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比石館跡
上ノ国町から南西に14kmにある石崎の集落。この石崎の集落の石崎川を挟んだ反対側の比石岬の上にあるのが比石館跡だ。ここは三方を水に面した断崖となっている岬の付け根を切り下げて空壕とした地形を巧みに利用した館(砦)だ。先端から壕まで200m、最大幅30m。平時は館の下に居住していた。畠山重忠の一族で厚谷右近将監重政が1440年にの築いたものだ。1457年コシャマイン軍の攻撃で陥落、後復興された。この時館主重政は館下の急流に身を投じ、川の主、大鮫になったという。岬の上には鳥居と館神社と呼ばれるほこらがあり、経津主神を祀っている。この岬の上からは東側に石崎川や石崎の集落、南側には日本海の荒波が打ち付ける岩場が続きその間は日本海が一面に広がり360度の展望があって眺めはよい。晴れていれば奥尻島まで見えるだろう。しかしここは観光地ではないことから標識もなく、場所を知っていなければ訪れることは難しい。さらに国道229号線から続くわき道は、最初は急な坂道の舗装路で、すぐにダートに変わる。このダートは轍がひどいのと、車幅分しかない両側が切り立った断崖絶壁の上を走るので、素直に歩いて行った方がいいだろう。
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比石館跡から見た石崎の町並み
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比石館跡
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細い稜線の上を走る
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日本海側は砂浜が続く
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