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金環日食観測記念碑
香深の町から道道40号線を北に3km程走ったところにある全長300mほどの左にカーブしたトンネルの先の海岸側の路側帯にちょっとした駐車スペースがある。この駐車場の端にあるのが金環日食観測記念碑だ。この地において1948年5月9日11時50分37秒に太陽と月の大きさの比(食分)が1に極めて近く皆既日食に限りなく近い金環日食となった。そのため通常の皆既日食では片側にしか見えないベイリー・ビーズが月の表面の谷間の部分から全周に渡って見えるという珍しい現象が見られた。この現象が見られる金環帯は幅1kmという極めて細い幅で、かつ1秒間という短い時間しか見られなかったが、その金環日食を見ようと日米の科学者1500人が集まって観測したという。その幅1kmの細い金環帯が通った場所が礼文島香深井のこの場所だ。当日は直前までの曇り空から日食の直前に雲が晴れて観測は成功を収め、後にこの時の金環日食を記念して科学者が多く集まったこの場所に金環日食観測記念碑が建てられることとなった。道路脇に駐車スペースがあり、そこから海側に一段上ったところに日本海を見渡すことのできる展望場所がある。この展望場所の隅に金環日食観測記念碑が建てられている。この場所は金環日食観測記念碑がメインなのだからもう少し真ん中に建ててもいいのではないかと思えてしまう。記念碑そのものは石造りの立派なものだが、これは後年に作り直されたもので、何度か作り替えられている。そのうちの1つは厳島神社にて大切に保管されている。
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金環日食観測記念碑
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ここからは利尻山も見える
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