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瞰望岩
遠軽駅の500mほど南西にある高さ78mの巨大な安山岩質火山角礫岩が瞰望岩だ。700万年前に噴出したとされるこの岩はアイヌ語で見晴らしのよいところを意味する「インカルシ」と呼ばれており、ここから遠軽という町名が付いた。遠軽のどこからでも見ることができるが湧別川にかかる遠軽橋から見るのが一番見やすいだろう。表側は垂直に切り立った崖になっており表側からは登ることはできない。しかし裏側はなだらかで、太陽の丘えんがる公園からは二車線の舗装路が瞰望岩頂上近くまで続き、行き止まりの駐車場から緩やかな登りを100mほど歩いただけで頂上に到着する。瞰望岩頂上からの眺めは素晴らしく遠軽の町並みを180度見渡すことができる。特に垂直に切り立った崖の上からの眺めとなるので下方の視界が開けており、迫力ある眺めを楽しむ事ができる。頂上に安全柵等は一切ないので崖の端までいくらでも近づいて下をのぞき込むことはできるが、ここは垂直に切り立った高さ78mの崖の上なので落ちたら間違いなく死ぬだろう。展望場所の背後には展望台もあるが周囲に木が生えていて眺めいまいちなので東屋のある下の方が眺めがいいだけでなくスリルも楽しめる。ぜひともここから夜景を撮りたいところだが夜にここに来るのはあまりに危険だろう。瞰望岩は自然の風致景観を持つ優秀な景勝地であることから北海道自然百選に選ばれただけでなく、国指定名勝「ピリカノカ」にも指定されている。この瞰望岩には以下のようなアイヌの伝説がある。湧別アイヌと十勝アイヌとの間で争いが起き湧別アイヌはこのインカルシを砦とした。十勝アイヌの大軍が攻めてきた時、湧別アイヌはこの場所で迎え撃ち数日間戦った。すると突然、岩下を流れる湧別川が一夜にして大洪水となり岩下に陣した十勝アイヌは全滅したという「インカルシの戦い」の伝説がある。
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瞰望岩から見た遠別のパノラマ
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柵も何もない
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岩が垂直に切り立っている
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