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忍路環状列石
小樽の町から西に12kmほどのところ、国道5号線と並行して走る北後志広域農道、通称フルーツロード沿いにあるストーンサークルが忍路環状列石だ。ここは約3500年前の縄文時代後期の遺跡とされる。ゆるやかな斜面を平らな面に造成し、南北33m、東西22mの楕円形に石を配置して造られた。近代になって一部手を加えられ、造られた当時とは異なっているところがあるものの、隣接する忍路土場遺跡との関係から縄文時代の生活を知ることのできる重要な遺跡とされる。この頃の東日本では、石を円形に敷き詰めたり、あるいは石を環状に配置したお墓、いわゆるストーン・サークルが造られており、その技術と文化が北海道にも入り、その後独自の変化を遂げていく。ストーン・サークルの用途については、各地での調査例から日常の生活空間と区別された墓地で死者を弔う儀式も行われた場所であると考えられている。標識はあるものの、細い道の途中にあり、観光地でもないので車を止める場所もない。訪れる人もほとんどいないが、ビニールハウスの真ん中にあるので、あまり長居したくなる場所ではない。
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忍路環状列石
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忍路環状列石
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