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以久科原生花園
斜里から3kmほど東の海岸沿いにある原生花園が以久科原生花園だ。ここはまったく観光地化されておらず、数台車を止める事のできる駐車場と以久科原生花園と書かれた標識があるだけで、それ以外には何もない。海岸沿いの原生花園には遊歩道があるが、時期によっては遊歩道も雑草が伸び放題で、標識がなければここが原生花園である事に気付く人はいないだろう。ゆえに観光客は皆無で訪れる人もいない。しかし観光バスから次々と観光客がはき出される小清水原生花園よりも、以久科原生花園の方が静かに過ごせるだろう。最も海岸よりの砂丘にはハマニンニクやハマボウフウなどの海浜植物が生育し、その背後にはハマナスやエゾスカシユリなどが原生花園を形成している。さらに内陸側の砂丘上には風衝により矮小化したカシワやミズナラの林が続き、内陸に向かってエゾマツ・トドマツ林へと移行している。植物群落が帯状に配列し連続的に変化している様子はオホーツク海岸の代表的な景観でもある。遊歩道と海岸の間には砂丘があるので海岸のすぐそばにあるにもかかわらず遊歩道からは海が見えず、砂丘に挟まれた谷間の原生花園をずっと歩くことになる。同じような景色の中を500mほど歩くと遊歩道は林の中に入り終わりを迎えるが、先にも途中にも休憩場所などの施設はない。この付近の海岸線沿いの農道は雰囲気もよく、国道334号線を走るよりもお勧めできる。
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以久科原生花園
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海岸沿いの高台から知床連山を見る
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