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賽の河原
奥尻島の北の端に稲穂岬がある。ここには岬の先端部6ヘクタールに数多くの石が積み上げられており、それを賽の河原と呼ぶ。賽の河原とは子どもが死んでから行くといわれる冥土の三途の川のほとりの河原と言われ、ここでは海難犠牲者、幼少死亡者などの慰霊の地を意味する。奥尻島の開発当初からこの地には難破船の残骸が累積し、それらを供養するため地蔵をまつり石を積み上げたのに始まる。以後この稲穂岬は賽の河原として地蔵や無数の石が積み上げられた霊験あらたかな場所となったが、北海道南西沖地震による高さ9mの津波で地蔵も石積みもすべて流されてしまった。しかし復興と共に賽の河原も公園となり、今では賽の河原公園キャンプ場やグランドも整備されている。それでも海岸には海の安全と亡き幼な子の鎮魂に来た参拝者によって異様とも思えるほど数多くの石の塔が積み上げられ、石碑なども多数ある。毎年6月22日23日には賽の河原祭りが開催され、多くの住民が集まり相撲大会、ソフトボール、ビンゴ大会などが行われる。
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稲穂岬
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賽の河原
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