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朱円環状土籬
斜里の町から国道334号線を6kmほど東、朱円の集落の少し手前の東一線を南に入ってすぐの場所に朱円環状土籬がある。この朱円環状土籬とは周囲に土塁をめぐらした2000〜3000年前の古代人の墳墓で、ヨーロッパやシベリア大陸に分布する大きな立石をめぐらした環状石籬(ストーンサークル)によく似ており、全国でも類例が少なく学術的価値の非常に高い遺跡だ。この朱円環状土籬は直径28mのA号土籬と、直径30mのB号土籬の2つが隣り合わせに並んでいる。これら土籬の中にはいくつかの積石墳墓があり、墓穴の中から人骨の他に縄文時代後期末の土器、耳飾り、石棒、石斧、玉類、漆器、織物などが発見されている。土器の文様が東北地方で出土しているものと極めて似ていることから、当時東北地方と交流があったと考えられている。土籬の中に立ち入る事は禁止されているが、案内板のある入口から入ると縄文時代の古代人の大きな土籬や積石墳墓をすぐそばで見る事はできる。トイレはもちろん駐車場すらないが、観光地でもないので訪れる人は皆無に等しく、木立の下でのんびりできる事だろう。
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朱円環状土籬のB号土籬
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朱円環状土籬のA号土籬
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