第1話 プラムフィールドへようこそ |
若草物語の4姉妹、メグ、ジョー、ベス、エイミー。月日は流れ、夢見る少女たちもいつしか大人になりました。あの勝ち気なジョーも結婚し、希望に溢れる人生を歩みだしたのです。 |
第2話 川と野原はステキな教室!! |
翌日、昨日の騒ぎの罰としてジャックとネッド、スタッフィ、トミーは3日間おやつ抜きにされてしまい、ナンには午後の特別授業で先生をしてもらう事になりました。ナンは悩みました。他の生徒たちだけでなくジョー先生やベア先生にも教えなければならないのです。授業の内容は一任されましたが、ナンが知っていて先生たちに知らない事などないように思われたのです。 |
第3話 イチゴつみと黒い森 |
子供たちは牧場までイチゴ摘みに行く事になりました。ロブも一緒に行きたいと駄々をこねたので、ナンが面倒を見ると言って一緒に連れて行く事になりました。牧場でイチゴ摘みが始まりましたが、いつの間にか2人ずつペアとなってイチゴ摘み競走が始まり、負けず嫌いのナンはロブと一緒に、出てはいけないと言われている牧場の柵を越えてイチゴ摘みを始めました。ところが2人は森の奥深くに入って行くうちに迷子になってしまったのです。雷雨になったのでジョー先生とベア先生が迎えに来ましたが、ナンとロブの姿が見当たらず、柵を越えて迷子になったのだと気付いてみんなで探し回りましたが見つかりません。それでも何とか夜遅くになって2人が岩にもたれかかって寝ているところをジョー先生に発見され、無事にプラムフィールドに帰る事ができたのでした。 |
第4話 約束の小箱 |
翌日、ナンは他の子供たちに迷子になった時の様子を話しました。あれほど先生にいけないと言われていたのに柵を越え、冒険に繰り出した時の様子を自慢げに話し、もう一度冒険に行こうと言いだすナンを見ていたジョー先生は、ナンを呼び出しました。そしてなぜ柵を越えたのかを問い詰めると、ナンはいけないと言われていた事をすると自由になった気がしてすごく楽しいと言うのです。ジョー先生はロープを取り出すとナンに腰紐を結び、反対側をテーブルに結んでしまいました。そして「自由というのは面白ければ何をしてもいいという事ではないわ。それがわかるまで、あなたの自由はこの部屋の中だけに限る事にします」と言うのでした。 |
第5話 小さなバイオリン弾き |
ある雨の日、1人の少年がプラムフィールドにやって来ました。ナットという名のその少年は流しの音楽家をしていましたが両親が亡くなり、大好きなヴァイオリンまで取り上げられ、病気になっていたところをジョー先生の知り合いであるローリーさんに拾われ、ローリーさんの紹介でプラムフィールドにやって来たのです。ナットは咳がひどくて顔色も悪く、いかにも不健康そうでした。 |
第6話 トミーバンクス商会 |
日曜日の朝、ナットはナンやトミーに庭を案内してもらいました。プラムフィールドの子供たちはベア先生の教育方針により、みんな動物を育てたり畑で好きな作物を作っていました。それを聞いたナットは自分も動物を飼いたいと思いましたが、ナットにはお金がまったくないので動物を買う事ができません。それを知ったトミーはトミー・バングズ商会を作り、自分が育てているニワトリの卵をナットが12個見つけてくれたら、そのうちの1つを謝礼としてナットに渡し、それが12個たまればジョー先生が25セントで買い取ってくれるという商談を持ちかけました。ナットも25セントあれば好きな動物が買えると考え、大喜びでトミーの提案を受けるのでした。 |
第7話 僕はロビンソン・クルーソー |
月曜日から授業が始まりましたがナットには全然理解できず、フランツに特別教授をしてもらってアルファベットを覚える勉強から始めました。しかしナットはどうしてもみんなと一緒に勉強したくなり、それを知ったナンやトミー、デミもナットに協力しようと考え、ナンはナットの為にロビンソン・クルーソーの小説をプレゼントします。ナットはまだ字を読む事ができず、フランツにはまだ早いと言われましたが、ナットはどうしてもロビンソン・クルーソーの小説を読みたくなり、早く字を覚えて小説を読もうと決心しました。 |
第8話 はじめてのパンプキンパイ |
ある日の事、デーズィは人形遊びをしていました。ナンはこれから男の子たちと野球をやるのでデーズィも誘いますが、おしとやかなデーズィは野球には興味がなく、ナンの誘いを断ってしまいます。逆にデーズィはナンに人形遊びを誘いますが、おてんばなナンには人形遊びなどにはまったく興味がありませんでした。デーズィはすっかりと寂しくなってしまいます。ナンが来るまではデーズィはデミと一緒に遊んでいましたが、最近ではデミは男の子たちと一緒に遊ぶ事が多くなり、せっかくやって来たナンも人形遊びなどには興味なく、いつも男の子たちばかりと遊ぶのです。デーズィの遊び相手は人形とロブとテディしかいませんでした。 |
第9話 おもちゃの国の贈り物 |
プラムフィールドの子供たちは町の子供たちが古くていらなくなったおもちゃを修理し、教会へ持っていって恵まれない子供たちにプレゼントする仕事をしていました。ナンは破れた熊のぬいぐるみを慣れない手つきで修理していると、トミーがすぐにちょっかいを出してくるので、ナンはすっかりと怒ってしまいました。トミーはナンの事が好きだったのですが、気持ちをうまく伝える事ができずにナンにいじわるばかりしてしまうのです。そんな時、メイドのメアリー・アンが男の人から贈り物をもらって悩んでいる姿を見たトミーは、ナンにプレゼントをしようと決心しました。 |
第10話 パジャマで大戦争 |
プラムフィールドに来た時は病弱だったナットはすっかりと元気になり、ナンをはじめ他の子供たちもますますわんぱくになってきました。エーシアは子供たちを厳しくしつけるべきだと言いますが、ジョー先生は反対でした。ジョー先生の教育理念は子供たちを規則で縛るのではなく自由でのびのびと、でも自由をはき違える事なく自分の責任で行動できるようになってもらいたかったのです。 |
第11話 街から来た無法者ダン |
ローリーさんはプラムフィールドの子供たちを毎月2人ずつボストンの音楽会に連れて行ってくれる事になっており、今月はナンとナットが音楽会に行く事になりました。ナンとナットは粧し込み、ローリーさんの馬車でボストンへ向かいます。ナンもナットも久しぶりに来たボストンの町に見とれていると、ナンは1軒の新しいお店で1人の少年がお金をもらって配達を頼まれたにもかかわらず、すぐに配達するべき荷物を捨ててお金だけもらって立ち去るのを目撃しました。ナンはすぐにその少年を追いかけ荷物を渡しましたが、その少年はお金を奪う事が目的で、真面目に配達する気などさらさらありません。ナンは怒って立ち去ろうとしましたが、そこへナットがやってきて、親しげに話し始めたのです。その少年はダンという名のボストンに暮す不良少年で、ナットの知り合いでした。ナットはダンにプラムフィールドに来ないかと誘いますが、ナンにとってはあんな不良少年とナットが知り合いなのが不思議でなりませんでした。 |
第12話 プラムフィールドの嵐 |
ナンはダンがプラムフィールドに来た事が嫌でたまりませんでした。他の子供たちが納屋でサーカスごっこをしていた時、ナットの案内でダンがやって来たのです。トミーが宙返りを披露すると、ダンは宙返りをバカにしてトミーに喧嘩を売ってしまいます。しかしダンがトミーよりはるかにうまい宙返りを見せると、トミーはダンにすっかり感心してしまうのでした。ナットとトミーはダンがプラムフィールドで一緒に学ぶ事に賛成でしたが、他の子供たちはダンの態度が気に入らず、ダンが好きになれませんでした。 |
第13話 決闘!エミルが怒った |
それからもダンはプラムフィールドの規則や割り当てられた仕事をすべて無視し、勝手気ままに暮しました。他の子供たちはダンの事が許せなかったのですがジョー先生とナットとトミーだけはダンに理解を示しました。ジョー先生がダンの為に教科書を選んでナットに持って行かせましたが、ダンはケチをつけるばかりです。ジョー先生の悪口を言われたエミルはダンに無理矢理教科書を受け取らせようとすると、ダンは教科書を破り捨ててしまったのです。怒りの爆発したエミルはダンにケンカを売り、2人は殴り合いのケンカを始めてしまいました。ダンは日頃からケンカ慣れしていたのでエミルには勝ち目はなく、エミルは殴られ続けます。しかしエミルは「ジョー先生が悲しい思いをして心が傷んでいる」と言った途端に、ダンはケンカに手を抜き始め、2人は互角の殴り合いになり、そこへフランツとベア先生がやって来てケンカは仲裁されました。 |
第14話 ダンとテディの秘密 |
ナンはプラムフィールドの屋根に登ってジョー先生と一緒に日の出を眺めました。美しい光景を見ていると心が洗われるようで、もうダンの事を悪く言うのはやめようと決心しました。ダンはしだいに態度を軟化させ、朝食も食べないと宣言していたのですが、みんなと一緒にお祈りして朝食を食べるようになりました。そしてあれほど嫌がっていた授業にも出るようになったのです。 |
第15話 バタカップ大騒動 |
ある日の事。トミーとダンは授業中にお喋りをしていた罰として牧場の柵の修理を命じられました。しかしダンはトミーを誘って柵の修理を終わらせないまま遊びに出かけてしまいます。そしてデミが馬に乗って闘牛をするピカドールの話をした事から、トミーがロバのトビに乗って、老いぼれ雌牛のバタカップ相手に闘牛をする事になりました。ところがバタカップは何をしてもいっこうに怒る様子はないので、ダンが釣り竿でバタカップのお尻を突き刺したところ、突然バタカップは怒って走りだし、柵を突き破って森の中に駆け込んでしまったのです。ダンやトミーは慌てて森の中を探したところ、バタカップは柵を突き破った時にケガをして森の中に倒れてしまいました。 |
第16話 学校が燃える! |
それ以来ダンは真面目に心を入れ替え、6日が経過しました。ダンが看病したおかげでバタカップのケガもすっかりと良くなり、柵の修理まで済ませたダンを見たジョー先生とエーシアはダンの変化にびっくりするばかりです。しかしダンはまだまだジョー先生に心を開くことはありませんでした。ダンは夜1人で野原に寝そべり、自由でスリルに溢れていた昔の事を思い出すと、久しぶりに息抜きがしたくなり、ナットとトミーを誘って屋根裏部屋に酒と葉巻を持ちこんでポーカーを始めるのでした。 |
第17話 さよならダン |
ナンの悲鳴にみんなが駆けつけ、トミーとデミを助け出し、火を消そうとしましたがなかなか火は消えず、一部屋を完全に燃やしてしまって、ようやく火を消し止めることができました。 |
第18話 ママがやって来た |
ダンがいなくなってプラムフィールドの子供たちは落ちこんだ日々を過ごしていました。そんなある日、ページさんからダンについて書かれた手紙が届き、ダンは農場の仕事をよくやっていると書かれていたので、みんなは大喜びでした。 |
第19話 舞踏会へようこそ |
ナンとデーズィはトミーとデミとナットを招待して舞踏会を開く事にしました。ところがトミーはダンスも踊らずに食べるだけ食べたら逃げようと悪巧みを計画します。そうとも知らないナンとデーズィは貴婦人を着飾って楽しみに待ちます。そしてトミーたちはぶかぶかのタキシードに厚紙で作ったシルクハットを被ってやって来ました。とりあえずダンスは踊ったものの、その後の食事でナンとデーズィがテディに気を取られている隙に、食事のお菓子をすべて隠してしまいました。トミーは怒ったナンから逃げ回っているうちにテーブルをひっくり返してしまい、せっかく楽しみにしていた舞踏会がメチャクチャになってデーズィは泣き出してしまいます。騒ぎを聞きつけたジョー先生はトミーたちがふざけて舞踏会をだいなしにした事を知ると、男の子と女の子を今後一切口を聞いたり遊んだりする事を禁止するのでした。 |
第20話 大きくなったら何になる? |
ある日の事、子供たちは将来の夢について話し合っていました。デーズィは大人になったら素敵なお母さんになる事が夢。ナットはバイオリニスト。そしてトミーは億万長者になるのが夢でした。ナンは小さい頃、大きなクジラになって空を泳ぐのが夢でしたが、大きくなってからは消防士となって燃え盛る炎の中に飛び込んで行くのが夢でした。しかしそれも一昨日までの夢で、今のナンは機関車の助手となって機関車に石炭をくべるのが夢だったのです。 |
第21話 先生をぶちなさい! |
ナットは一生懸命勉強したおかげで、今ではすっかりとみんなの学力に追いつくことができました。しかしナットはジョー先生に出された宿題をほりだしてみんなと野球を始めてしまったのです。それを見ていたベア先生は、ナットには小さな事だが嘘をつく癖があると感じ、そこでベア先生はこれからナットが嘘をつくと罰を与えることにしました。その罰とはナットが嘘をつくたびにナットがベア先生をものさしで叩くのです。ベア先生はナットが痛い目にあってもすぐに忘れてしまうだろうが、心の優しいナットがベア先生を痛い目にあわせれば決して忘れないと考えたのです。ナットにはベア先生を叩く事などできるはずがなく、これからは嘘をつくまいと考えました。 |
第22話 ページさんからの手紙 |
ダンがページさんの農場に行ってから2週間あまりが経過したある日の事。ようやくページさんからダンの近況についての手紙がやって来ました。その手紙にはダンは相変わらず粗暴な性格は見え隠れするが、投げやりな態度はしだいになくなり、そして農場の仕事の合間に自然の動物や植物に興味を抱くようになり、森に入っては1人で時間を潰すようになりました。そしてページさんが何気なく置いておいた博物学の本に興味を持つようになり、ダンは時間を忘れて読みふけりました。以来、ダンは本を片手に身の回りや森の動物や植物を調べて周り、そしてその本のすべてのページにめくり跡がついた時、ダンはページさんにこの本はすべて読み終わったから新しい本を貸してほしいと頼んだのです。ページさんはダンに知識の扉を開いてやる事ができたと手紙には書かれていました。それを聞いたプラムフィールドのみんなはページさんに心から感謝するのでした。 |
第23話 誰もいない庭 |
翌日、ページさんが家に戻ると家は荒らされ、ダンの姿はどこにも見ありませんでした。その事はすぐにベア先生やジョー先生にも伝えられました。ジョー先生はとてもダンの事が心配でしたが、ダンを探すあてもないのでとりあえずダンを探すのはページさんに任せる事にします。しかしジョー先生はダンが必ずプラムフィールドに帰ってくると固く信じていました。 |
第24話 素直になれなくて |
ダンはここでひどい事ばかりしてきたのでベア先生が許してくれないと思っていました。しかし、その事をジョー先生に話すとジョー先生は「もう忘れたわ」と言い、そればかりかダンが仲直りの約束を覚えていてくれた事に感謝しました。そしてジョー先生はその花が自分の宝物だと言うのです。ダンは嬉しさのあまりジョー先生に抱きつくと、先生の頬にキスをして、おやすみと言って布団を被って寝てしまいました。ジョー先生も嬉しくてダンの布団をめくると、ダンの頬にキスのお返しをするのでした。 |
第25話 博物館を作ろう |
ダンがプラムフィールドに帰ってきてから2週間が経過し、ダンはようやくファース先生から松葉杖を使って歩く事を許可されました。そればかりかローリーさんの提案でダンの歓迎会が開かれ、ずっと部屋で退屈していたであろうダンの為に、ボートで近くを旅する事になったのです。ローリーさんとダン、ナン、ナット、ロブとテディでボートに乗って近くを漕ぐうちにダンの博物学に対する知識が認められローリーさんは動物や植物の図鑑をダンにプレゼントしました。そしてプラムフィールドの馬小屋を改造して博物館を作ればいいと提案してくれたのです。 |
第26話 泥棒は僕じゃない! |
トミー・バングズ商会の経営は順調に進み、トミーの貯金箱にはもうすぐ5ドルがたまろうとしていました。トミーはその5ドルで社員であるナットの為にナットが欲しがっていたモーツァルトの楽譜を買ってあげようと考えます。ところがそんな事は夢にも思わなかったナットは、どうしてもモーツァルトの楽譜を買う為の3ドルが欲しくてたまりません。そんなある時、トミーは貯金箱を納屋に置き忘れたまま寝てしまいます。翌日トミーが貯金箱を確認すると中のお金がなくなっていました。トミーが貯金箱を置き忘れた場所はナットしか知らなかった事と、ナットがトミーの貯金箱を手にしていたのをナンが目撃していた事からナットが犯人に疑われてしまいます。すぐにベア先生は子供たちを集め、お金を盗った者は名乗り出てほしいといいますが、誰も名乗り出ません。ベア先生に追求されたナットも自分は盗っていないと否定するばかりです。 |
第27話 ひび割れた友情 |
それから1週間、ナットにとって辛い日々が続きました。大好きだったヴァイオリンすら弾く気にはなれないのです。ジョー先生はみんながお互いを疑い始め、みんなの気持ちがバラバラになるのではないかと心配します。 |
第28話 告白の置き手紙 |
ダンは夜遅くになって戻ってきました。そして翌朝、納屋にトミー・バングスへと書かれた紙切れとともに4ドルが置かれていたのです。トミーはそれを見つけると、ナットの所に走っていき、やっぱりナットは犯人ではなかったと言って2人は抱き合って喜びました。そして仲直りした2人は再びトミー・バングズ商会を復活させる事にしたのです。 |
第29話 男の子には負けない! |
プラムフィールドの男の子たちは紳士クラブを作り、将来立派な紳士になれるようにみんなで集まって話し合いをするようになりました。しかし紳士クラブに女の子は入れてもらえず、仲間外れにされたナンとデーズィは、紳士クラブの集まりが行われている木の上に押しかけ、仲間に入れろと要求します。男の子たちは話し合いの末、ナンだけは紳士クラブへの入会を認めました。しかし、デーズィの入会は認めなかったので理由を聞くと、ネッドはデーズィが女の子だからと答えてしまい、ナンは「じゃあ、あたしは何だって言うのよ」とカンカンに怒ってしまいます。 |
第30話 小さなウェディングベル |
ある日の事、ジョー先生とベア先生の結婚式の写真を見た子供たちは、結婚の事が話題になります。そしてトミーはナンが自分の事を好きなのではないかと言いだし、ナットへデーズィに好きだと言ったのかを問います。ナットもデーズィもお互いの事が好きだったのですが、お互いに打ち明ける事ができずに今日まできていました。ナンはおせっかいにもナットがデーズィの事を好きだと打ち明けたかどうかをデーズィに聞いてしまったので、デーズィは「ナンのいじわる」と言って部屋を飛び出してしまいました。 |
第31話 ステキな5ドルの使い方 |
それからしばらくして、ジャックがプラムフィールドに戻ってきました。ジャックはベア先生にこっそり会うと、プラムフィールドに戻りたいが他の子供たちがこれまで通り仲良くしてくれるかどうかを問います。ベア先生は「トミーはお金を盗まれたのだし、ナットとダンは罪もないのに苦しんだのだから3人からは許してもらえないかもしれない。だがジャックのこれからの努力しだいで、この不名誉を挽回する事ができる」と言うのでした。 |
第32話 私、お医者さんになる! |
ナンは機関車の助手になるのが夢でしたが、ダンから薬草について教わるうちに薬草に興味を持ち、薬や包帯をいっぱい積んだ二輪馬車に乗って次から次へと病人を治してまわるお医者さんになるのが夢になりました。そしてロブが転んで擦りむいたケガを薬草で治療したナンはギディ・ギャディ先生と名乗るのです。そんなナンを見ていたジョー先生はナンが人や生き物たちの為に役立ちたいと思っており、生きる目的がほしいのだと悟りました。だからナンのじっとしていられない性質を押さえつけるのをやめて、好きな事をやらせてみようと思います。そうすれば素敵なお医者さんになるような気がするのでした。 |
第33話 お父さんとの約束 |
デミとデーズィの11歳の誕生日パーティーがブルック家で行われる事になり、ジョー先生とナンとナットとダンが招待されました。本当はプラムフィールドの子供たちを全員招待するつもりだったのですが、お父さんのブルックさんが体を壊していたので、新しく入って来た人だけが招待されたのです。しかし馬車でブルック家に向かう途中、トミーも一緒について来てしまいました。 |
第34話 雪の日の使者 |
プラムフィールドに馬車で使いがよこされ、ジョー先生とベア先生、そしてデミとデーズィがブルック家に向かいました。朝になってもジョー先生やベア先生は戻ってこないので、プラムフィールドの子供たちは心配します。お昼前になっても戻ってこないので子供たちはじっとしていられなくなり、フランツが先生となって授業を行う事になりました。しばらくしてベア先生だけが戻ってきました。悪い知らせをもって… ブルックさんは具合が悪くなってから2〜3時間であの世に旅立ったが、デミとデーズィはブルックさんの最期を見とる事ができたというものでした。それを聞いた子供たちはみんな涙にくれるのでした。 |
第35話 吹雪の中で |
ブルックさんが亡くなってから1週間が経過しましたが、ナンはそれ以来落ち込んだままでした。ナンは夜ごと「お医者さんなんかいらない」と言ってはうなされていたのです。ナンはファース先生がブルックさんの病気が大丈夫だといって保証してくれたのに、ブルックさんはその日のうちに亡くなってしまった為、お医者さんが不信になっていたのです。 |
第36話 ダンの荒馬ならし |
プラムフィールドにも春がやって来ました。ある日の事、ベア先生はダンとジャックが取っ組み合いのケンカをしているのを発見しました。ベア先生は2人をとめますが、2人はケンカをしているのではなくレスリングをしていたのです。ダンは最近、力をもてあまし気味にしていました。ベア先生はダンのエネルギーの発散先として切り株に案内し、ダンは切り株に向かって斧を振り上げ続けましたが、切り株が粉々になるのは時間の問題でした。 |
第37話 旅立ちへの予感 |
フランツは夏からボストンの大学に行く事になりました。フランツはこの学園で先生になる為に大学で自分を磨こうと考えたのです。デミも早く大きくなって自分でお給料をもらえるようになってお母さんを助けてあげたいと言います。そしてフランツは「この学園にいるととても楽しいけど、僕たちはいつまでもジョー先生やベア先生に甘えてちゃいけないよな」と言うのです。それを聞いていたダンは身につまされる思いでした。ダンは将来の事はあまり考えず、いつまでもこの学園にいたいと思っていたのです。 |
第38話 それぞれの決心 |
複雑な心境はトミーも同じでした。そんなトミーを見ていたベア先生はトミーに話しかけます。「いいかねトミー、お父さんの望んでおられるのはこれからの自分に何が必要なのか君自身が真剣に考えてほしいという事なんだ。だがね、私が君に教えられる事はあと1つだけしかない。それは自分の未来を自分で切り開いていこうとする勇気だ。君の勇気を示すのは今しかないんじゃないのかね」と言うのでした。 |
第39話 おてんばジョー自転車に乗る |
翌日チャーリーはローリーさんに連れられてプラムフィールドを去っていきました。しかしナンはダンがチャーリーを笑顔で見送っていた事が不思議でなりません。あれほどダンはチャーリーを可愛がっていたのにどうして悲しくないんだろうと思わずにはいられませんでした。ナンの気持ちを知ったページさんは「友だからこそ笑顔で見送るんじゃないのかな。確かに友だちとの別れは悲しい事じゃ。しかしそれは新しい出発でもある。問題はな、その人にとってどちらが大切かという事じゃ。ダンはこれからのチャーリーの幸せを、未来を大切だと考えたのだ。だからこそ笑顔で見送ったんじゃろ」と言うのです。その言葉を聞いたナンはようやくダンの気持ちを理解するのでした。 |
第40話 さよならプラムフィールド |
いよいよダンがプラムフィールドから巣立つ日がやってきました。ベア先生が午前中にいつも通り授業をしていた時、アスラウダの勇者の話しをしていたベア先生は子供たちに勇者とはどういう人だと思うかを問います。トミーは勇者とは世の中の役に立つ人だと言います。ナンはどんな困難に出会っても力一杯突進する人の事だと言います。そしてダンは思いやりを持てる人が勇者だと言います。それを聞いたベア先生は3人とも素晴らしい答えだと誉め称えます。そしてこれからの人生をアスラウダのように勇気を持って生きてほしいと言うのでした。 |