかった。2010年は台風の雨の中、通りかかったおじさんにキャンプ場まで送ってもらったのでこの区間は自転車で走ったことがなかったのだ。
足寄湖を過ぎると登りが始まる。峠というほどでもないが標高で100mほど登る。この登りも追い越し車線がある急な登りで苦しめられた。そして足寄の手前で200mほど下る。下りが多いとは言えそれなりにアップダウンがあった。 この国道241号線を走っている時、道端におもしろいものを見かけた。それはスピードガンだ。警察が張っているわけではないが、この区間にはスピードガンが2箇所設置されていてその前を通り抜けると自分のスピードが電光掲示板に表示されるというものだった。1つ目のスピードガンの横を通り抜けた時はちょうど後ろから車に追い抜かれたタイミングだったので「時速61km/h」と表示された。 しばらく走るともう1つスピードガンが設置されていた。今度は車も来そうにない。どうせ自転車のスピードなど測れるはずがないと気にもしていなかったが、横を通り抜けると電光掲示板には「時速18km/h」としっかり表示された。自転車のスピードまで計測できるとは思っていなかったのでびっくりしてしまった。レーダーだと自転車は反応しないはずだけどどうしてるんだろう? 野球のボールでもスピードが測れるくらいだから自転車のスピードを測るくらい簡単なのだろうけど、そもそも車のスピードを測る機械で自転車のスピードまで測定できることに驚かされた。
道の駅で給水したのには訳がある。それは今日泊まる予定のオンネトー野営場は16年前に泊まった時、キャンプ場の生水が飲めなかった覚えがあるのだ。今回も飲めなかったら困るので最後の給水ポイントとなるこの道の駅でボトルを満タンにしようと考えたのだ。 道の駅の東屋でパンを食べながら10分休憩し11時40分に出発する。道の駅を出発すると再び国道241号線を走る。足寄の町から螺湾の分岐まで16kmある。足寄から標高で50mほど登るがほとんど平坦だと思っていたものの、実際にはそれなりにアップダウンがあった。この国道241号線よりも隣を走る国道242号線の方がきっと走りやすいだろう。 一昨日までは追い風で走ることが多かったが、今日はちょっと様子が違った。今日は北北東から2〜3m/sの風が吹いているのだ。これは明らかに向かい風だ。ただしそれほど強い向かい風ではなかったのでスピードもそれほど落ちることはなくそのまま走り続けた。 この国道241号線は帯広と弟子屈を結ぶ幹線道路で、特に今日はシルバーウイークの最終日という事もあってマイカーでの観光客が多く、交通量が多くて走りにくい。まあ夏休みに比べれば少ない方かもしれないが、それでも走りにくいことには変わらない。今日は午前中で69km走った。目標の午前中75kmよりは少し少ないがナイタイ高原牧場まで登っていたのだから仕方がない。
私はこのラワンドライブインの前を通りかかった事から、ここで牛乳を飲むだけでなく食事していこうと考えた。店の前に自転車を止めていざ店に入ると驚いた。これまでこの店に何度か入ったことはあったがいずれも私以外に客がいたことは一度もなかった。しかし今店に入ると6〜7人くらいの団体の先客がいるのだ。しかも料理はまだ出されておらず、おばちゃん一人でがんばって作っている最中だった。これはきっと私が食事を注文しても相当待たされそうな雰囲気だ。調理中のおばちゃんに聞いてもやはり時間がかかるとのことだったので、食事は断念して結局牛乳だけ注文する。さすがに牛乳は待たせることなくすぐに出してくれた。 私がこのラワンドライブインで牛乳を飲むのは2004年、2008年、2016年に続いて4回目になるがいつ飲んでもここの牛乳は美味しい。市販の牛乳を出されていたらこんなに毎回ここに立ち寄ることなどなかったのだろうけど、搾りたてで煮沸殺菌しただけの牛乳を提供してくれるのだから、ここで飲む価値は十分ある。私はここで牛乳を美味しく頂き、そして店を後にした。昼食は食べられなかったが、携行食のおにぎりがあるのでどこかで食べるとしよう。 12時50分に螺湾から道道664号線に入る。ここからオンネトー野営場までは27km。21kmまでは舗装路で標高400mまで登る。21kmで標高差250mだからほとんど平坦と言えるレベルだろう。何よりも道道664号線に入った途端、交通量が少なくなった。いや、少なくなったなどというものではない、皆無になったと言うのが正しいだろう。それほどまでにこの道道664号線は車が走っていなかった。
雲行きやアップダウン以上に困ったのはアスファルトの温度ひび割れだ。北海道は最低気温と最高気温の差が激しいのでアスファルトが伸縮に追従できず亀裂が入る。この亀裂は道路の進行方向と直角に5m間隔くらいに発生する。亀裂の幅は1cm程度の小さなものだが、問題は亀裂に雨水が入るとその亀裂近辺のアスファルト下の砂が流されてしまい亀裂部分の前後10cm幅程度のアスファルトが他よりも1〜2cm凹むのだ。
国道や幹線道路だと頻繁に補修されるのであまり温度ひび割れは体感しないが、ちょっと交通量の少ないローカルな道に入ると途端に温度ひび割れの試練に遭う。しかもこの温度ひび割れは交通量には依存せず、温度差だけで発生するのでどんなローカルな道でも発生する。ローカルな道ほど補修の間隔が長くなる傾向にあるので、温度ひび割れも顕著化しやすい。私がローカルな道を好まない理由はこれが大きなウエイトを占めている。
今日のここまでの天気は晴れと曇りが半分ずつくらいで繰り返しやって来た。風はずっと北北東からの風なので完全な向かい風だ。ただしそれほど強い風ではなく、かつスピードもそれほど出していないので大きな影響は受けなかった。そして道道664号線を更に進むと前方に雌阿寒岳と阿寒富士が見えてきた。おそらくこの先では見ることはできないだろうと考えてここで写真を撮っておく。
道道664号線のオンネトーまでの27kmのうち、残り6kmは森の中を走るダートとなる。このダートが近付く頃には道の周囲の雰囲気も良くなり、かつ陽が差していたことからInsta360 ONE Xで動画を撮影しておく。どうにか雨に降られることなくここまで来れたが、前方の雲は真っ黒だった。
この道道664号線のダートは予想以上に砂利が浮いていた。轍の部分は比較的砂利が少ないので轍を選んで走ったが、それでも深い砂利に何度かハンドルを取られた。これまでの北海道自転車ツーリングではずっと23cのタイヤを履いていたが今回は28cのタイヤに履き替えていたのでタートを走るのもずいぶん楽になるだろうと楽観視していたが、これだけ砂利が深いと28cでもタイヤが滑ったり潜ったりするので走るのは楽ではなかった。 この道道664号線のダートは勾配が一定ではなく緩やかなところもあれば急なところもある。その急なところはおそらく勾配が10%を越えていてギアを一番落とさなければ走れないほど急坂だった。私はいつもなら10%くらいの勾配なら自転車に乗ったまま登るのだが、ここは深砂利のダートで力を入れてペダルをまわすとタイヤがスリップして登れず、あきらめて途中200メートルほどだけは押して登った。 ダートは急坂で押して歩かないといけない場所もあれば平坦な場所もあった。このダートに入ってから3台ほどの車とすれ違ったが、それでも森の中のダートの林道を一人で走っていると今にもヒグマが出てきそうで怖い。それでもせっかくダートを走るのだからとここでもInsta360 ONE Xを持ち出してダートを走る動画を撮影した。
この症状は大台ヶ原の登りでも経験したことがあり、対処法はそれほど難しくない。問題はこれを対処するにはサイドバッグを外さなければならないことと、チェーンを手で触る必要があり、手が油で真っ黒になってしまうこと。しかしこれを対処しないことには走れないので、サイドバッグを外しにかかった。 サイドバッグを外すだけなら1分もあれば外せる。サイドバッグを外すとスプロケットとスポークの間に落ちたチェーンをどうやって引き上げようか考える。最初はチェーンのミッシングリンクを外してチェーンを切ってしまうのが簡単に思われたが、ワイパーマンのミッシングリンクならともかく、KMCのミッシングリンクを素手で外すことは不可能に近く断念してしまう。 仕方なくタイヤをゆっくりとまわしながら徐々にスプロケットとスポークの間に落ちたチェーンを引き上げた。無事にチェーンを引き上げる事には成功したが代償として手がチェーンの油で完全に真っ黒になってしまった。付近には雑草がたくさん生い茂っていたことからその雑草の葉で手の油汚れを落とし、再びサイドバッグを取り付けて修理完了。修理に5分くらいとサイドバッグの取り付けに10分くらいの15分で終わらせた。我ながら早くなったものだ。 ここまで天気は晴れたり曇ったりを繰り返していたがダートの林道を走る頃から次第に雲が増え、修理している時には今にも雨が降りそうな気配になってきた。まだ幸いにも雨は降っていないが、4日連続で今にも雨が降り出しそうな中をキャンプ場に向かうというのはあまり気分のいいものではない。
昨日まではシルバーウイークという事もあって秋とは言えそれなりにテントもあったが、今日はシルバーウイークの最終日で明日から平日という事もありテントの数は少なかった。私は貸し切り状態かと思っていたがそれでも10張りくらいはテントがあった。このキャンプ場は広さの割に水場が入口の1ヶ所しかないのが問題だ。 このキャンプ場は16年前の2004年以来となる。この時は暑くて水場で何度も水浴びをしたかったので水場に近い通路横の雰囲気も何もない場所にテントを張っていた。しかし今回は雰囲気を優先して湖岸にできるだけ近くてテーブルがあって湖岸に自転車を持ち込みやすい場所にテントを張った。 16年前、このキャンプ場に宿泊したとき、この炊事場の水はそのままでは飲めなかった覚えがあった。今回もそうではないかと思い足寄の道の駅で水を積めるだけ積んできた。しかしいざキャンプ場に着いて一番に水が飲めるかどうかを確認したが特に飲めないとは書かれていなかった。どうやら私の杞憂だったようだ。
湖岸でオンネトーをバックに自転車の写真を撮っていた時、自転車を倒してしまいリアの変速レバーが泥だらけになってしまう。2008年にも北海道自転車ツーリング中に女満別湖畔で自転車を倒してシフトレバーに砂が詰まり変速機の調子が悪くなったことがあった。やばいかと思ったが積んでいたボトルの水で泥を洗い流したら元通り動くようになった。
キャンプ場に戻ってきた時、再び炊事場を確認すると水道の目立たない場所に ■当キャンプ場の水質について■と書かれていることに気付いた。何とまあ… こんな事なら苦労して足寄の道の駅から運んできたボトルの水をシフトレバーの清掃などもったいないことに使わなかったのにと悔やんだが、もう遅い。残された水だけを使って飲料用とすることにしよう。 ただ、よく考えたら本当に飲用に適さない水だったらもっと目立つ場所に書いてあるはずだ。しかしこれだけ目立たない場所に書いてあるという事は、ちゃんと塩素殺菌してあるからエキノコックスで汚染されているとかそういうことはなさそうだ。ただ、この野営場が火山地帯にあり水道水に含まれるマンガンの含有量が基準を超えているのだろう。ただしマンガンは人間の体にとって必要不可欠なミネラルであり、不足を心配することはあっても摂り過ぎを心配することは少なく、普通に飲んでも問題ないようには思われた。 ちなみにこれは後でわかったことだが、水道法によるマンガンの適合基準値は0.05mg/L以下だが、食品衛生法ではミネラルウォーターのマンガン適合基準値は0.4mg/L以下となっている。つまりこのオンネトー野営場の水は水道水としての基準は満たしていないがミネラルウォーターとしての基準は満足しており、水道水ではなくミネラルウォーターとして飲めば何の問題もない事が判明した。
夕食を食べ終え後片づけが終わる頃にはヘッドライトなしでは歩けないほど暗くなっいてた。私は17時40分から暗くなりつつある野営場の夜景を撮影したが、自分で言うのも何だがいまいちだった。この野営場は森の中にある割には明かりも少なく、夜景の撮影には向いていないように思われた。
テントに入るとまずは全身裸になって濡れタオルで体を拭いて回った。一昨日層雲峡でシャワーを浴びて以来、昨日も今日も温泉に入っていないのだ。私は秋の北海道自転車ツーリングなら暑くないから汗もかかないだろと思っていたが、夜は寒くても昼間は20℃を越えるし、そんな中で登り坂を登るとすぐに汗をかいてしまうのだ。まして今日は朝からナイタイ高原牧場に登り、そしてダートの登りまで走ってきたのだ。汗をかいて当然だ。 今朝は目覚めた時少し寒かったので今夜はシャツを2枚重ねて寝ることにした。ようやく着替えが完了すると18時からテントの中で旅の日記を書いた。いつもだったら先にSNSを書いてアップロードするところだが、このオンネトーは携帯の電波が入らないのだ。16年前も電波が入らなかった覚えがあるが、今でも入らないとは思わなかった。 旅の日記を書いていると19時30分から雨が降り始めた。今日は珍しく走っている間は一度も雨が降らなかったが、夜になって降り出したようだ。雨が降ることを予想してテントは雨に強そうな場所に設営したが、そもそも私の17年前のテントは防水性のかけらもないのでどこまで耐えてくれるか心配になってくる。 雨は最初の10分ほどは大雨だったが、それ以降は次第に雨も収まっていった。しかし雨が止むことはなかった。浸水箇所を確かめてタオルを置いていく。防水性のなくなったテントでは雨の浸水は避けられないが、どこが浸水しているかを確かめてタオルを置いていけば雨をそれなりにやり過ごすことはできる。 私はテントを設営する際、必ず雨が降った時のことを考えて周りよりも少し盛り上がった場所にテントを張る。そうすれば周りから水が流れ込んで水溜まりとなって浸水することは防ぐことができる。これは設営する場所を選ぶことで浸水を回避できるのだが、問題はフライシートに当たった雨がテントの外側についてそれがテント本体とボトムの縫い目から浸水してくるのだけは避けようがなかった。本来ならフライシートは防水のはずなのでフライシートの外側に付いた雨が内側に進入することはない。しかし私の17年前のフライシートは既に防水性のかけらもなく、フライシートの外側に付いた雨は簡単に内側に染み込んでくる。そしてフライシートをペグでしっかりと張っても、どうしても上の方はフライシートとテント本体が接触してしまいフライシートに降った雨がテント本体の外側に伝わってくる。こりテント外側の雨水がすぐにテント内部に侵入することはないのだが、テント本体とボトムは縫い合わされていて、その縫い目からどんどん浸水してくるのだ。本来この縫い目には防水のシームテープが張ってあったのではないかと思うが、17年間の使用でそんなものはとっくになくなったと思われる。よって私のテントはどんなに設営場所に配慮しても浸水は間逃れないのだ。 テントの中で3時間ほど旅の日記を書いていたらどうにか今日の分は書き終えることができた。昨日の分は書き終えていたので、まだ書き終えていない2日目の旅の日記を少し書いたが、2日目は半分しか書けておらず書き終えることはできなかった。 明日の天気予報を確認しようとしたが、あいにくここは携帯電話の電波が入らない。仕方なくラジオの天気予報を聞いていると、どうも日本には台風12号が接近している事がわかった。ただ、まだ近づいてくるのは先になりそうだ。明日は午前中は雨、午後から曇りか晴れとの天気予報だった。少し早いが長袖シャツを2枚着て暖かくして21時30分に就寝する。
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