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百人浜
道道34号線の庶野から襟裳岬までの太平洋岸の全長12kmの長い砂浜の海岸を百人浜という。ここは太平洋岸には珍しく砂浜の海岸が広がっているが、ここは江戸時代に盛岡藩の大型御用船が難破し、砂浜に流れ着いた百余名の乗組員が飢えと寒さで息絶えた事から百人浜という名前が付いたという悲しい話がある。百人浜には道道34号線沿いにある駐車場から浜辺に向かって歩くと四階建ての木製の立派な百人浜緑化事業観察塔がある。この塔の中に入って階段を上まで登ると、どこまでも続く百人浜とその向こうに襟裳岬、そして目の前に広がる太平洋、さらに反対側には悲恋沼やその向こうに日高山脈も見渡せる。展望台はかなりの高さがあり、かつ視界を遮る物がない事から360度の展望があり見晴らしはすごくよい。しかも展望台の窓を開ける事ができるようになっているので写真撮影も容易だ。ただしこの展望台、夜間は閉鎖されるので注意が必要だ。この百人浜はかつては森林だったが、木材を燃料にするために伐採したところ植物が生えなくなり荒野となって襟裳砂漠とまで呼ばれるようになった。その砂が海に流れ出して濁った海にサケやマグロなどの回遊魚が近づかなくなり漁獲量が激減した。そこで1953年から植樹活動が始まり苦労の末、道道34号線の陸側を中心にクロマツの森ができ、海も豊かさを取り戻した。この様子はNHKのプロジェクトXでも取り上げられたほどだ。
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百人浜展望台から見た百人浜のパノラマ
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百人浜展望台
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百人浜展望台の内部
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