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北のウォール街資料館
小樽の市街地の南側の高台の中腹に株式会社玉柳がある。このタマヤナギと大きく書かれた事務機器用品販売店の2階の一室を利用したのが北のウォール街史料館だ。かつて小樽の色内大通り街は大手銀行、商社、海運業等の本支店が軒を連ね、アメリカの金融街になぞられて「北のウォール街」と言われていた。しかし小樽はその後の経済成長から取り残され衰退し1980年代に入ると小樽の古くからの建物が次々と取り壊されるようになった。小樽がかつて栄えていた頃、金融機関で使われていた事務機器、事務用品、文房具、家具、文書などを集めて展示したのがこの北のウォール街史料館だ。建物の外観には北のウォール街史料館の看板はどこにもないが、受付で見学をお願いすると倉庫から通路をまわって会議室か事務室を利用した資料館に案内してくれる。資料館と言っても倉庫のような部屋に雑然と事務機器、事務用具が並べられただけにも見えるが、手回し計算機や計算尺、タイプライター各種、手動のワープロ、電話機、そろばん文房具など、年代物の事務機器、事務用具が所狭しと展示されている。株式会社玉柳は1902年の創業で、その頃から取り扱っていた事務機器、事務用品を収集、展示しており、こうした展示を無料で開放してくれるのは頭が下がる。ただこの展示されている部屋の隣は仕事で使っている事務室となっており、話し声や電話の応答が聞こえてくるのであまり落ち着かない。
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北のウォール街資料館の外観
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北のウォール街資料館の内部
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