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愛国駅
帯広・広尾自動車道の帯広川西インターから南東に2kmほどの場所に愛国駅跡がある。この愛国駅は1929年に旧国鉄広尾線の駅として開業した。当時この地に愛国青年団という名の開拓団があった事から地名が愛国となり、駅名も愛国駅となった。長い間、ローカル線のほとんど知られる事のない無人駅に過ぎなかったが、1973年にNHKの紀行番組で取り上げられ、南へ2つ目の幸福駅と共に「愛の国から幸福へ」のキャッチフレーズで大ブームとなった。1972年にはたった7枚しか売れなかった愛国から幸福行きの切符は、翌年の1973年には300万枚、1978年7月には累計1000万枚も売り上げる事となった。しかし切符が売れてもローカル線の赤字路線である事には変わりなく、JR発足直前に広尾線は廃線となった。廃線後も駅は観光地として残り、駅舎は交通博物館として広尾線で使用されていた鉄道用具や制服が展示され、ホームには9600型蒸気機関車が展示されている。すぐ南に旧幸福駅があり、知名度は旧幸福駅の方が高く訪れる人も多い。
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愛国駅
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駅舎内の交通博物館
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ホームに展示された9600型蒸気機関車
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愛国から幸福行きの巨大な切符
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